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マレー鉄道の謎 の商品レビュー

3.8

58件のお客様レビュー

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  2. 4つ

    18

  3. 3つ

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クリスティやカーなど…

クリスティやカーなど、古典ミステリという原点を意識して書かれたというとおり、海外古典の不気味な雰囲気とロジックとが絡み合った長編です。冒頭からいかにもそれらしい感じで、海外古典が好きな私にはとても楽しめました。

文庫OFF

 「絶叫城」「暗い宿…

 「絶叫城」「暗い宿」と短編集が続いていたので、「マレー鉄道の謎」は本当に待ちに待ったアリスと火村シリーズの長編。短編集も面白いし読みやすいんだけど やはり読みごたえが違います。今回は“目張りの密室”を扱っていて 本当に謎ときにはビックリしました。なにせ犯人の予想さえ出来ていなか...

 「絶叫城」「暗い宿」と短編集が続いていたので、「マレー鉄道の謎」は本当に待ちに待ったアリスと火村シリーズの長編。短編集も面白いし読みやすいんだけど やはり読みごたえが違います。今回は“目張りの密室”を扱っていて 本当に謎ときにはビックリしました。なにせ犯人の予想さえ出来ていなかったものですから。そしてやはり有栖川有栖さん 本格ミステリー作家クラブの会長を務めるだけあって、推理にスキがないです。今回は日本を飛び出し 舞台はマレーシア 異国の地でも、警察に一目置かれ 情報を教えてもらえるなんて 流石デス。そ

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国名シリーズ第6段。…

国名シリーズ第6段。登場人物の大半は日本人だし、その意味で、事件の舞台を、特段、海外にする必要はなかったと思うが、まあ、それなりに異国情緒が楽しめる。でも、使用されるトリックは、短編向きで、どうも小粒との印象。

文庫OFF

2022/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 国名シリーズ中、その国で解決するのは本家クイーンの『アメリカ銃の謎』と本書『マレー鉄道の謎』だけだろう。  取材成果を活かしたいのか、第一の殺人が起きるまでは紀行文のようである。34歳の男二人旅だが楽しげだ。  アウェイの事件とはいえ、現地の警察が協力的なので、火村のフィールドワークは進捗する。  目張り密室の封印は、そんなに上手く行くのか、と疑問を覚えた。  ジャッキとジャックの勘違い→第三の殺人、にはしてやられた。今回も犯人は指摘できず。謎の一端をかすめるように解いただけにとどまった。

Posted byブクログ

2022/01/23

「合理も極まれば狂気に接近する」 最近私の中で作家アリスシリーズが再燃しているので、その中でも大好きな『マレー鉄道の謎』を2年ぶりくらいに再読。 火村とアリスが日本を飛び出し、旅先・マレーシアでの謎解きが描かれる。 この作品の一番好きなところは、アリスのサムライ・イングリッ...

「合理も極まれば狂気に接近する」 最近私の中で作家アリスシリーズが再燃しているので、その中でも大好きな『マレー鉄道の謎』を2年ぶりくらいに再読。 火村とアリスが日本を飛び出し、旅先・マレーシアでの謎解きが描かれる。 この作品の一番好きなところは、アリスのサムライ・イングリッシュ。 英語が全然できない私が言うのもなんだけど、これが本当にかわいい。 あくまでアリスの視点で話が進むから、英語の会話になるとちょくちょく「××××(聞き取り不能)」になるのも面白すぎる。 そんなユーモアを挟みつつも、ここはやっぱり本格ミステリ。再読とはいえ結末は忘れていたので、ドキドキしながら読めた。 特に、最後、火村が犯人を追い詰めるシーンの緊迫感はすごい。手に汗握る、とはまさにこのことだと思う。 謎解きの面白さはもちろん、流暢な英語で渡り合う火村とサムライ・イングリッシュで頑張るアリス、火村とアリスの友だち思いな一面も見られて、私にとってはてんこもりな一冊。 今まで図書館で借りて読んでいたけど、大好きだから自分でも買おうかと思う。 長編を読みたい気分なので、次は『乱鴉の島』を読む予定! 2022.1.22 読了(再読)

Posted byブクログ

2021/11/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長編の国名シリーズ。 火村先生とアリスの南国リゾートバカンスのギャッブに笑顔になりながら、こちらも旅をしているような気分で一気に読んでしまいました。 トレーラーハウスの目張り密室で、何パターンかトリックは思い浮かぶものの、実際にできるのかは曖昧で、火村先生が導き出した答えを聞いても随分力技だなと苦笑したりしましたが面白かったです。突破口になった「ジャック」も海外だからこそのミスリードで素直になるほど!と嬉しくなります。 真相にたどり着いた火村先生の表情や仕草を思い浮かべると読んでいる方も心が沸き立つようです。 二人の大龍への厚い友情に胸を打たれ、ラストの必死なハイウェイドライブが最高でした。有栖川先生の作品は余韻に浸らせてくれるのが良いですね。 悪い意味でタフな犯罪者達の陰でひっそりと命を燃やす男性たち。「蛍」の例えが儚いです。 旅情をそそる素晴らしい本でした。

Posted byブクログ

2020/02/09

長編シリーズ。それも密室殺人。蛍が気になります。 最初の方はダレてたけど事件がおきると面白いくて夢中で読みました。人の欲とは恐ろしい…その欲により何人の人が犠牲になったんだろう…

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2020/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

超大作の後の余韻冷めやらぬ時に読んだのと、仕事で色々あって本に集中できなかったせいもあると思うが世界に入り込めないまま終わってしまった感じです。

Posted byブクログ

2019/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とても面白い長編でした。 有栖川先生の長編は少しグダるところがあるなぁと他の作品を読んで思っていましたが、今作はずっと飽きる事なく読めました。 マレーシアにもタイにも行ったことがないので、情景描写があっても想像しにくいかな〜と思っていたのですが私の想像力でも補完できるくらい綺麗な書かれ方がされていました。 マレーシアに行ってみたくなりますね! 悲しい人間関係、庇おうと隠そうと守ろうとする行動が多くみられて、こういうのが読みたかった!と感動しました。 最後にはちょっとした虚脱感が襲いますが… 先が気になって一気に読んでしまう作品でした!

Posted byブクログ

2017/04/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

悲しい作品やね。 人の欲って際限がなくてね 結局極論と思える手段で、成し遂げてしまう人も いるわけですよ。 そして、そのために数多くの人が死に、 身の回りの人も傷つきました。 おこってしまったからには もうそれをいい状況に戻すことは、できません。 著者の長編作品は 基本的に不条理で 救いようのないものばかりです。 きっとね、火村が悪に立ち向かうのは こういう思いをする人が なくなって欲しいからなのかもしれませんよ。 でも、今回は火村にとっては敗北だったと思います。 そう、法律とて、 真の黒幕は何の罪に問えないのです。 ですが… その結果は思いもよらぬ延焼を起こし 黒幕は、一生戻らぬ過去に さいなまれて暮らすことでしょう。 出てきてよいこともあったけど それだとしても代償は大きすぎましたね。

Posted byブクログ