1,800円以上の注文で送料無料

英仏百年戦争 の商品レビュー

4

75件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

ジャンヌダルクで有名…

ジャンヌダルクで有名な英仏百年戦争の俯瞰的な歴史を新進の歴史作家が解説。戦史的にも見るべきところが多い戦争ながら、これまで日本ではあまり紹介されてこなかったという点で、資料的な価値も高いといえる。

文庫OFF

黒太子エドワード、ジ…

黒太子エドワード、ジャンヌ・ダルクなどの英雄を生んだ百年戦争。様々な小説、漫画、舞台、映画の題材になっているので基本書として読むには最適です。

文庫OFF

2024/08/25

ヨーロッパ中世史を面白く読めるよう工夫された文章であるが、やはりこの時代のヨーロッパ史は複雑で、難解ではある。 著者はこの時代を、英仏が国民国家として成立していく過程として重要なものであったと評価している。

Posted byブクログ

2024/07/27

情報のポイントが絞られていて、概略として掴みやすかった。 また、「英仏百年戦争」という現代的認識の誤解をかなり指摘していて、歴史を学ぶ醍醐味を味わえた。 巻末に、「国民国家という軛」からの解放が近いのでは、という著者の考えにもとても共感した。というのも、ギリシャ史をまとめた本を...

情報のポイントが絞られていて、概略として掴みやすかった。 また、「英仏百年戦争」という現代的認識の誤解をかなり指摘していて、歴史を学ぶ醍醐味を味わえた。 巻末に、「国民国家という軛」からの解放が近いのでは、という著者の考えにもとても共感した。というのも、ギリシャ史をまとめた本を読んだ時、「ギリシャ」という現代の地理的区分にこだわって叙述することの難しさや実態とのギャップを感じずにいられなかったからだ。これは、日本を含めどの地域でもそうだと思う。

Posted byブクログ

2024/06/23

昔世界史で習ったが登場人物が複雑すぎて漠然とした理解にとどまっていた英仏百年戦争。この本はわかりやすく整理されていて、この戦争によりヨーロッパの中世が終わったとされる理由がよくわかった。直木賞作家である著者・佐藤さんの筆がよい。 当時イングランドとフランスという国はなかった。フ...

昔世界史で習ったが登場人物が複雑すぎて漠然とした理解にとどまっていた英仏百年戦争。この本はわかりやすく整理されていて、この戦争によりヨーロッパの中世が終わったとされる理由がよくわかった。直木賞作家である著者・佐藤さんの筆がよい。 当時イングランドとフランスという国はなかった。フランス語を話す「フランス人」同士の戦争であり、フランスの派閥争いという内紛の面もあり、これらが宗教的な価値観が最重要視される最後のフェーズで起きた。ジャンヌ・ダルクが生まれた背景もわかる。読む側が感情移入しようにも登場人物を突き放すような筆致もよい。 備忘録をかねて百年戦争以外も含めて英仏の歴史を振り返る。 ・フランスに定住したノルマン人らがイングランドを征服したノルマン・コンクエストが1066年。 ・百年戦争は1337-1453年、この結果を受けてある意味双方はスッキリして、イングランドはブリテン島に籠り、フランスは欧州大陸の大国としての地位を確立する。 ・ナポレオン戦争が1796年に始まり、大陸封鎖令などで英仏関係も緊迫化。英国が大勝したトラファルガーの戦いが1805年。 ・2度の世界大戦を経験し、1944 年には今度は米英を中心とした連合国軍がノルマンディーに上陸しフランスを解放する。 ・1973年にイギリスが欧州共同体(EC)に加盟。大陸との別の道を歩んできた外交を転換。 ・ノルマン・コンクエストから950年後の2016年、イギリスが欧州連合(EU)離脱を国民投票で決定し、2021年1月1日に正式に離脱。 英仏百年戦争を知ると、それ以外の事象もより鮮明り意味が浮かび上がって来るのが何とも言えず楽しい。

Posted byブクログ

2022/11/16

初佐藤賢一。英エリザベス女王の国葬を見て英国の歴史に興味を抱き挑戦。 世界史には無知だったので百年戦争といってもイメージがなかったが、ゲルマン民族の大移動から始まるヨーロッパの歴史を踏まえ「英仏戦争はフランス人同士の戦争であった。」ということに納得。国王の名前などの系譜の変遷は覚...

