この闇と光 の商品レビュー
すごい。 この流れるような美しい主人公の心の動きに感嘆のため息がでました。 幼い主人公のコロコロと変わる心情もドキドキして読み進め、途中で違和感を感じ 怒涛の第二章以降…… この作品はすごい。
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思ったよりもという言葉があるように、想像は現実を凌駕してしまうことがあります。 それは良い方向にも悪い方向にも転ぶのだと感じました。 「「概念」とは簡単にいうと「分ること」だという。」 「神の意志はランダム!」
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【2024年41冊目】 おわーっ!なんかおかしいなぁとは思ってたけど、そう来たかー!なゴシックミステリー。 囚われの身である盲目のレイア。彼女が寄る辺にしているのは、父王の存在だけ。たっぷりとした愛情を注がれ、成長を重ねるレイアだったが、ある日幸せな日常は音を立てて崩れ去り――...
【2024年41冊目】 おわーっ!なんかおかしいなぁとは思ってたけど、そう来たかー!なゴシックミステリー。 囚われの身である盲目のレイア。彼女が寄る辺にしているのは、父王の存在だけ。たっぷりとした愛情を注がれ、成長を重ねるレイアだったが、ある日幸せな日常は音を立てて崩れ去り――。 美しいのに、何かがおかしい。何かがおかしいと思うのに、何がおかしいかははっきりと言えない。それでも先に行くにつれ、違和感はどこか肥大していき、ぱっと弾けたように物語は急展開を見せる…!これ以上は言えない!けど騙される率9.5割だと思います。してやられました。
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図書館の「刺激のある本(過激ということではなく、五感や感情に刺激を与えてくれる本)」特集で何となく手に取り、読んでみた一冊です。ストーリーの展開やオチなど全くしらずに読んだのですが、それが良かった!!後半のどんでん返しで大いに驚くことができました。
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文学や教養は殆どない私だが、読んでいると凄く美しく感じた。 表現がというよりは、描写が入り込みやすく、 どんでん返しである部分に関しては、完全に予想できてしまったものの、 独特の読後感で非常に良かった。 どこまでを信用し、どこまでを疑うのかが難しく感じたが、 最後はリドル・ストー...
文学や教養は殆どない私だが、読んでいると凄く美しく感じた。 表現がというよりは、描写が入り込みやすく、 どんでん返しである部分に関しては、完全に予想できてしまったものの、 独特の読後感で非常に良かった。 どこまでを信用し、どこまでを疑うのかが難しく感じたが、 最後はリドル・ストーリー的で余白のあるいい物語でした。
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とても綺麗な、目を閉じて読みたくなるような美しい色と音にあふれたお話でした。レイアはどうやって解明できたのかが不思議でした。
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盲目の姫・レイアは塔の中で、外に出ることなく生きている。塔にいるのは、父王と侍女のダフネのみ。父王はレイアを溺愛。侍女のダフネはレイアに冷たくあたるが、レイアは父王の愛を受けて、満ち足りた生活を送る。 という何やら中世を思わせる世界感だが、少しずつ崩れていく。話すことばが日本語ということが分かったり、「嵐が丘」が出てきたり、自動車がでてきたり。一体、いつの時代の話で、ここはどこなんだろう。どんどん混乱していく。そして、レイアが実は!というところから後半が始まる。 「レイア」は手術で目が見えるようになる。新しい世界は光にあふれているが、人間性の闇の部分も見え隠れする。自由ではあるが、決して幸せではない生活。「レイア」は「父王」を探し求め、再会し、闇と光の世界の入り口に立つことになる。 トリック自体に新奇性はなく、どんでん返しがあるということを聞いていただけに何となく想像はつく。だけど、少しずつ世界感がくずれていく感じ、映像にノイズがまじっていく感じ、これを描き切る筆力がすごい。後半の対比、そしてラスト。まさに何が闇で、何が光かがわからなくなる。自分にとっては、かなり新鮮なミステリだった。
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事実だけ取り上げると薄気味悪い内容。 途中で、女の子だったの!で驚き。 最後は何か中途半端にモヤモヤ感残して終わるのだが、それが狙いなのかな? でも何か面白い。不思議。
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起こった事実のみ書けば、エゲツない話なんだけど、書き方一つで、こんなにも美しい物語に変わる。昔読んだ、小池真理子『無伴奏』や倉橋由美子『聖少女』同様の衝撃を受けた。 幼い頃からどこか城の一室に幽閉されるような状態で育った盲目の少女レイア。母は覚えてない頃に死に、彼女を褒め讃える...
起こった事実のみ書けば、エゲツない話なんだけど、書き方一つで、こんなにも美しい物語に変わる。昔読んだ、小池真理子『無伴奏』や倉橋由美子『聖少女』同様の衝撃を受けた。 幼い頃からどこか城の一室に幽閉されるような状態で育った盲目の少女レイア。母は覚えてない頃に死に、彼女を褒め讃える優しい父はいるものの、一方で身の回りの世話をする侍女ダフネは彼女に冷たく「死ねばいい」と言う。 しかし、レイアの描写する日常を読んでいくと、父は車で出かけていくし、父が買い与えてくれる本やCDなど、さほど昔ではない現代だということが読む方にもわかってくる。 で、途中でネタばらしがあり、それがいわゆる衝撃的ではあるのかもしれない(そういう紹介で私自身も当作を読んでみたいと思った)。 が、この作品の本当の面白さはそのネタが割れた後にあるのではないかと思った。彼女にとっての「真実」は後に知らされた現実なのか…それとも。最後の章、「ムーンレイカー」にうまく書かれていたと思う。
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