秘密 の商品レビュー
再読。 最後まで読んでタイトルの意味を知る。 怖い。 なんとも後味の悪い最後。 誰の、誰に対しての、どんな秘密なのか。 苦味を味わいたい時にオススメな作品です。
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読み終えたばかりで胸がいっぱいなんですが。 切ない、涙腺に来る。 夫婦の心の葛藤が、締め付けられる思いで。 愛だなぁ…。
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杉田平介の妻直子と娘小6の藻奈美は、直子の実家に向かうバスの交通事故に遭遇した。直子は死亡、藻奈美は意識不明 の状態。藻奈美が目覚めた時、それは直子だった。直子が学校生活を送るのに男子の登場で平介は平常心ではいられず 時おり喧嘩となった。 藻奈美が高校1年の時、盗聴までして先...
杉田平介の妻直子と娘小6の藻奈美は、直子の実家に向かうバスの交通事故に遭遇した。直子は死亡、藻奈美は意識不明 の状態。藻奈美が目覚めた時、それは直子だった。直子が学校生活を送るのに男子の登場で平介は平常心ではいられず 時おり喧嘩となった。 藻奈美が高校1年の時、盗聴までして先輩男子との仲を探ろうとして喧嘩となったが、平介は藻奈美として認める 事とした。直子との別れを決断した。その後、藻奈美の意識が戻るようになり、直子の時間が短くなりやがて藻奈美だけ となった。 最後はバスの運転手の別れた妻の連れ子であった青年との結婚式。藻奈美は直子しか知らない、ぬいぐるみの中の 結婚指輪を使っていた。藻奈美が復活したと思っていたのは直子が意識的に藻奈美になりきった、と平介は推測。 娘の体でいつまでも直子ではお互い別れの踏ん切りがつかないための直子の決断と言う事だと思う。映画で見たが こんなラストだったかな、と新鮮だった。
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秘密とは2人だけの秘密という浅い意味にあらず。 本心を確認することもできない。ネタバレもできない。だから「秘密」なのだろう。 愛というよりも人の決意を感じさせれる。
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一気に読み進めた。 平介の気持ち、直子の気持ち。 直子の変化は、藻奈美の思春期の影響のために起きたモノなのか、それともお互いの為を思ってのモノなのか。 後者だとしたら、平介のことを思ってとは私には思えなくて、切ない。
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妻に対して疑心暗鬼になり、一つ一つの行動や発言に疑いを持ってしまう主人公の心の描写が重苦しくて苛だたしい。これをそんな風に感じる僕も同じような心理を持っているということなのか、とも思ったりした。最後の最後の主人公の推理が正しいとすると、それは主人公にとってよかったのか、悪かったの...
妻に対して疑心暗鬼になり、一つ一つの行動や発言に疑いを持ってしまう主人公の心の描写が重苦しくて苛だたしい。これをそんな風に感じる僕も同じような心理を持っているということなのか、とも思ったりした。最後の最後の主人公の推理が正しいとすると、それは主人公にとってよかったのか、悪かったのか、よく分からない。
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冒頭の結婚指輪…これは「鍵」だなと読み続けて、途中 ストーカー気味になった お父さんの姿に 不気味さを感じゾッとし、でもエンディングは素晴らしい!!さすがです。ドラマも映画も観たいです!!
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バス事故にあった妻と娘。 唯一助かった娘が目を覚ますと、そこにいたのは妻だった。 ファンタジーとも言えてしまう不思議なことが起こる話。 憑依なのか、二重人格なのか。 娘を目の前にして、妻として接するという非日常な感じに違和感を感じながらも、先が気になり一気に読みました。 終わ...
バス事故にあった妻と娘。 唯一助かった娘が目を覚ますと、そこにいたのは妻だった。 ファンタジーとも言えてしまう不思議なことが起こる話。 憑依なのか、二重人格なのか。 娘を目の前にして、妻として接するという非日常な感じに違和感を感じながらも、先が気になり一気に読みました。 終わり方はこれしかないだろうというハッピーエンド。 直子の強さには頭が下がります。 映画とドラマになっているのですね。 キャストは映画の方が好きかな。 機会があったら見てみたいと思います。
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バス事故で死んだ妻と一緒にいて助かった娘の心が入れ替わりその後の生活、人生を描いた作品。作中ではあれもこれもタイトル「秘密」につながる秘密かな、と考えてしまった。人生は突然終わること、準備して終わる人生もあること、悔いのない人生を送るために努力すること、など考えさせられた。東野圭...
バス事故で死んだ妻と一緒にいて助かった娘の心が入れ替わりその後の生活、人生を描いた作品。作中ではあれもこれもタイトル「秘密」につながる秘密かな、と考えてしまった。人生は突然終わること、準備して終わる人生もあること、悔いのない人生を送るために努力すること、など考えさせられた。東野圭吾作品初めて読んだ。400ページ以上あったけど読みだしたら一気に読めた。昔、広末涼子が好きで観に行った映画の原作だったことはすっかり忘れててて映画の記憶はほとんどなく、今回すっかり上書きされました。
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貴方は一番だれの作品を読んでますか? 私がそう聞かれたら迷うことなく東野圭吾と答える。現に多くの作品を発表している東野圭吾の小説であるが、全部とまではいかないにしてもこの数年間で目ぼしい作品はほとんど読破している。 そんな数ある東野作品のなかで最も好きな作品は何ですか? そう聞か...
貴方は一番だれの作品を読んでますか? 私がそう聞かれたら迷うことなく東野圭吾と答える。現に多くの作品を発表している東野圭吾の小説であるが、全部とまではいかないにしてもこの数年間で目ぼしい作品はほとんど読破している。 そんな数ある東野作品のなかで最も好きな作品は何ですか? そう聞かれたときに迷うのが2つある。 東野作品において、私のなかで双璧を為しているのは「秘密」と「赤い指」だからだ。 双方についての共通する事柄、または赤い指の評論については、別の機会に譲るとして、今回は秘密についてのみの評論を述べさせていただく。 本作は長らく賞に恵まれなかった東野圭吾の出世作である。第120回直木賞、第20回吉川英治文学新人賞、第52回日本推理作家協会賞にノミネートされ、この作品を契機にミステリー作家東野圭吾の地位を盤石なものにした礎のような作品でもある。 自動車部品メーカーで働く杉田良介は、直子と11歳の娘・藻奈美との3人で暮らしていた。 1985年の冬、直子の実家に行くために、直子と藻奈美の2人が乗ったスキーバスが崖から転落してしまう。直子と藻奈美は病院に運ばれたものの、直子は死亡してしまい、藻奈美は一時は回復不能といわれたにもかかわらず、奇跡的に助かる。しかしそれは、仮死状態になった娘・藻奈美の身体に、死んでしまった妻・直子の魂が宿っていたのだった。こうして、杉田一家の「秘密」の生活が始まったのである。 あらすじだけを見ると、実にSF的な展開を予想する読者もいることだろう。たしかに、本作をミステリーと解釈するのは難しい。 ジャンルを大別するのが非常に難しいの作品なのだが、言うなればこれは、悲劇の運命を背負った良介の葛藤の物語であり、良介の残酷な運命の物語なのである。 これを自分と置き換えたとき、私はどんな行動をとるだろうか。随所随所に展開される良介の人間臭さにはことさら共感できる。けれど、人生の岐路に立つ時、自分は良介のように寛容でいられるだろうか。 小説を読んだ後も脱力感、虚無感に打ちひしがれ、しばらくの間は鬱状態となった本作品。私は今でも今作を東野圭吾の最高傑作だと思っている。
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