この闇と光 の商品レビュー
失脚した王である優しい父とともに、 小さな別荘に幽閉されている盲目の姫レイア。 そして意地悪な侍女のダフネ。 これは中世ヨーロッパのお話し?と思いながら、 正直あまり好みの世界観ではなくて、 ダラダラとなかなか読み進まない状態が何日も続いた。 惰性で読んでいたが、半分より少し進ん...
失脚した王である優しい父とともに、 小さな別荘に幽閉されている盲目の姫レイア。 そして意地悪な侍女のダフネ。 これは中世ヨーロッパのお話し?と思いながら、 正直あまり好みの世界観ではなくて、 ダラダラとなかなか読み進まない状態が何日も続いた。 惰性で読んでいたが、半分より少し進んだあたりで、 世界観も内容も急展開!! え?!ええ?!そうだったのかーーー!!!(驚) 詳しくレビューを書いてしまうと、ネタバレになるのでやめておきます。(笑) 私のように、何の予備知識もない状態で読むのがおススメ。
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失脚し幽閉されている父王と盲目の姫君。ファンタジーかと思いきや、次章からまさかの展開に。 何を書いてもネタバレになってしまうので、レビューが難しいけれど…盲目のレイアが、目に頼らず、手で触れ音や香りから世界を感じ、語る言葉がとても美しい。幻想的な雰囲気と現実的な世界が共存し、どち...
失脚し幽閉されている父王と盲目の姫君。ファンタジーかと思いきや、次章からまさかの展開に。 何を書いてもネタバレになってしまうので、レビューが難しいけれど…盲目のレイアが、目に頼らず、手で触れ音や香りから世界を感じ、語る言葉がとても美しい。幻想的な雰囲気と現実的な世界が共存し、どちらも楽しめる作品。
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国を奪われて失脚した父王と一緒に幽閉された盲目のレイア姫。 意地悪な侍女のダフネに怯えつつも小さな別荘で美しい物語に触れて成長するが、実は秘められたとんでもない出生があった。 驚いた。 小さな国の美しい姫君の悲しい話だと思って読み進めていたら、まさかの信州とは。レイア姫…
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銅版画家という作者ならではの、耽美に満ち溢れた、神話的で独特な世界です。前半は、盲目の少女の一人称で展開するので、聴覚、触覚、嗅覚を中心に描かれ、薄気味の悪い外国のおとぎ話という感じです。 後半は、物語の地盤ががらっと変わり、本当に驚かされます。見えるようになった主人公が見たものは何か。見えてしまった世界はどんな場所だったか。 目が見えなかった頃は、美しい想像の中で愛に満たされ、楽しく暮らせました。彼女にとっての世の中というのは、自分で触れる身の回りと、父が話してくれる物語や文学、音楽だけで構成されていました。見えなかったからこそ、闇の中だったからこそ、見えたものがあったのです。 前半は、冗長で退屈で、何度も投げ出してしまおうと思いました。でも、ここをガマンして読み進むと、後半はドキドキの展開となります。さらに、終わり方は含みがあり、もどかしさもあり。 他には無いタイプの本ですから、たくさんの本を読んできた人にも新鮮だと思います。
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甘く美しい文章に惹かれるままページを捲る。 うーん。大好きな一冊だけれど、結末が呆気ないというか。 「お父さま」は何故認めなかったのだろう。 再読したい一冊。
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読み終わると、タイトルから意外と深いなと感じる作品。この闇と光。 文章表現がとても綺麗で、主人公が感じているものがとても美しく思える。 話の展開は前半は耽美的でファンタジーのよう。後半、一転してシリアスというかミステリーというか…引き込まれた。 オチも好みだった。どちらとも取れる...
読み終わると、タイトルから意外と深いなと感じる作品。この闇と光。 文章表現がとても綺麗で、主人公が感じているものがとても美しく思える。 話の展開は前半は耽美的でファンタジーのよう。後半、一転してシリアスというかミステリーというか…引き込まれた。 オチも好みだった。どちらとも取れる、終わり方。読む人によって、だいぶ感想が違いそう。その説明され過ぎない考える余地がとても気持ちいい。 (14/1/8)
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各章によって違った風景に見えるトリックアートのような作品だった。最初は“王”“姫”が登場する、おとぎ話か童話と思わせる導入。でも何だか不穏だし何だか違和感を抱きつつ、次の章でミステリーに突き落とされる。主人公は盲目の幼少期を過ごしたが、読み手にも何も見えていなかったのだと知る。主...
各章によって違った風景に見えるトリックアートのような作品だった。最初は“王”“姫”が登場する、おとぎ話か童話と思わせる導入。でも何だか不穏だし何だか違和感を抱きつつ、次の章でミステリーに突き落とされる。主人公は盲目の幼少期を過ごしたが、読み手にも何も見えていなかったのだと知る。主人公は過去もこれからも、父王と過ごす闇の中でこそ光を感じられるのか。(本書の解釈に「少女革命ウテナ」が引用され、ヘッセの「デミアン」と「少女革命ウテナ」の関係を説いた解説が面白かった)
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失脚した父王と共に、小さな別荘に幽閉されている盲目の姫君、レイア。美しいものに囲まれた世界で、父はレイアを「光の娘」と呼ぶ。満ち足りた、おとぎ話のような日々。しかしレイアが成長するにつれて、完璧だったはずの世界は少しずつ歪んでいく。 文章でしか表現できないものもある、ということ...
失脚した父王と共に、小さな別荘に幽閉されている盲目の姫君、レイア。美しいものに囲まれた世界で、父はレイアを「光の娘」と呼ぶ。満ち足りた、おとぎ話のような日々。しかしレイアが成長するにつれて、完璧だったはずの世界は少しずつ歪んでいく。 文章でしか表現できないものもある、ということを改めて教えてくれた一冊だった。初挑戦の作家さんだったけれど、他の作品も気になる魅力を感じた。余韻が残るラストも好み。私には「闇」とされていたほうが、むしろ「光」の世界に思えた。
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ミステリーとしては最高峰!! 脱帽です。 限りなく星5つに近いですが、話の内容で星4つとしました。 何を書いてもネタバレになりそうなので内容にはふれませんが、10年以上の前の作品、なぜ今まで出会ってなかったのか不思議です。 (図書館)
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結局謎は解けないまま終わってしまった。まぁ、その方がよかったのかな。それよりも「光の中の闇」、「闇の中の光」を表現しているところが矛盾するようだけど納得できる…
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