初佐藤賢一。英エリザベス女王の国葬を見て英国の歴史に興味を抱き挑戦。 世界史には無知だったので百年戦争といってもイメージがなかったが、ゲルマン民族の大移動から始まるヨーロッパの歴史を踏まえ「英仏戦争はフランス人同士の戦争であった。」ということに納得。国王の名前などの系譜の変遷は覚えられなかったが非常に興味深い内容だった。名前だけは知っているジャンヌダルクのことも改めてよく分かった。

Posted byブクログ

2022/06/25

14世紀の中頃、イギリスという国家が存在しなかった時代のイングランド王家は、フランスの政治文化圏に組み込まれていた・・・。フランスの王位継承権と大陸の領土覇権争いが発端となった「百年戦争(1337-1453)」は、イングランドVS.フランスのみならず中世ヨーロッパ諸国を巻き込む泥...

14世紀の中頃、イギリスという国家が存在しなかった時代のイングランド王家は、フランスの政治文化圏に組み込まれていた・・・。フランスの王位継承権と大陸の領土覇権争いが発端となった「百年戦争(1337-1453)」は、イングランドVS.フランスのみならず中世ヨーロッパ諸国を巻き込む泥沼戦争となり、黒騎士の奮闘、ペスト(黒死病)の蔓延、農民の反乱、ジャンヌ・ダルクの栄光と悲劇を生んだ・・・。戦後、ド-ヴァ-海峡を挟んで、領土と国民を明確にした主権国家の形成が進むきっかけとなった西洋史最大の事件への入門手引き書。

Posted byブクログ

2022/06/04

国民と国家という意識が当たり前では無いという前提から考えると納得がいくことも多く、今は当たり前だけど当時は、と何事も疑ってみることは大切だと感じた。 また、なぜ英語の中にフランス語由来の単語が多いのか、の理由の一つが分かったような気がする。

Posted byブクログ

2022/05/14

どちらもフランス人という所はなるほど、中世らしい話と納得。 途中は、まあそんな感じかと思うが、ジャンヌ・ダルクが農民の娘が利用されただけと切って捨てるのは、どこまでそうなのか。 うつてつけの題材と思うが、ナポレオンまで気が付かなかったのか? 最後、国民国家とナショナリズムを産ん...

どちらもフランス人という所はなるほど、中世らしい話と納得。 途中は、まあそんな感じかと思うが、ジャンヌ・ダルクが農民の娘が利用されただけと切って捨てるのは、どこまでそうなのか。 うつてつけの題材と思うが、ナポレオンまで気が付かなかったのか? 最後、国民国家とナショナリズムを産んで終息したというのはわかりやすいが、その時代でそこまで言えるのか。 国民国家としても、15世紀と18世紀では同じにならないし、それ以前でも同じ国語を話す者の一体感はあったのでは? きれいに割り切りすぎな感がある。

Posted byブクログ

2022/04/29

英仏百年戦争 それはイギリスとフランスの戦争でも、百年の戦争でもなかった。 戦う二大勢力はともに自身を「フランス人」であると認識。 領地の感覚が優先し、国の感覚が希薄だった時代に、イギリスという国とフランスという国の戦争など、設定できない。 しかし、英仏百年戦争は、イングランド...

英仏百年戦争 それはイギリスとフランスの戦争でも、百年の戦争でもなかった。 戦う二大勢力はともに自身を「フランス人」であると認識。 領地の感覚が優先し、国の感覚が希薄だった時代に、イギリスという国とフランスという国の戦争など、設定できない。 しかし、英仏百年戦争は、イングランド王、フランス王にそれぞれの王国を一元的に支配させる力を与えて終了。 これにより、今日のイギリス、フランスに通じる、いわゆる中央集権国家が誕生。 後の、国民国家に発展する土台となった。

Posted byブクログ