この闇と光 の商品レビュー
警戒心ビリビリで読んでしまいました。まっさらな気持ちで読んでいればきっと、どんでん返しに驚いたでしょう。
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きれいなファンタジーの世界が途中で夢から覚めるみたいにガラッと変わってしまいます。人によってはそこで興醒めしてしまうかも。自分は楽しめましたが。
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前半部分は不思議なファンタジーのようで"美しく造られた"物語が展開していきます。 それは時々奇妙な"違和感"を感じさせながらもゆったりと流れていきます。 敵国との戦いに敗れ、幽閉された父王と王女。 教養豊かで優しい父王と敵意をむき出しにす...
前半部分は不思議なファンタジーのようで"美しく造られた"物語が展開していきます。 それは時々奇妙な"違和感"を感じさせながらもゆったりと流れていきます。 敵国との戦いに敗れ、幽閉された父王と王女。 教養豊かで優しい父王と敵意をむき出しにする粗野な下女。 たびたび起きていく"暴動" それらの意味するものは何なのか。 物語の後半部分は急転直下。 魔法がとけた世界が描かれ、当初光輝いていた世界は次第に色あせ、無味乾燥で嫌悪感に満ちた世界へと変容していきます。 その中で織り上げられた物語の結末は・・・。 目に見えるものだけが見えることだけが、幸せな世界を作り上げるものではないという意味では残酷なお話なのかもしれません。
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-真の贅沢、真の愉悦。薔薇の香油のような- という文句に惹かれて手に取りました。 前半は期待通りの耽美な物語で、その世界観にどっぷり浸かることが出来ました。後半の展開も予想通りではあったけれど、退廃的で良かった。 文章の一つ一つが綺麗で何度でも読み返したくなります。文庫版を購入済。
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前半の世界観、そして後半の崩壊。 ジャンル的にはミステリでは無いですが、「騙された」感よりは、全てが瓦解する感じが味わえました。 素晴らしかったです。 ずっと気になってきた作品で絶版なのを取り寄せて読んで正解でした。 西洋美学大好きなのでそういう意味でも世界に浸ることが出来ました。 さらに西洋文学も好きならなお面白いかと思います。 前情報無しで是非読んで貰いたいです。
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失脚した父王とともに、小さな別荘に幽閉されている盲目の姫君、レイア。優しい父と待女のダフネ、そして父が語り聞かせてくれる美しい物語だけが、レイアの世界の全てだった。シルクのドレスや季節ごとの花々に囲まれた、満ち足りた毎日。しかしレイアが成長するにつれて、完璧だったはずの世界が少しづつ歪んでいく。・・・これはお勧め!全盲の少女レイアは、闇の中で美しいものを沢山見て触れた。手術により、彼女は光を見ることが出来るようになるのだけれど、そこに待っていたのは、絶望。闇の中でこそ見えた光を、彼女は見失ってしまったよう。何度もの意外な展開があったけど、悲しい場面も嬉しい場面もレイアに共感出来た。とても面白かった。お勧め! 私的には、2003年ベスト3に入る作品です。
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個人的に、特別な小説。 アブラクサツを出してくるところが、グッとくる。 墓場まで持って行きたい本。
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くらくらする程に美しいお伽噺のような世界観と、本人達だけが理解すれば良いと他者をはね除けるような閉鎖的空間は、まるで砂で作ったお城のように感じました。 こう言う、狭くて脆い…どこか危うい雰囲気は好きなのでどんでん返し目当てで読み始めたのに、途中からそんなことは忘れてしまってました...
くらくらする程に美しいお伽噺のような世界観と、本人達だけが理解すれば良いと他者をはね除けるような閉鎖的空間は、まるで砂で作ったお城のように感じました。 こう言う、狭くて脆い…どこか危うい雰囲気は好きなのでどんでん返し目当てで読み始めたのに、途中からそんなことは忘れてしまってました。
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おおー! きれいに騙してくれてありがとう! 価値観の逆転は、その振り幅が大きいほど気持ちいい。 先入観を逆手にとった傑作。
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