中国行きのスロウ・ボート の商品レビュー
村上さんの初めての短編集。どの物語も体の中にすっと染み込んでいきます。雨が降り注いだ後のアスファルトのようなそんな感じです。
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ある一時期、村上春樹の本が私にとっての精神安定剤のようなもので、彼の本ばかり読んでは精神的な安定を図っていたのだけど、そのうち、大人になるにつれて、読まなくなってしまった。つまらなくなったとかじゃなく、嫌いなわけじゃなく、ただ、まるで後回しにするように、読んでいないのは、もしかし...
ある一時期、村上春樹の本が私にとっての精神安定剤のようなもので、彼の本ばかり読んでは精神的な安定を図っていたのだけど、そのうち、大人になるにつれて、読まなくなってしまった。つまらなくなったとかじゃなく、嫌いなわけじゃなく、ただ、まるで後回しにするように、読んでいないのは、もしかしたら、その頃の自分に立ち返ってしまうのが怖いからかもしれない。どうしても、精神的にかなり崩壊していたような時期の自分を思い出してしまいそうで、何だかちょっとこわいのです。 村上氏の本は小説もエッセイも大好きだったけど、マイベスト3に入るくらい好きだったのが、けっこう地味目に出ていたこの短編集です。なんだろう、なんか、しっくりくるんだよね、この本。
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1つ1つの描写は村上春樹的だけれど、それらの描写がうまく村上春樹的に組み合わさっていない、といった印象。表題作『中国行きのスロウ・ボート』が一番面白かった。
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短篇集。なんといってもとりあえず「貧乏な叔母さんの話」だ。タイトルだけでお腹いっぱいなのに、背中に貼りつくんですよ、貧乏な叔母さんが!あーおもしろい・・。他の話も、どれも好きです。「午後の最後の芝生」、ほんとに素敵。「シドニーのグリーン・ストリート」には、羊男が出てきます。
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村上春樹初の短篇集。これは絶品だと思う。村上春樹の短篇集の中で一番好き。収録作品の中ではやっぱり「午後の最後の芝生」が好きかな。わりと再読する。
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