溺レる の商品レビュー
何なんだ。この女は。 短編集だけど、どれもこれも同じ。いつもぼんやり引きずられて、駆け落ちしたり心中したり…相手の男もたいしたことないし。 「しっかりしろ!!」と肩を揺さぶりたくなります。 文体は古色蒼然としていて、なんだろうなぁ。京極夏彦氏の作品に出てくる女のような、いやいや...
何なんだ。この女は。 短編集だけど、どれもこれも同じ。いつもぼんやり引きずられて、駆け落ちしたり心中したり…相手の男もたいしたことないし。 「しっかりしろ!!」と肩を揺さぶりたくなります。 文体は古色蒼然としていて、なんだろうなぁ。京極夏彦氏の作品に出てくる女のような、いやいや杉浦日向子さんの漫画に出てくるような。 最後までナンジャコリャだったけど、解説を読んで初めてちょっと納得。 解説の大切さを知った作品。もちろん、共感はできないけど。
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- ネタバレ
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百年の漱石オマージュが素敵、ではあるけれど、僕は「さやさや」の、タイトルの意味が好き。 この人のさらっと現実を飛び越える感じが個人的には好きなのだけど愛欲の話ってことは関係性を有限なものに閉じ込める話ってことでもあって、そのどうしようもなさはどの短編にも見られた気がします。 うわあ、やるせねえなあ。
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川上さんにでてくる人にすごく似ている人がいて、いつもおもいながら読んでしまう。夜中に読むんじゃなかった。どのお話しも溺レているし、逃げている。 夜中の読書もそんなかんじ。 読むタイミングで読んだなぁと思う。
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地味でつまらない女たちと、 そっけなくて冷たい男たち。 でもそこには愛があって、 互いに溺れて、逃げていく。
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何というか、所在ない、ぽつんとした感じ。 寂しいようでいてそうでもなく、 心地よいようでいてさほどでもなく、 流されているような、たゆたっているような。 心細く切ないけれど、どことなく楽しくもある、 そんな男女のつながりを感じる一冊でした。
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シュールすぎてなかなか読み進まない。 しかも、短編だからひとつひとつ入りこむのに体力が要る。 たまに、激シュールな世界に入りたくなったときだけいいと思う。
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どの短編に出てくる人たちも、溺レてる。 女性の側から語られているけど、 その相手方の男性たちもよっぽど、かなり、溺レてる。 人と生きていくとき、 ともするとその人に寄りかかるふりをして 現実のいろいろなことから逃げてしまう。 その人が必要なのか、 逃避のためのエクスキューズなの...
どの短編に出てくる人たちも、溺レてる。 女性の側から語られているけど、 その相手方の男性たちもよっぽど、かなり、溺レてる。 人と生きていくとき、 ともするとその人に寄りかかるふりをして 現実のいろいろなことから逃げてしまう。 その人が必要なのか、 逃避のためのエクスキューズなのか。 自分では最後の覚悟ができない、 弱い部分を寄せ合ったり押し付けあったりしている登場人物を喝破できないのは、 きっと自分にも同じ部分があるから。
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なんとも淡々としている。 登場人物達は、人間、ではなくて、ヒトとしてとても健全ないきかたをしていると思う。 正しいとか良くないとか淫らだとか常識だとか、所詮人間が考えだしたお約束。 品行方正にしていたって、誰だっておなかは空くし。 性交したくなるもんだし。 新しい状況やなんや...
なんとも淡々としている。 登場人物達は、人間、ではなくて、ヒトとしてとても健全ないきかたをしていると思う。 正しいとか良くないとか淫らだとか常識だとか、所詮人間が考えだしたお約束。 品行方正にしていたって、誰だっておなかは空くし。 性交したくなるもんだし。 新しい状況やなんやを受け入れるとき、世間的にどう見えるかではなく、自分の五感で判断する。そんな態度はとても魅力的だと思うし、私の理想。
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苦手なタイプの小説だった。 女の人っぽい小説苦手なんだ。 「乳と卵」に装丁似てると思ったらやっぱり同じ人がやっていた。
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女の人の いじめられること、痛いこと、かなしいこと へ対するきもちよさ、のような。 どきどきした。ちょっとうらやましくってつらかった。 (たしか再読のはず。きっと初めて読んだときの私にはこんな感覚なかった)
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