疫病神 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ジャンル的に言えば、ハードボイルトというよりピカレスクタイプか。 主人公が探偵ではなく土建の経営コンサルタント。産廃廃棄場の建設を巡る利権の争いに、金の匂いを嗅ぎつけてきたヤクザと共に巻き込まれていく。 ストーリーはシンプルなんだけど、プロットをヒネリすぎてて話が分かりにくいのが残念。ここまで面倒くさくしなくても良かったのでは?却って現実感が無い。 一方で二宮と桑原のキャラは良くたっている。特に本来主人公(一人称)である二宮が適度に弱い所が、イケイケ腕力タイプの桑原との対比が際立っていいし、何よりセリフがどれも上手い。悪党も含めてセリフが上手いと話のレベルが格段に上がる。 ブラックなユーモアも効いてて、さびれた探偵事務所(ではないけど)に一本芯の通った主人公という設定は、原僚の沢崎のライト版と言う感じか。 何冊か出てるようなので、続きが楽しみ。
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ハードボイルドっちゅうか、ヤクザ小説。産廃処分場の許可に関する書類を集める仕事を請け負ったところ、あっちこっちからヤクザが現れて追われる羽目に。その理由を追うために、黒幕を探し始める。 黒川さんの小説で、一番ネックになるのが大阪弁。ネイティブすぎて、関西弁語圏の人間にもよくわか...
ハードボイルドっちゅうか、ヤクザ小説。産廃処分場の許可に関する書類を集める仕事を請け負ったところ、あっちこっちからヤクザが現れて追われる羽目に。その理由を追うために、黒幕を探し始める。 黒川さんの小説で、一番ネックになるのが大阪弁。ネイティブすぎて、関西弁語圏の人間にもよくわからん表現が出てくるのはいつものとおり。本作はそれに輪をかけて、ヤクザや博打用語が飛び交うので、シノギだのサバキだのが解説なく出てくるのには、やや戸惑う。 それはそれとして、4日間不眠不休で謎を解明しようとする二宮。これが辛うじて堅気なので気は休まる。ちょっと不思議なのは、ほとんど一人称目線で書いても良いのに、「二宮は走った」と三人称目線でずっと書かれている。そのためか、始終非常に冷めた目で見られる。 話は無駄にしつこくて、「もうええやん、そこで金もらって逃げようや」と思うのだが、そこで逃げたら小説にならんですね。はい。相当に読み応えはあります。
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文句なしにおもしろい!桑原の設定年齢は若すぎるとおもった。ドラマや映画で見てみたい。WOWWOW版の配役はちょっと違うなと思っています。
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建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。たび重なる妨害。事件を追う中で見えてきたのは、数十億もの利権に群がる金の亡者たちだ。なりゆきでコンビを組むことになったのは、桑原保彦。だが、二宮の“相棒”は、一筋縄でいく男ではなかったー...
建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。たび重なる妨害。事件を追う中で見えてきたのは、数十億もの利権に群がる金の亡者たちだ。なりゆきでコンビを組むことになったのは、桑原保彦。だが、二宮の“相棒”は、一筋縄でいく男ではなかったー。関西を舞台に、欲望と暴力が蠢く世界を描く、圧倒的長編エンターテインメント。
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2月-10。3.5点。 建設コンサルタントと、ヤクザのコンビ。 シリーズ第一作。 産廃処理場を巡るごたごた。 組織の関係が難しく感じた。 ただ、やり取りは面白いし、次作も期待できる。
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ヤクザが絡んで血生臭い場面もたくさんあるのに、二宮と桑原のキャラクターと大阪弁での軽妙な会話がコミカルで読みやすい。大阪弁だから?テンポがよくてすぐに読み終えてしまった。どうやら二宮桑原コンビは他にも作品になってるらしいので(出版社バラバラって珍しい)続きも購入予定。
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舞台となる地域が富田林~河内長野といったなじみのある地域で、興味深い。 建築コンサルタントと極道者という設定だが、一昔前の私立探偵ものの雰囲気だ。この小説自体15年前の作品なので、昔の2時間ドラマを観ているような感覚だ。 この作家、このシリーズ、もっと読みたいと思う、面白い小...
舞台となる地域が富田林~河内長野といったなじみのある地域で、興味深い。 建築コンサルタントと極道者という設定だが、一昔前の私立探偵ものの雰囲気だ。この小説自体15年前の作品なので、昔の2時間ドラマを観ているような感覚だ。 この作家、このシリーズ、もっと読みたいと思う、面白い小説だ。
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産業廃棄物処理場をめぐって利益、権利、名誉を得るために時に罠に嵌め、時に暴力をはたらくワルたち相手に二宮と桑原が暗闘するストーリー。二宮桑原コンビが善良な市民というわけではなく曲者なのが面白かった。ストーリー展開もスピーディーで飽きがなく、ラストの締まり方も粋。
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建設コンサルタントの二宮啓之とばりばりヤクザの桑原保彦が産廃処理場の件で暴れまわる痛快な物語だ.直木賞の「破門」を先に読んでいたので、二人の役割がよく分かり楽しめた.ゼネコンのしたたかな戦略にやくざがうまく絡みあう図は、この世の縮図だ.
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街の便利屋の主人公が土地をめぐる事件を解決する過程でヤクザと組むことになってしまい、傷つき裏切られながらも、この話の紐を解いていく。 お互いにお互いを疫病神と思っているところは面白い。コンビで事件解決ものは有るが、なかなか無いパターンのコンビだったな。
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