溺レる の商品レビュー
『センセイの鞄』の書評を読み、多分私好みだろうなあと勝手に思っていて、今作が私の川上弘美デビューとなりました。まったりとした暗さと浮世離れした世界観、かなり好み。それは江國香織にも通じるものでもあるけれど、あそこまでファンシーで浮き足立った浮世離れ感ではなく、もっと大人っぽく(っ...
『センセイの鞄』の書評を読み、多分私好みだろうなあと勝手に思っていて、今作が私の川上弘美デビューとなりました。まったりとした暗さと浮世離れした世界観、かなり好み。それは江國香織にも通じるものでもあるけれど、あそこまでファンシーで浮き足立った浮世離れ感ではなく、もっと大人っぽく(っていう表現も違うんだけど、適切な言葉が見つからない……)どろどろとした部分が前面に出てきているような気がする。登場人物の人名が全てカタカナであることや、会話の部分に「」を使わない(必ずしもそうではないのだが)がまた面白い。題材となる小道具やタイトルも目を引き、「一体どんな話なんじゃこりゃ」という想像力をかきたてる。今作は短編集で、私は後半3作を特に面白く読んだ。またお気に入りの作家とめぐり合えてとても嬉しい。長編もぜひぜひ読んでみたいっ!早く『センセイの鞄』も読みたいなあ。文庫化早急に望む!(きっとまだ先だろう……)
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川上さんは恋愛小説もすてきです。 恋愛小説と言いましても、やっぱりふしぎふしぎなお話ばかり。出てくる男女はみんなあっちこっち自分勝手の方向を向きながら、でもしっかりと互いの手を握っている、そんな感じです。ふわふわゆらゆらあわあわに溺レてみましょう。
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ファンタジーな物語が好き。 だから川上弘美さんの本は大好き。 この本は短編集で、ゆっくりと読むのが良い。 現実から逃げ出す話なんだけど、逃げ出したいけど、やっぱり逃げ出せない。 きっとみんな形は違うけれど、そんなふうに思いつつ生きてるんじゃないかな... 多かれ少なかれ。 ...
ファンタジーな物語が好き。 だから川上弘美さんの本は大好き。 この本は短編集で、ゆっくりと読むのが良い。 現実から逃げ出す話なんだけど、逃げ出したいけど、やっぱり逃げ出せない。 きっとみんな形は違うけれど、そんなふうに思いつつ生きてるんじゃないかな... 多かれ少なかれ。 そういう本です。
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短編集。それぞれの男と女の短い物語がスっと入ってきて読みやすい。個人的には表題よりも「さやさや」の方が好き。
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