秘密 の商品レビュー

東野圭吾(著者)

2013/11/11

東野圭吾さんが書く本の魅力は、場面描写を文字にし過ぎないところではないかと思います。

この「秘密」という作品は、冒頭で小学生の女の子とその母親が乗ったスキーバスが転落事故を起こす。娘をかばった母親は外傷がひどくまもなく病院で亡くなってしまう。娘も意識不明となるが、しばらくするとその娘が、母親の意識とともに目を覚ます。

娘の体に妻の人格。仕事でそのバスに乗らなかった夫と共に、複雑な夫婦生活がスタートする。成長するにつれて体と心のバランスがとれなくなっていく妻の葛藤と、そんな妻が周りの学生たちと新しい人生を歩む姿に嫉妬する夫。

東野さんは、登場人物の心の動きを実にリアルに、そして生々しく描き出しています。詳しく言葉で説明しようとすると妙にわざとらしく、不自然になってしまいます。読者が行間を想像できるような絶妙の間の取り方こそが、東野圭吾作品の最大の魅力のひとつではないでしょうか。

ラストで明らかになる「秘密」の真相は、作品の完成度の高さを最後の最まで感じさせてくれます。

東野圭吾作品の中でも一押しの一冊です。

2014/01/27

妻と娘が入れ替わり、奇妙な「夫婦生活」が始まる。　
娘としての役割と、妻としての役割を演じ分けなければならない直子。
そんな直子にどう接していいのか混乱する平介。
二人は夫婦であり、親子でもある。そんな二人が悩み、時には衝突しつつも愛し合う物語は、微笑ましくもあり哀しくもある。

2013/08/05

バスの事故で妻を失った男。奇跡的に娘は助かったが、精神は妻のものに入れ替わっていた。
娘の姿をした妻。彼女に接する夫の苦悩、娘の肉体に蘇ってしまった妻の苦悩が描かれていて非現実的な話だけど切ないきもちが伝わってきた。
ラストもよかった。

2013/06/12

初めて出会った東野作品です。

ラスト。
ん？この終わり方は。
秘密の意味考えてしまいます。
切ないけど大好きなお話。

2013/06/14

切ない。
ラストは感動とともに鳥肌たった。

けど姿、形が違ってもお互いを思いやれる夫婦になりたいね。

2013/05/14

読み終わって素直に「なんて素敵な作品なんだろう」って思えました。

描かれてる夫婦は常に相手の事を思いやっている。
もちろん諍いもあるけど、でもキチンと１人になると反省する気持ちに。
こういうのって理想だな～って思わされた。

母親が娘になってしまう心情とか、作者の東野さんはよくうまく表現できるな～と尊敬していまいます。

やっぱり最後のシーンは泣けますね。大泣きです。

2013/03/06

おすすめしてもらった本

きっとこれでよかったんだろうな
そう思える結末でした

父親の葛藤が終始せつなくて苦しくなるけど
こう思えるほど愛してもらえている直子も幸せだなぁなんて
おもった作品でした

2013/01/30

妻と娘が事故に遭い、娘は助かったのだが精神は妻のもので……な話。夫婦の葛藤がメインだった気がする。最後の方はわかってはいたけど泣いた。でも、素直なオチかと思ったけど、そっちだったか……！

2013/01/18

いっき読みでした。

若くなるのは嬉しいけど、逆は嫌だなぁと思ったり。
相手が若くなるのも戸惑います。この本と同じようになりますね。

2013/01/12

感動。余りにも入り込みすぎて抜けれない。
いつかは夫婦としていることができない二人。嫉妬するシーンはおもわず平介に自分を重ねてしまう。すべてを包む深い直子の愛になによりも感動。最後は予想していたものの終盤の急展開はさすが。切なすぎます。