村上春樹、河合隼雄に会いにいく の商品レビュー
村上春樹さんの本を読むようになったのはかなり大人になってからですが、その世界観に学生時代学んでいた事(社会学)が重なりあう気がしていました。 河合隼雄さんとの対談の中で、まさにそれらが語られていたし、この方が小説を書かれるモチベーションの部分が、子どもの頃好きだった吉本ばななさん...
村上春樹さんの本を読むようになったのはかなり大人になってからですが、その世界観に学生時代学んでいた事(社会学)が重なりあう気がしていました。 河合隼雄さんとの対談の中で、まさにそれらが語られていたし、この方が小説を書かれるモチベーションの部分が、子どもの頃好きだった吉本ばななさんとも重なり、後に吉本さん自身も村上春樹ファンだと知り、とても納得がいきました。 河合隼雄さんは、その後、吉本ばななさんとも対談されています。
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河合隼雄さんのことばに出会うたびに、ああどうして亡くなってしまったんだと思う。 現時点でこんなに「お会いしたかった」と思うのはこの人だけだ。 このふたりはものすごく優しくて、繊細だ。 それぞれのやり方で「自分」や「人」と深く深く向き合ってきているから 行き着いたところは同じで...
河合隼雄さんのことばに出会うたびに、ああどうして亡くなってしまったんだと思う。 現時点でこんなに「お会いしたかった」と思うのはこの人だけだ。 このふたりはものすごく優しくて、繊細だ。 それぞれのやり方で「自分」や「人」と深く深く向き合ってきているから 行き着いたところは同じでも道がぜんぜん違っていて、それがとても面白い。 いままで小説家がどのように物語を生み出しているのか 知る機会がなかったけれど、 その様子も垣間見ることができた。 二人が、人としてさらに好きになった。
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「ある日突然書きたくなったのです。いま思えば、それはある種の自己治療のステップダッタンジンと思うのです。」村上 「村上さんが小説のメリットについて、『その対応性の遅さと、情報量のしんどさ』をあげておられるところ、大変嬉しく思いました。何でも自分のことに引きつけて申し訳ありませんが...
「ある日突然書きたくなったのです。いま思えば、それはある種の自己治療のステップダッタンジンと思うのです。」村上 「村上さんが小説のメリットについて、『その対応性の遅さと、情報量のしんどさ』をあげておられるところ、大変嬉しく思いました。何でも自分のことに引きつけて申し訳ありませんが、これこそ私のしている心理療法のメリットそのものと思うからです。」河合 「しかし、治るばかりが脳じゃないんんですよ。そうでしょう、生きることが大事なんだから。そこがひとつ大事なところです。」河合
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河合隼雄さんの本を何冊か読んで河合さんの考え方に 共感できたので、この本を手にしました ただ正直、この本は自分には少し難しかったです 村上春樹さんの本をほとんど読んでいないせいもあるかもしれないです とりあえず、本書の中で紹介されていた ねじまき鳥クロニクル を読んでからのほ...
河合隼雄さんの本を何冊か読んで河合さんの考え方に 共感できたので、この本を手にしました ただ正直、この本は自分には少し難しかったです 村上春樹さんの本をほとんど読んでいないせいもあるかもしれないです とりあえず、本書の中で紹介されていた ねじまき鳥クロニクル を読んでからのほうがよかったかもしれないです
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村上春樹と河合隼雄の対談集。 河合隼雄の包み込むような優しさがにじみ出てて、読んでいて心地よい。 村上春樹の作品レビューも読めて、興味深かった。
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村上春樹と河合隼雄はよっぼど気が合うようだ。心理学と小説家と職業は違うといえ、本質的には同じことをしているのではないかとこの本を読むと思う。心と社会のかかわりかたについて、深い話が聞ける。暴力性についてのくだりがあるが、現在はネット上の暴力にハケ口を求めている人たちがいるのを感じ...
村上春樹と河合隼雄はよっぼど気が合うようだ。心理学と小説家と職業は違うといえ、本質的には同じことをしているのではないかとこの本を読むと思う。心と社会のかかわりかたについて、深い話が聞ける。暴力性についてのくだりがあるが、現在はネット上の暴力にハケ口を求めている人たちがいるのを感じる。不用意な発言や違法行為をネット上に晒した一般人をよってたかってネットで追い込むというのはよく聞く話だ。確かに裁かれるべきことであるが、顔写真や住所を暴いたりなどそこまでするかというものもある。もてあたました暴力性を社会の中でどう受け止めていくべきか我々はもっと考えなければならない。
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先日カタルーニャ文学賞受賞式でのスピーチにリンクするような 内容でした。偶然とはいえしみじみと読みました。 自分自身で「ねじまき鳥」を手掛けた真意を解明していく過程も 興味深かったですね。 村上作品はエッセイと翻訳は好きなのに小説には苦手なものが ありましたが、これがきっかけで表...
先日カタルーニャ文学賞受賞式でのスピーチにリンクするような 内容でした。偶然とはいえしみじみと読みました。 自分自身で「ねじまき鳥」を手掛けた真意を解明していく過程も 興味深かったですね。 村上作品はエッセイと翻訳は好きなのに小説には苦手なものが ありましたが、これがきっかけで表面上の表現以外のものが わかったらうれしいですね。 河合先生の考察もナイーブかつ的確で、読んだ価値がありました。
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ユング派心理学派の第一人者によって、村上春樹の描き出す「物語」の意味が、やわらかく解体されていく。 「話を聞く」という作業が、ものすごく高度に洗練することができる技術なのだと、感心してしまった。 村上春樹の物語は、何もないところから、あくまでスポンテイニアス(自発的)に作られる...
ユング派心理学派の第一人者によって、村上春樹の描き出す「物語」の意味が、やわらかく解体されていく。 「話を聞く」という作業が、ものすごく高度に洗練することができる技術なのだと、感心してしまった。 村上春樹の物語は、何もないところから、あくまでスポンテイニアス(自発的)に作られる。 なるほどなあと妙に納得した。 「デタッチメント」から「コミットメント」へテーマが変わっていく様子も興味深い。 「自分とは何かということをずっとさかのぼっていくと、社会と歴史ということ全体の洗い直しに行きつかざるをえない、ということになってしまうのです」(P.59)
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読み終えて、作家村上春樹の頭の中を垣間見たような気がした。村上春樹の独特の言い回しが、話しの内容によっては難しく、再読して更に理解を深めたい。壁抜け、コミットメント、井戸を掘るなど、彼の物語りがどのような過程を経て生まれてくるのかを知った。対する河合隼雄の包み込んで全肯定するコメ...
読み終えて、作家村上春樹の頭の中を垣間見たような気がした。村上春樹の独特の言い回しが、話しの内容によっては難しく、再読して更に理解を深めたい。壁抜け、コミットメント、井戸を掘るなど、彼の物語りがどのような過程を経て生まれてくるのかを知った。対する河合隼雄の包み込んで全肯定するコメントはさすが臨床心理士と思わせる。
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デタッチメントからコミットメントへ! 人間革命していく作家、村上春樹。 私は長距離ランナーで、ハードボイルド作家。 日本の文壇なんて大嫌い、そんなことよりフィッツジェラルド!! すげー面白い。
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