懲戒の部屋 の商品レビュー
ひたすら力士に追いか…
ひたすら力士に追いかけられる「走る取的」、無賃乗車がばれた男の恐怖の結末を描く「乗越駅の刑罰」が怖かった。
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「走る取的」は怖さと…
「走る取的」は怖さとユーモラスさを兼ね備えた傑作。タイトル通り力士が走って追いかけてくる話です。
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「走る取的」は怖さと…
「走る取的」は怖さとユーモラスさを兼ね備えた傑作。タイトル通り力士が走って追いかけてくる話です。
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タイトルになっている…
タイトルになっている『懲戒の部屋』では、筒井康隆らしい男女のお互いの偏見が噴出しているように感じる。女性の描写やそこから読み取れる偏見は鼻に付くものの、男としてはちょっとわかってしまったり・・・。その他の作品も、どこかばかばかしさやユーモアを感じさせながら、腹の底から突付いてくる...
タイトルになっている『懲戒の部屋』では、筒井康隆らしい男女のお互いの偏見が噴出しているように感じる。女性の描写やそこから読み取れる偏見は鼻に付くものの、男としてはちょっとわかってしまったり・・・。その他の作品も、どこかばかばかしさやユーモアを感じさせながら、腹の底から突付いてくるような恐怖を煽っています。
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身も凍るようなホラー…
身も凍るようなホラーを筒井康隆さん自信が選び抜きました
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この短編集は筒井入門…
この短編集は筒井入門本としてのセレクトが完璧です。
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傑作集とあってどれも…
傑作集とあってどれもいいものばかりなんです!!!!
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ホラーと言われて一般的に想像されやすい心霊現象とか殺人鬼とかはほとんど出てこない。出てくるのは力士とか駅員とか女権利保護委員(?)とか案外身近な場所で遭遇しそうな職種の人たち。だから多くの場合始まりは平凡で、そんな「馴染み」を感じるシチュエーションが多い。つまり広義の「人怖」なの...
ホラーと言われて一般的に想像されやすい心霊現象とか殺人鬼とかはほとんど出てこない。出てくるのは力士とか駅員とか女権利保護委員(?)とか案外身近な場所で遭遇しそうな職種の人たち。だから多くの場合始まりは平凡で、そんな「馴染み」を感じるシチュエーションが多い。つまり広義の「人怖」なのだけど、作者自身の不安感みたいなものが凝縮されているのか、冗談みたいな状況なのに、理不尽に理不尽が重なることでホラー本来の「わけがわからないものに巻き込まれた」という感覚をたっぷり味わうこととなる。 ひたすら力士が追いかけてくる『走る取的』にしろ、ネチネチと駅員に詰められる『乗越駅の刑罰』にしろ、女権利保護委員にひたすら懲戒される『懲戒の部屋』にしろ、こんなこと嫌だな、あったら嫌だな、といった"想像力の飛躍"させていく面白さがあり、そこに他ではなかなかお目にかかれないタイプの独自性と恐怖が宿っていた。 その他、別の惑星を舞台とした「蟹工船」のパロディ、国全体に不幸が及ぶ歌を歌ってしまった男の話など、SFを本業とする作者らしい話もあり、滑稽譚やバカSFとも言えそうではあるものの、変わったタイプのホラーとも言え、絶妙な塩梅の短編集となっている。 私は小説を読み始めた初期の初期に筒井康隆にハマっていた時期があり、そのせいかどこか懐かしさを感じるとともわくわくしながら最後まで読めた。目の付け所が面白い「身近な不安」についての短編集であり、想像力の飛躍がSF体験に近くもあってそういうところがとても楽しい。ただし、いま読むと差別的だったり、偏見を感じる箇所があるので、1968年に出版された本という点は留意されたし。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「走る取的」★★★ 「乗越駅の刑罰」★★★★ 「懲戒の部屋」★★ 「熊の木本線」★★★★ 「顔面崩壊」★★★ 「近づいてくる時計」★★ 「蟹甲癬」★★★ 「かくれんぼをした夜」★★ 「風」★★★ 「都市盗掘団」★★★
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紙の上の出来事なのに、読んでいると自分の背後が気になってくる。それぞれの話にどこか疾走感があって、結末までダレない所も魅力的。
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