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蘆屋家の崩壊 の商品レビュー

4.2

87件のお客様レビュー

  1. 5つ

    33

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

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2010/12/03

主人公猿渡、がドラキュラ伯爵と豆腐を食べに全国行脚。 どんな話だよ?!という突っ込みもあろうかと思いますが、大筋では間違っていないはずw 正確にいうと、「ドラキュラ伯爵」というのはあだ名です。そういうあだ名の小説家と主人公が無類の豆腐好きという縁で全国を・・・あんまかわんない...

主人公猿渡、がドラキュラ伯爵と豆腐を食べに全国行脚。 どんな話だよ?!という突っ込みもあろうかと思いますが、大筋では間違っていないはずw 正確にいうと、「ドラキュラ伯爵」というのはあだ名です。そういうあだ名の小説家と主人公が無類の豆腐好きという縁で全国を・・・あんまかわんないなw ただそこで起こるのは「幻想」と一言で片づけられない不思議なひと時。 「幻想小説」という肩書のある小説ですが、その名に偽りありません。おどろおどろしくも、どことない不思議感。 そして最後のお話は・・・・ある意味これも「ホラー」なのかもしれませんね。言いようのない恐怖を覚えました。足元が気付いたら薄氷だった、みたいな。 この作者はこれが処女作?なのかどうかはわかりませんが、独特の味がありましたねえ・・・

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2011/06/21

「幻想怪奇短編集」と謳われるだけあって、どの作品もかなり不気味。純粋な怖さはないのですが、胃のあたりがひんやりモゾモゾする感じです。個人的に一番不気味だったのは「埋葬虫」!虫が苦手なので、食虫の描写がキました。他にも「猫背の女」や「超鼠記」あたりの読後感といったら…。けれど、作品...

「幻想怪奇短編集」と謳われるだけあって、どの作品もかなり不気味。純粋な怖さはないのですが、胃のあたりがひんやりモゾモゾする感じです。個人的に一番不気味だったのは「埋葬虫」!虫が苦手なので、食虫の描写がキました。他にも「猫背の女」や「超鼠記」あたりの読後感といったら…。けれど、作品全体の雰囲気はどことなく明るいのです。猿渡君と伯爵のコンビがユーモラスで嫌悪感がわきません。最後に収録されている「水牛群」はまだよくわかっていないですが、次に読むときの楽しみにとっておきます(笑)

Posted byブクログ

2010/10/06

「恐怖」と云うのは殆ど感じなかった。 ただ、独特の雰囲気が有り、淡々と語っている所が良かった。 何度も読んで、ふと「こう言う事だったのか」と気付く部分が増えていくような作品。

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2012/08/16

連作8篇。 猿渡と伯爵、なんともいいキャラクター。 短なるホラーとは違い、怖くもあるが不思議で不気味、奇妙で幻想的。 「埋葬虫」が強烈。 一気にファンになってしまった。

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2010/08/22

独特な落ちがちょっと不思議な感じのする短編集。 よくよく考えるとハーンの「怪談」に近い感じかな。「怪談」ちゃんと読んだこと無いけど。 あと、初期の「宵闇眩燈草紙」とかにもにてるかしら。 短編というか結構小話に近かったり。全体的に自己主張の薄い感じなのに不思議と魅力的なキャラとか...

独特な落ちがちょっと不思議な感じのする短編集。 よくよく考えるとハーンの「怪談」に近い感じかな。「怪談」ちゃんと読んだこと無いけど。 あと、初期の「宵闇眩燈草紙」とかにもにてるかしら。 短編というか結構小話に近かったり。全体的に自己主張の薄い感じなのに不思議と魅力的なキャラとかもいい感じ。作を追うごとに豆腐のうんちくが薄くなって行ってしまうのがちと残念。

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2010/07/16

こわかったですが読み進まずにはいられなかったです。こわい連作集といっても怪談、因習、ストーカー、ミステリー、異類婚姻譚、呪い祟り、昆虫、神経疾患と多彩なこわさで、モルグ街ひとつとっても不気味で不気味で。しかもどれも食と結びついています。こわくて幻想的なのにユーモアも生活感もあるの...

こわかったですが読み進まずにはいられなかったです。こわい連作集といっても怪談、因習、ストーカー、ミステリー、異類婚姻譚、呪い祟り、昆虫、神経疾患と多彩なこわさで、モルグ街ひとつとっても不気味で不気味で。しかもどれも食と結びついています。こわくて幻想的なのにユーモアも生活感もあるのです。不思議な味わいです。

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2010/10/06

<定職を持たない猿渡と小説家の伯爵は豆腐好きが縁で結びついたコンビ。伯爵の取材に運転手として同行する先々でなぜか遭遇する、身の毛もよだつ怪奇現象。飄々としたふたり旅は、小浜で蘆屋道満の末裔たちに、富士市では赤い巨人の噂に、榛名山では謎めいた狛犬に出迎えられ、やがて、日常世界が幻想...

<定職を持たない猿渡と小説家の伯爵は豆腐好きが縁で結びついたコンビ。伯爵の取材に運転手として同行する先々でなぜか遭遇する、身の毛もよだつ怪奇現象。飄々としたふたり旅は、小浜で蘆屋道満の末裔たちに、富士市では赤い巨人の噂に、榛名山では謎めいた狛犬に出迎えられ、やがて、日常世界が幻想地獄に変貌する―。鬼才が彩る妖しの幻想怪奇短篇集。>ホラーでもミステリーでもなく、これを幻想小説というらしい。不思議を「んなもんあらへんて」ではなく「とうぜんやろ」と扱うところが良い。どの話も結末の読めなくて面白かったし、伯爵&猿渡のホム&ワトコンビもよかった。「すみません、お呼びたてするつもりなんかなかった」は萌●。

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2010/05/31

日本の田舎にある独特の香りだったり、自然だったり、習わしとか言ったものが、何となくでも頭の中で想像して楽しめる。 映画化とかしたらきっと綺麗なんだろうなぁ。個人的に蜷川実花の写真みたいな世界を想像してしまいます。 とりあえず、「猫背の女」は恐すぎる。

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2010/05/07

連作短編はこうでなくては! と思わせるつくり。 どれも面白く、ぞわっと恐ろしい。 蟹の話だけ、ちょっとオチがわかりませんでした。 誰か教えてください……。

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2010/05/06

SFというよりはホラーに近いかな。 定職を持たない猿渡と小説家の伯爵の連作。 文庫の解説を書いた皆川博子氏によって、最終話「水牛群」が作者が神経症だったときに書いたことがわかるのだけれど、たしかに他の作品に比べると毛色が全然違っていて、猿渡大丈夫?(そもそも定職につくからいけない...

SFというよりはホラーに近いかな。 定職を持たない猿渡と小説家の伯爵の連作。 文庫の解説を書いた皆川博子氏によって、最終話「水牛群」が作者が神経症だったときに書いたことがわかるのだけれど、たしかに他の作品に比べると毛色が全然違っていて、猿渡大丈夫?(そもそも定職につくからいけないんじゃん)と不安に思いながら読んでいたけど、猿渡の神経症が水牛という形となって現れて、そこをどうにか自分のなかで折り合いをつけるあたりが、なんとも言えなかった。 すんでのところで解決の和音に持っていく感じ。 この伯爵シリーズは続きはないのかな。 ほかの話も読みたい。

Posted byブクログ