月魚 の商品レビュー
古書の世界に身を置く人間の話という設定のせいか、現代の話なのにある種のファンタジーのように感じた。それにしてもギリギリだな―と思う。
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読み進めようと思っている作家さんなので読書『無窮堂』は古書業界では名の知れた老舗。その三代目の真志喜と、「せどり」と呼ばれるヤクザ者の父を持つ太一は幼い頃から兄弟だった。しかし、ある事件を境に二人の関係が少しずつ変わっていく…。過去に縛られながらも放たれるのが怖い、その二人の感情...
読み進めようと思っている作家さんなので読書『無窮堂』は古書業界では名の知れた老舗。その三代目の真志喜と、「せどり」と呼ばれるヤクザ者の父を持つ太一は幼い頃から兄弟だった。しかし、ある事件を境に二人の関係が少しずつ変わっていく…。過去に縛られながらも放たれるのが怖い、その二人の感情の揺れ動きと、過去と対峙したときの二人の友情が面白い。ほっそりとした美少年とワイルドな美少年。この二人の登場人物が魅力的だなぁと思いました。ただ、メインとなるべき部分の描写が少し軽いせいか、いまいちのめり込めなかった気がする。ちょっと勿体無いな
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古書店『無窮堂』の若き当主、真志喜とその幼なじみで同じ業界に身を置く瀬名垣という二人の青年の物語。すごく雰囲気があって良いです。番外編の「水に沈んだ私の村」が特に好き(*^ω^)この本で三浦しをんさんにハマりました。
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初読:2007年8月21日 古書店主真志喜と、本の卸の仕事を瀬名垣の話。雰囲気がとてもきれいで好き。触ったら壊れてしまうような繊細な文章。耽美的でドキドキする。 最後の水に沈んだ私の村が一番お気に入り。
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人間そのものの関係よりも、古書と人との関係がおもしろいです。 文体も静かで美しくて、内容にもぴったり。 しかしながら主人公がふたりとも男である必要性があったのか、とついつい首をひねってしまうところではあるのですが。
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切なくて苦しい、でも、本当に綺麗で透き通ったお話で、三浦しをんさんの本は初めて読んだけど、とても好きになれました。
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透明度が高い、という感じ。サワヤカー。茶髪でもんぺのみすずが可愛い。でも、どちらかというと「水に沈んだ私の村」のが好きかも。
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綺麗。そんな言葉が終始頭の隅に舞ってた。漢字の綺麗が酷く似合う感じ。内容も、文体も、変態的に綺麗で、好き。褒め言葉です。
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文章の雰囲気とか余韻が心地いい 「水に沈んだ私の村」も好きです。読みながら、いつか一線を越えてしまうんじゃないかと気が気じゃなかった(・・・)
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「水底の魚」と「水に沈んだ私の村」の2編が収録されています。 「水に沈んだ私の村」は瀬名垣や真志喜たちの高校時代が描かれています。読み始めて、あれ?これはもしかして…そういう系の本?とちょっぴり焦ったのですが、読み進めていけばいくほど、その雰囲気にどっぷりと飲み込まれる感じでし...
「水底の魚」と「水に沈んだ私の村」の2編が収録されています。 「水に沈んだ私の村」は瀬名垣や真志喜たちの高校時代が描かれています。読み始めて、あれ?これはもしかして…そういう系の本?とちょっぴり焦ったのですが、読み進めていけばいくほど、その雰囲気にどっぷりと飲み込まれる感じでした。 瀬名垣と真志喜、二人が親友以上の関係であるという露骨な表現や描写はないのですが、一括りに親友と言ってしまうには微妙な距離。どことなく妖しげで、それでいて危うげな雰囲気が漂っています。でも、それによって不思議と心を和まされるような…。読み終わった後は、ついつい儚げなため息が漏れ出してしまうような、とても綺麗な本だと思います。 ちなみに私は単行本で読みましたが、文庫本には「名前のないもの」という物語が追加されているそうです。
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