中国行きのスロウ・ボート の商品レビュー
今更ながらに初の短編集を。 「らしい」けど今ひとつよくわからん、でも面白い、と思いながら読み進める。「午後の最後の芝生」が気に入り、最後に羊男が出てきて、知らない土地で知り合いを見つけた気がしてホッとする。
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いいなぁこの本。 なんとなく、小川洋子さんを感じた。 それとも小川さんの中に村上さんを感じるのかな。 コーヒーとか芝生とかリゾートホテルとか、夏のモワッとした空気にむせかえる。 読み終えて夏の終わりの切なさと似たものを感じる。 だって、中国はあまりにも遠い。
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村上春樹の最初の短編集。初めて読んでから数十年(?)たった。村上春樹はなんだか偉くなったけれど、ぼくはただの老人になった。若いころのピュアな感じが懐かしい再読だった。 初めて読んだ頃の友達と100日100冊カバーという「面白がり」を始めたら、友達が感想を書いていて、懐かしかっ...
村上春樹の最初の短編集。初めて読んでから数十年(?)たった。村上春樹はなんだか偉くなったけれど、ぼくはただの老人になった。若いころのピュアな感じが懐かしい再読だった。 初めて読んだ頃の友達と100日100冊カバーという「面白がり」を始めたら、友達が感想を書いていて、懐かしかった。ブログに掲載したので読んでほしい。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202006170000/ でも、ふと思うのですが、やっぱり「中国」行なんですよね。村上春樹って若い時から、中国なのですよね。それって、父親と関係あったりするんでしょうかね。
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とても好きだった。とくに「土曜の最後の芝生」は真夏のジリジリとした暑さがかなり気持ちよかった。「土の中の彼女の小さな犬」と「中国行きのスロウ・ポート」もよい、孤独なのにどこか温かい世界。温かいのに孤独さが広がるとも言うべきか。
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最も好きなのは『ニューヨーク炭鉱の悲劇』。 前半2つの場面では「僕」の周りをかすめて通り過ぎるような「死」を日常の風景の中で描き、最後の場面は突然ガラリと変わってよりはっきりと形を持った具体的な「死」が、自分に向かってゆっくりと、確実に向かってきている様が描かれている。先程までとは打って変わった非日常的な死。視点も「僕」から語り手へと変わっている。 最後の転換っぷりには初めは少し戸惑うものの、「僕」が回避したはずの死をいきなり目の前に突き出されたようでどきりとした。こういう小説の展開は初めてで驚いた。
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並行世界のような不思議なプロットと浮遊感のあるでも定まった言葉選び、そして奇妙な後味の結末。紛れもなく切れ味鋭い時代の村上春樹だ。氏は幾つか短編集を刊行しているが、本作品は前後の長編に通じる空気感を有している。 どの作品も魅力的だったが「中国行きのスロウ・ボード」「午後の最後の...
並行世界のような不思議なプロットと浮遊感のあるでも定まった言葉選び、そして奇妙な後味の結末。紛れもなく切れ味鋭い時代の村上春樹だ。氏は幾つか短編集を刊行しているが、本作品は前後の長編に通じる空気感を有している。 どの作品も魅力的だったが「中国行きのスロウ・ボード」「午後の最後の芝生」がよかった。
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死とか喪失とかを感じさせる話が多かった。 犬の話は前向きな感じがしたけど。 羊男と博士の話はハッピー。
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短編集。「中国行きのスロウ・ボート」が好き。 山手線で逆回りを教えるなんて、さらに電話番号まで失くしてしまうなんて! かわいそうな感じがするし切ない感じもする、かといってそこまで気にする話でもない気もする。不思議。
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最近は村上春樹の長編よりも短編が好きになった。 この本の中では「土の中の彼女の小さな犬」がとても好きになった。
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小川洋子さんが、ただ芝を刈るだけでも小説になると思った、と話されていた本。再読だと思うが自信が無い。つかみどころの無い文章の一部に時々ドキッとさせられるのがやはり村上春樹なんだと思う。
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