ローマ人の物語(7) の商品レビュー
特に印象深い内容はなし、ただ奴隷についての解釈で納得する件がある。奴隷の定義とは「自分で自分の運命を決めることが許されない人、である」それゆえか、自由市民は兵役があり税金がかせられる。奴隷は兵役も税金も免除されている。自分の運命を自分で決める権利を完全にもっていない人は、義務も...
特に印象深い内容はなし、ただ奴隷についての解釈で納得する件がある。奴隷の定義とは「自分で自分の運命を決めることが許されない人、である」それゆえか、自由市民は兵役があり税金がかせられる。奴隷は兵役も税金も免除されている。自分の運命を自分で決める権利を完全にもっていない人は、義務も課せられないのだ。なるほど、ならば戦国時代の農民とくらべてみよう。少ない田んぼから年貢を巻き上がれれ、労役につかられ働き手が激減し、田んぼの米も収穫できなくなり一家離散する。この状況よりは奴隷の方が食にこまらない気がしないでもない。なんと理不尽な。
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ポントス王国ミトリダテス王の戦い。ミトリダテス戦役。マリウスのローマ占領と粛正。キンナの反動。スッラのローマ進軍と粛正。元老院主義の復活。自らが望む改革を実現後引退するスッラ。スッラの後継者ポンペイウスの海賊退治。ミトリダテス戦役を任されていたルクルスの挫折。ポンペイウスの登場。スパルタクスの反乱。クラッススの鎮圧。
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まだまだ混迷中なローマ。元老院と軍隊の力関係が徐々に変化していて、次の時代が近いことを感じさせる。しかし、いろいろなタイプのリーダーが、こんなにも大勢いるもんだ。
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大国になってしまったローマにおいて、いよいよ元老院が機能しなくなってきたというのは面白い。様々な民族をまとめる大国であれば、一人の人物に権力を集中させるがあるということか。確かに今のアメリカっぽい。次はいよいよカエサル登場!
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・マリウスvsスッラ → マリウス ・マリウス → キンナ → スッラ ・ポンペイウスとクラッスス
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ポエニ戦役終了から地中海一体の平定に至る巻。イタリア内部の反乱(スパルタクスの反乱)や、オリエント諸国との衝突を経て、ローマが抱えていた諸問題を徐々に帝国主義に近くすることで解消していく。このあとからカエサルが出てきますが、どのような活躍をするのか興味がわきます。
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前とこの2巻は筆者とあまり感覚が共有できていない感じがします。というのも、共和制の崩壊についてアラートを筆者は挙げているのですが、共和制、といわれても自分は、それが何?、としか思えないのでちょっと認識がずれているんだと思います。 その本に流れる底流を無視すれば、ポンペイウスの活躍...
前とこの2巻は筆者とあまり感覚が共有できていない感じがします。というのも、共和制の崩壊についてアラートを筆者は挙げているのですが、共和制、といわれても自分は、それが何?、としか思えないのでちょっと認識がずれているんだと思います。 その本に流れる底流を無視すれば、ポンペイウスの活躍なんかは非常に心躍るものですし、マリウスとスッラの粛清なんかも結構空恐ろしいものを感じるように書かれており、面白く読めました。 スッラの将だった、ルクルスの手柄がとてつもないですね。12万5千vs1万5千で、たった5人の死者で1万5千側が勝つんですから。負けたほうは、死者10万以上って…、この時代の戦闘っていったいどうなっていたんでしょうか…。こんなに鮮やかな勝ち方を何度もしても、敵総大将の首をとれずに攻めあぐねて解任になりました。 その後、来たポンペイウスがおいしいところをさらっていき、ものすごい栄誉を手にしたところでこの巻はおしまいおしまい。
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下巻に入ると、物語は俄然面白くなる。マリウスとスッラの葛藤、同盟者戦役をきっかけにローマに侵攻しようとするポントス王ミトリダテス、スパルタクスの乱、セルトリウス戦役、スッラの独裁、ポンペイウスの小アジア制圧が著者の史観で記述されてゆく。ローマ史ではポンペイウスの影に隠れてしまった...
下巻に入ると、物語は俄然面白くなる。マリウスとスッラの葛藤、同盟者戦役をきっかけにローマに侵攻しようとするポントス王ミトリダテス、スパルタクスの乱、セルトリウス戦役、スッラの独裁、ポンペイウスの小アジア制圧が著者の史観で記述されてゆく。ローマ史ではポンペイウスの影に隠れてしまったが、ルクルスのエピソードが愉快。また映画「スパルタクス」の中で、スパルタクスに同情を惜しまない元老院の長老議員の名前がグラックスとなっていると紹介されている。「現代の欧米人が、虐げられた人々に同情的なローマ人を描きたいと思えば、グラックスという名に行きつくしかなかった」と指摘されているのはなるほどと思う。
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やや中だるみ感。タイトルどおり、「混迷」感が伝わったので、そういう意味では成功だったと思うが、時代の流れに勢いがなくて読みにくかった。もちろん、戦争ばかりされても困るので仕方ない。
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マリウスからスッラへ。 市民の権限の拡大から元老院支配の強化への揺り戻し。 スッラが軍事的、行政的な才能を発揮して元老院支配のローマを立て直した。著者はスッラには時代の先を見通す才能が足りなかったと。結局スッラの改革は、スッラの死後、スッラ派一門らの手によって瓦解させられる。それ...
マリウスからスッラへ。 市民の権限の拡大から元老院支配の強化への揺り戻し。 スッラが軍事的、行政的な才能を発揮して元老院支配のローマを立て直した。著者はスッラには時代の先を見通す才能が足りなかったと。結局スッラの改革は、スッラの死後、スッラ派一門らの手によって瓦解させられる。それは後に続くルクスルそしてポンペイウスだ。 内政の揺らぎを収めることは、膨張するローマの覇権にふさわしい統治機構を作り直すことに等しい。 揺らいでは進み、進んでは戻り、戻っては揺らぎの繰り返しが勝者の混迷。その揺らぎに付け入るオリエントにを軍事的決定打を与え、ついに我らが内海(マーレインテルヌム)と呼ぶ地中海世界の確立へ突き進む。
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