懲戒の部屋 の商品レビュー
読んでるこちらがストレスを受けるような、理不尽の詰まった作品が並ぶ。 世にも奇妙な物語の映像化然り、名作『走る取的』の凄まじい恐怖は他の作品で感じた事が無い。
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1話目の走る取的は凄く面白かった。 さくさく読めるのが筒井さんの良き所☺️ 全体的に理不尽な暴力なのは間違いないのだが取的も乗越駅も懲戒の部屋も差別意識が招く災いで気心知れぬ相手を知ったような態度で接するべからずだなあとつくづく。笑 乗越駅の刑罰、熊の木本線、近づいてくる時計も好...
1話目の走る取的は凄く面白かった。 さくさく読めるのが筒井さんの良き所☺️ 全体的に理不尽な暴力なのは間違いないのだが取的も乗越駅も懲戒の部屋も差別意識が招く災いで気心知れぬ相手を知ったような態度で接するべからずだなあとつくづく。笑 乗越駅の刑罰、熊の木本線、近づいてくる時計も好き。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「走る取的」「乗越駅の刑罰」「懲戒の部屋」「熊の木本線」「顔面崩壊」「近づいてくる時計」「蟹甲癬」「かくれんぼをした夜」「風」「都市盗掘団」の10遍から成る自選短編集で、巻末に収録時のオリジナルの短編集が載っている。 「夜のコント・冬のコント」と以外は、オリジナルが文庫化された時読んだ。 どうしても「乗越駅の刑罰」を再読したくて、購入した。 オリジナルの「将軍が目醒めた時」の解説で、長部日出雄が「乗越駅の刑罰」を絶賛していて、当時僕もその感想に共感した。 そして、今読み返して、もちろん面白いのには変わらないが、その奥の原罪というようなものを強く感じた。 「懲戒の部屋」でもそうだが、最初全く理不尽だと思われるきっかけから、最後は命を奪われても仕方ないと思ってしまうような罪悪感を主人公が持ってしまう。 或いは、原罪ではなく、短時間に洗脳されてしまうのかもしれない。 「走る取的」では、ほんの些細な振る舞いがきっかけで、最後は破滅を迎えてしまうのだが、何処へ逃げても必ず追って来る取的が不気味で、現実には、力士がそんなに速く走れたり、何処へ逃げてもかぎつけて追って来る筈無いのだが、そこがフィクションならではの怖さである。 「顔面崩壊」「蟹甲癬」は同趣向で、グロテスクさをこれでもかこれでもかと、積み重ねて来る。 「熊の木本線」の一夜の経験は、果たして村人ぐるみの冗談なのか、それとも実際に何かが本当にこの後起きるのか、どちらの結末を選ぶかは読者に委ねられている。 「かくれんぼをした夜」「風」は感傷的になる作品で、ホラーとは少し違うと思う。 誰にもかくれんぼをして、見つけられない友人が一人くらいは、いるかもしれない。 「都市盗掘団」は読後、死んでいて生きているというのがよくわからず、更にラストがよく分からなかったが、読み返して、スクリーンの中に生き続けるということなのかと分かった。
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「走る取的」がおもしろい、怖い、理不尽。 力士って本当にあんなに強いの?最強じゃん。怖すぎる。 熊ノ木本線の不思議な味わいもいい。
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ほんとに厭な気分にさせるのが上手だこと。 絵面を想像させるグロテスクさは滑稽仕立ての語り口調で読み終えられたけれど、個人が大きすぎる不条理に苛まれる表題作はだめだった。
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『走る取的』と『顔面崩壊』『蟹甲癬』が好きだったな。後2本の身体的な描写が最高にきしょくて鳥肌立たせながら読んだ。
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理不尽系ホラーで面白かったんだけど、その理不尽さがイライラするタイプだったので精神的にはあまり良くなかった。 ただ面白かった。
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「走る取的」「乗越駅~」は頭で映像化しやすく、結構怖かったかな。「蟹甲癬」はヤバいけど嫌いじゃない。
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「ホラー傑作集」というが、中身はいつもの筒井通り、不条理な展開に過剰なまでの過激な表現の乗っかっている短編が多かった。 中では異質なものの二作、『熊の木本線』と『都市盗掘団』が良かった。 久しぶりに筒井の本を読んだが、やはり面白いので、また他にも読みたいと思う。 『驚愕の曠野』の...
「ホラー傑作集」というが、中身はいつもの筒井通り、不条理な展開に過剰なまでの過激な表現の乗っかっている短編が多かった。 中では異質なものの二作、『熊の木本線』と『都市盗掘団』が良かった。 久しぶりに筒井の本を読んだが、やはり面白いので、また他にも読みたいと思う。 『驚愕の曠野』の方は絶版になっちゃってるのかなあ。また早く読みたいなあ。
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十遍からなるホラー短編集。「走る取的」、「乗越駅の刑罰」あたりはなんとも言えない怖さがあって面白かった。ただ「顔面崩壊」、「蟹甲癬」はあまりにもグロテスクで読んでいて気持ち悪くなった。
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