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サンタのおばさん の商品レビュー

3.6

122件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    39

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    3

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2022/12/08

東野圭吾による絵本です。私にとっては初めての東野圭吾がこれ 笑 初版が2001年のようですが、男女や人種の役割への思い込みに触れていて、最近論じられる社会問題にも通じています。 === 世界中の子供達にプレゼントを配るサンタさんは、実は11人いるんですよ。アメリカ・サンタ、日...

東野圭吾による絵本です。私にとっては初めての東野圭吾がこれ 笑 初版が2001年のようですが、男女や人種の役割への思い込みに触れていて、最近論じられる社会問題にも通じています。 === 世界中の子供達にプレゼントを配るサンタさんは、実は11人いるんですよ。アメリカ・サンタ、日本・サンタ、イタリア・サンタ…11人のサンタさんは、毎年フィンランドに集まってサンタ会議を開きます。今年は新しくアメリカ・サンタを決めることになっています。紹介された新しいサンタ候補を見た他のサンタたちはびっくり。だって女性だったんです。 サンタといえば男性でしょ?父親の象徴でしょ?元となったセント・ニコラスだって男だし、サンタは赤い服にひげを生やすんだし… 「いやいや、わたし、オセアニア・サンタは、真夏のクリスマスにサンタスタイルは暑いので、アロハシャツでサーフボードを認めてもらってますよ」 「わたし、アフリカ・サンタは黒人ですがサンタに承認されましたし、ライオンに襲われないように赤は免除にさせもらってますよ」 そう、サンタたちは、人間の生活の移り変わりとともに、みんなで話し合って人々にあったサンタを承認してきたのです。それなら女性がサンタだって良いではないですか。 そしてアメリカ・サンタ候補の女性は言います。「私にサンタになって欲しいと言ったのは、私の息子です。息子の父親は亡くなりました。でも息子は『ママはパパの分も僕を愛してくれるって言ったじゃないか』っていうんです」 人間の風習は、その時々で変わってきました。 姿形に拘る必要はないではないか。 こうして新アメリカ・サンタが誕生しました。 初仕事は上々です。もちろん息子も大喜び。 そしてクリスマスイブの仕事が終わった深夜、母と息子は新たな家族を…。 === 初、東野圭吾がこれでした 笑 絵も可愛らしくて(ただしサンタのおばさんは『小太り』って書いてあるけれど、絵はすっきりした 可愛らしいおばちゃんというのがちょっと合わない…姿形にこだわるな、というなら無理にスレンダーに書かずに小太りでいいじゃん。。)、11人のサンタたちが、アフリカサンタは緑のマント使用だったり、日本サンタはこたつでくつろいでいたり、オセアニアサンタはビーチでおやすみだとか、個性豊かです。 サンタの歴史についても、モデルはトルコのセイント・ニコラスということなど、さり気なく知識的なことも書かれています。 しかし言っていることはなかなか切り込んでいる。  セイント・ニコラスってそもそも白人じゃないよね?だったら女性でいいじゃん。  父性を与えられるのは男だけとは限らないし、母性を与えられるのは女性だけとは限らない。  日本の子供たちにはみんなゲーム上げればいいから日本サンタは楽だよね。  最近は父権が失墜しているので、サンタは最後の砦なんだ!いやそんなものをサンタに求めるな。  子供たちはお金さえくれれば父親でなくてもいいんじゃないか。 これらを「絵本」としてでほんわかした雰囲気を持たせて書くのですからやっぱり東野圭吾すごいですね。 そして物語のラストでは、人間の、大人のロマンスもちょっと漂います。

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2022/11/01

とても優しいお話でした。 こういう作品もサラッと書いてしまう作者に脱帽! これからも色々な作品を待ってます。

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2022/10/10

現在の社会に対する風刺が鋭い。そして優しさも満ちている。 大人へのクリスマスのプレゼントにもよさそう。

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2022/08/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2001年の作品だけど、むしろ今の方がもっと評価されて好まれそうな話だった。サンタは男、爺さん、白髭、赤い服、お決まりの容姿だが、暑い国ではアロハシャツ、猛獣に襲われる危険があるから赤ではなく緑、色黒のサンタ、等、特例が認められてきた。じゃあ、女のサンタもいてはいいのではないか? 最後の方のページの、各国のサンタのイラストが面白くて好き。特に日本のサンタ。

