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月魚 の商品レビュー

3.7

90件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    31

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2024/03/22

大好きな本です。 高校生の部活の大会で出会いました。 静かだけどしっとりとしているのが心地よい。 何度も読み返している作品です。 何かが足りなくなった時にまた読もうと思います。

Posted byブクログ

2024/01/25

古書店「無窮堂」の店主の真志喜と幼馴染の瀬名垣の、お互いが必要としているのに過去の出来事に囚われて素直になれない、でも離れずにそばにいるという関係が心地よかったです。 書物の命は長い。何人もの間を渡り大切にされてきた本は、老いることを知らずに「無窮堂」でのんびりと次の持ち主が現れ...

古書店「無窮堂」の店主の真志喜と幼馴染の瀬名垣の、お互いが必要としているのに過去の出来事に囚われて素直になれない、でも離れずにそばにいるという関係が心地よかったです。 書物の命は長い。何人もの間を渡り大切にされてきた本は、老いることを知らずに「無窮堂」でのんびりと次の持ち主が現れるのを待っている。 しをんさんが書く古書の世界はとても興味深く読みました。面白かったです。

Posted byブクログ

2023/09/11

常々思っているのですけど… その昔文豪が書いた物は純文学とされ、私小説とされても嫌悪感を抱かれず絶賛される。 人がする評価って勝手ですね… BLなどというジャンルが無い時代にもそういった作品はあったわけですが、あからさまな同性愛を書いた物は現在BLという括りで一般文芸よりも下...

常々思っているのですけど… その昔文豪が書いた物は純文学とされ、私小説とされても嫌悪感を抱かれず絶賛される。 人がする評価って勝手ですね… BLなどというジャンルが無い時代にもそういった作品はあったわけですが、あからさまな同性愛を書いた物は現在BLという括りで一般文芸よりも下に見られています。 一般文芸を読んでいると時々匂わせBLがありますが 匂わせBL…新たなジャンルです。 わたしが勝手に作りました( ̄▽ ̄) 憧れ、依存、執着、それ故の憎しみ等々… 匂わせBLなどと言うと批判されそうですけど笑 この「匂わせる」が意外に難しい。 あからさまなのは問題外です。 しをん作品なら「まほろば」漫画だと雲田はるこの「昭和元禄落語心中」なんかそうですね。 しをんさんのBL愛は半端なくてご本人の細胞がBLで出来ていると言っても過言ではないと思います。 だからこそ、しをん作品の男性は色っぽい! 「まほろば」もそうですが、この「月魚」も過去の罪を共有し離れられない。いや、離れたくないから罪を引きずっている。共依存であり両片思いの2人です。 何の内容もないレビューを朝から語ってしまいましたが「月魚」はよかった笑 以下しをんさんのインタビューから 『月魚』ははるか昔すぎて、あまり覚えていないのですが、なるべく繊細な感じに研ぎ澄ました文章で書きたいなと思っていた気がします。前述のとおり、私は「JUNE」に載っていた小説が好きでして……。当時は「耽美系」といったように呼ばれていましたが、そういう耽美なムードを醸しだせたらいいなと願って書いた一作です。 お互いに好き同士なのに、いろんな事情があって素直には気持ちを伝えられない、というの、萌えますよね……。 大好きだ‼︎三浦しをん‼︎

Posted byブクログ

2023/08/07

古本によって人生が変えられた人々の話。過去の因縁や共依存や、2人の関係性がすごい良かった。男女問わず多分こういう関係性が好きなんやと思う。独特の雰囲気のある小説で、それに飲み込まれる〜

Posted byブクログ

2022/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これは…ブロマンスか……もしかして……いやまさか………あっ共依存的な………?いやそれにしては……うん……?という明確にはされないながらも随所随所でそわそわしつつ、最後のあさのあつこさんの文章で「やっぱりそうじゃん!!!!!」とスタンディングオーべーションした小説。 というようにはっきりした感情表現がなくてあやふやな形のない感情をぼんや〜り浮かしてみてる感じのお話。激情系が好きな私にとっては少し物足りない。けど儚げな美少年とガタイのいい幼馴染、うーんいい設定と思わず舌鼓は打ってしまった。明確な表現がない方が読みやすい!って人にはおすすめかも。

Posted byブクログ

2022/05/27

昔、試しに読んでみた恋愛小説があまり面白いと感じられず、それ以来ジャンルそのものを避けて読んでいた。それでも好きな要素があれば進んで読めるのでは? と思い、BL要素のある小説を探してこの本に辿り着いた。 この小説のジャンルが恋愛小説かというと首を傾げるが、間違いなく言えるのはたし...