Posted byブクログ

2022/06/13

普通の絵本だと思って手に取ったら、作者が東野圭吾でびっくり。翻訳作品かと思ったけど、れっきとした20年前のオリジナル作品です。 タイトルからして惹かれるし、話の展開もオリジナリティーに溢れ、多種多様性の要素も入っていて、最後はほっこり。20分程度で読める軽い本です。

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2022/02/28

東野圭吾さんが書いている絵本。 サンタのおばさん? と思い手に取ってみると、なんと作者が東野圭吾。 びっくりして読んでみました。 癒される、とても良い話でした。 絵本だけど、話の展開が面白く、大人にも読んでほしいと思いました。私は好きです。 杉田比呂美さんの絵もお話によく合ってて...

東野圭吾さんが書いている絵本。 サンタのおばさん? と思い手に取ってみると、なんと作者が東野圭吾。 びっくりして読んでみました。 癒される、とても良い話でした。 絵本だけど、話の展開が面白く、大人にも読んでほしいと思いました。私は好きです。 杉田比呂美さんの絵もお話によく合ってて、海外の絵本では?とちょっと錯覚する本です。 最後はほんわかして、温かい気持ちになりました。 読んでよかったです。 人に勧めたいです。

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2021/02/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初版は2001年。今から20年前の本。初めて読んだのは15年前。そして2021年あらためて読むと、自身の感じ方もずいぶん変わったと気付く。 世の中では多様性やダイバーシティの考え方が進み一般的になった今、今ならこの表現はしないかもと感じる部分も多い。という意味では、教科書的、優等生的な本ではないかもしれない。 しかし、未だ身近に存在するステレオタイプ的な考え方や無意識の差別の一題材として、大人も子どもも一緒になって考え感じる機会を与えてくれる本であろう。 文章はさすが東野圭吾。子どもに読み聞かせたが、淀みなく読み進められるリズム感の良さと無駄のなさに、音読しながら感動すら覚えるほどだった。 装丁が美しく、表紙の光沢感や途中質感の異なる紙が使われている部分など、幼い子どもも興味を示した一冊。 「おばさん」は愛ある言葉のチョイスだと思いたいし、スカートや化粧も女性へのステレオタイプ的押し付けではなく、これぞ多様性を認める小さな一歩なのだと信じたい。

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2020/12/30

図書館で見つけて12月なので読んでみた。 サンタにまつわるサクッと読めて温かい話、親のあり方みたいなテーマもあってなかなか深い内容。 どちらかというと大人向け絵本といった印象。 なんとなく映画で言われてるようなポリコレ的なお話だったりして、そのこと自体には基本的に同意。だけど、...

図書館で見つけて12月なので読んでみた。 サンタにまつわるサクッと読めて温かい話、親のあり方みたいなテーマもあってなかなか深い内容。 どちらかというと大人向け絵本といった印象。 なんとなく映画で言われてるようなポリコレ的なお話だったりして、そのこと自体には基本的に同意。だけど、だからこそサンタ支部の国の偏りが引っかかったり、安易に女性を「おばさん」と呼んじゃうことが気になったり、話に乗り切るには気になる部分もいくつもあって話に乗り切れなかったのが少し残念。

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2020/01/13

東野圭吾さん。こんな童話もかいてるんだ。アメリカ、イタリア、アフリカ、日本 etc。世界から集まったサンタ会議。今回はアメリカ支部の代表が後任を連れてきての承認が一つの議題。ありがちな固定観念の心をちょっとプシューって針を刺すよな議論も無事終わって。皆クリスマス当日のお仕事に。ほ...

東野圭吾さん。こんな童話もかいてるんだ。アメリカ、イタリア、アフリカ、日本 etc。世界から集まったサンタ会議。今回はアメリカ支部の代表が後任を連れてきての承認が一つの議題。ありがちな固定観念の心をちょっとプシューって針を刺すよな議論も無事終わって。皆クリスマス当日のお仕事に。ほんわかその夜は終わりました。なかなかグッド。絵も素敵でした。

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2019/11/24

2001年にこの内容かー。たしかにスカートっていうところがあれだし化粧っていうところも気になるけどでもすごい。小学生に読んで欲しいな。

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