昔、試しに読んでみた恋愛小説があまり面白いと感じられず、それ以来ジャンルそのものを避けて読んでいた。それでも好きな要素があれば進んで読めるのでは? と思い、BL要素のある小説を探してこの本に辿り着いた。 この小説のジャンルが恋愛小説かというと首を傾げるが、間違いなく言えるのはたしかに求めていたBL要素のある小説だということ。それもただ匂わせるだけではなく全体的に織り混ぜられており、登場人物の言動や独白に滲んでいる。滲んでいるという表現はやや弱く感じられるため不適切か。 先が気になりページを捲る手が止まらなかったのは久々の体験。 ネタバレになるのでここにはつぶさに書かないが主要登場人物の感情とともに紡がれていく物語には個人的に意外性を感じ引き込まれた。加えて古書店がどのように経営されているかにも詳しく取材されており、自分の知らなかった業界に触れられて新たな知見が開けてよかった。 描写が瑞々しく、どちらかといえば平易な文体であるためどの場面もさっと目に浮かぶような心地がした。 最初に触れた通りBLなので、それが嫌いな人は読むべきでない。 というより自分は本の評判をある程度見てから実際に読むかどうか決めるので、BL嫌いな人はこの本をなぜ手に取ってしまうのだろうかと思う。前情報を全く入れずに読みたい層なのだろうか。

Posted byブクログ

2021/04/30

幻の古本に人生を変えられた人達の話。 古本屋の書き方や、父親との葛藤については面白い。 ただ、恋愛については、いまいち好きではないかな。 大事なことは言葉なしでも通じあえるという感じが、物足りないかも。

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2020/07/18

これはいわゆるBL(ボーイズラブ)なのでしょうか。 直截な表現は出てきませんが、匂わせる以上には全体的に漂い続けています。 美青年の古書店店主と、ワイルドな天才古書店青年が過去に縛られながら、お互いの存在に惹かれあいながら付かず離れずの関係をしている話です。 古書店の業みたいなも...

これはいわゆるBL(ボーイズラブ)なのでしょうか。 直截な表現は出てきませんが、匂わせる以上には全体的に漂い続けています。 美青年の古書店店主と、ワイルドな天才古書店青年が過去に縛られながら、お互いの存在に惹かれあいながら付かず離れずの関係をしている話です。 古書店の業みたいなものがもわもわしていますが、ビブリア古書堂の事件手帖でもそうでしたがそんなに薄暗い怪しい世界なんでしょうか。ただの読書好きには縁遠い世界です。 連作で後半の話はさらにBL臭が漂っています。完全に趣味の世界なんだろうなあ。 美しい世界観なので読んでいて気持ちいいです。

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2018/10/02

しおんさん、恥ずかしながら初読み。 古書の世界とても奥深くて、学生の頃通った神保町の古書街を思いだし、それだけでもどんどん惹かれて読めた。 そして風貌も性格も正反対の二人が、自分の気持ちに膜を貼りながら大切に思い合うような距離感が、なんとも絶妙に描かれていた。 真志喜の父との別れ...

しおんさん、恥ずかしながら初読み。 古書の世界とても奥深くて、学生の頃通った神保町の古書街を思いだし、それだけでもどんどん惹かれて読めた。 そして風貌も性格も正反対の二人が、自分の気持ちに膜を貼りながら大切に思い合うような距離感が、なんとも絶妙に描かれていた。 真志喜の父との別れとなる子どもの頃の出来事、そして10年後の再会が、二人の気持ちと関係性に大きく関わるのだか、それが古書に起因するというストーリーがよく仕立てられ、とても好きなお話だった。 M県の山奥にある旧家も、着物で現れる未亡人も横溝正史か?のような、幽玄ともいうような、特別な世界観をかもし出すのに一役かっていた。

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2017/03/13

雰囲気がとても好みで、いつまでも漂っていたいお話でした。初めて触れる古書の世界は興味深く、単純に面白かった。 ココカラネタバレアルカモデス(´・ω・`) BL、という話は聞いていましたが、前に読んだ本が本だったので、拍子抜けしました。笑 それでも耐性がない人には厳しいのか...

雰囲気がとても好みで、いつまでも漂っていたいお話でした。初めて触れる古書の世界は興味深く、単純に面白かった。 ココカラネタバレアルカモデス(´・ω・`) BL、という話は聞いていましたが、前に読んだ本が本だったので、拍子抜けしました。笑 それでも耐性がない人には厳しいのかもしれませんが。瀬名垣と真志喜の、お互いにお互いを閉じ込めてしまっていて、また自分自身もがんじがらめに縛り上げている感じ、身動きが取れないその空気がとてもよかったです。 お話としては、水に沈んだ私の村が好きでした。わたしは年齢的にも性質的にも完全に先生サイドの人間だからなのか、この手の、青春の最中の眩しい話は、ものすごくノスタルジーを感じるし、こんな高校生活を送ってみたかったという羨ましいような後悔のような色んな気持ちが湧きあがります。夏休みの独特な空気、真昼の炎天下のプール、屋上ではしゃいで見る花火、10代の有限な感じが、たまらなく好きでした。

Posted byブクログ