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中国行きのスロウ・ボート の商品レビュー

3.8

235件のお客様レビュー

  1. 5つ

    51

  2. 4つ

    70

  3. 3つ

    65

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    1

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2013/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作品全体の浸れるような雰囲気、大好きです。 この世界に読書を通して浸ることがとても心地よい。 村上春樹作品は好きですが、その中でも私的にはNo.1の短編集。 友よ。友よ、中国はあまりにも遠い…。

Posted byブクログ

2010/03/18

それぞれの人生観が好き。 『カンガルー通信』と『午後の芝生』が特に印象に残っている。 『カンガルー通信』はデパートで働く青年が“ブラームスとマーラーを間違えて買ってしまった”とクレームをつけて来た女性にメッセージを伝えるため、テープで手紙を吹き込む話。 「あなたに手紙を書こ...

それぞれの人生観が好き。 『カンガルー通信』と『午後の芝生』が特に印象に残っている。 『カンガルー通信』はデパートで働く青年が“ブラームスとマーラーを間違えて買ってしまった”とクレームをつけて来た女性にメッセージを伝えるため、テープで手紙を吹き込む話。 「あなたに手紙を書こうとするときまって言葉が浮かんでこないんです。浮かんでくる言葉は全部見当違いなものばかりです。不思議なもんです。 で、僕はあなたに返事を出さないことに決めました。だって不完全な手紙を出すくらいなら何も出さない方がマシだからです。そうおもいませんか?僕はそう思います。完璧じゃないメッセージなんて、出鱈目な時刻表みたいなもんです。」 彼は「完璧じゃないメッセージ」は伝えない方がいい、と言いつつも試行錯誤しながら、テープに声を吹き込んで手紙を出そうとする。この手紙の内容が不思議でとても面白い。 『午後の最後の芝生』は草刈りのアルバイトをしている少年の話である。草刈りのアルバイトというのが面白い。少年と女性の会話が好き。 「四時間で済みます」 「えらくゆっくりじゃないか」 「ゆっくりやりたいんです」と僕は言った。 「まあお好きに」と彼女は言った。

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2009/10/29

この短編集は1年越しでやっと読み終えました。 ひとつひとつ、読み終えてから間が空いたので なんだっけ?ということはなかったのですが、 熱くなってきたと思ったら、冷めた…という印象です。 感情移入するまでに時間がかかって、 話を楽しむ前に話が終わってしまいました。 も...

この短編集は1年越しでやっと読み終えました。 ひとつひとつ、読み終えてから間が空いたので なんだっけ?ということはなかったのですが、 熱くなってきたと思ったら、冷めた…という印象です。 感情移入するまでに時間がかかって、 話を楽しむ前に話が終わってしまいました。 もう一度読み返してみたら、また違った感想を持てるかもしれません。

Posted byブクログ

2009/10/10

村上春樹さんを初めて読みました。 大崎善生さんが好きなだけあって、雰囲気は似ています。 でも、読んでいて頭の中が「???」となることがありました。 読みやすいのだが、「結局どういうこと?」というのが正直な感想。 それが村上春樹の小説だと言われればそれまでですが・・・。 今回は...

村上春樹さんを初めて読みました。 大崎善生さんが好きなだけあって、雰囲気は似ています。 でも、読んでいて頭の中が「???」となることがありました。 読みやすいのだが、「結局どういうこと?」というのが正直な感想。 それが村上春樹の小説だと言われればそれまでですが・・・。 今回は短編集だったので読むことができましたが、長編は途中で挫折してしまうかも。 「午後の最後の芝生」は好きでした。

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2009/10/04

超久しぶりに再読。ほとんど忘れていたけど、最初に読んだ時より、今のほうが楽しめた、というか覚えてなかったけど、まったり読むにはいいと思う。

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2009/10/04

村上 春樹の【中国行きのスロウ・ボート】を読んだ。 これは1980年から1982年に発表された短編7編を収録したもので、著者自身、初の短編集である という。 以前にも書いたことだが、やはり、村上春樹にとって短編とはあくまで長編を書くための素材集のよう なものなのではないか...

村上 春樹の【中国行きのスロウ・ボート】を読んだ。 これは1980年から1982年に発表された短編7編を収録したもので、著者自身、初の短編集である という。 以前にも書いたことだが、やはり、村上春樹にとって短編とはあくまで長編を書くための素材集のよう なものなのではないかと思う。 そういうテイストが満載なのだ。 長編作品というのは、当然のことながら物語の全体を頭から最後まで語るものであり、短編作品というの はある場面を集中的に覗く物語である。どちらかと言えば短編のほうが主人公の心情や行動をより深く見 ることができる。だからと言ってどちらが優れているとかそういう問題ではなく、長編は長編の良さがあ り、短編は短編の良さがある。 しかし、長編においては物語の全体像を語らなければならない為、どうしてもある一定の部分をスマート 化していかなければならない。そのスマート化の技術が長編を面白く出来るかどうかの作家の力量であ り、プロとアマの差でもあると思う。 安易にスマート化してしまうと、物語全体が薄っぺらなものになってしまう恐れがあるからだ。 村上春樹は自ら「長編作家」と語るように、その最大の魅力は長編である。冒頭で僕が「村上春樹にと って短編とは長編を書くための素材集のようなもの」と感想を述べたのは、彼の短編は来たるべき長編に 向けての予習のような気がするからだ。 長編でスマート化されるストーリーをこうして短編という形で書き出すことによって、そのスマート化は ただ単に削り取られたものではなく、凝縮されたものに変わる。 この凝縮こそが真のスマート化なのではないだろうか。 おそらく、彼の頭の中には我々読者が目にしている長編の数倍のスケールの物語があるはずだ。それは、 長編物語の背景とも言えるこうした短編がそこら中にうごめいているからであり、それに付随するすべて の事象が絡み合っているからだろうと考える。 だからこそ、彼の長編は重みのある濃い物語になるのだろう。けして薄っぺらなものにはならないのだ。 この【中国行きのスロウ・ボート】に収められている短編も、そう考えれば長編の中に組み込まれていっ た「あるひとつの背景」として思い当たるものが多々ある。 それがどの作品でどの長編に組み込まれていると思ったかはここでは言わないが、そういう発見や繋がり を見つけ出すのも彼の長編を読む楽しみであり、短編を読む楽しみでもあるのだ。

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2011/10/23

再読。この本は若い時に読んだ際は色々と考えてしまったけれど、40近くなった今となってはあまりはまらなかった。小説自体は面白いけどね。

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2009/10/04

「中国行きのスロウ・ボート」 中国人小学校の監督官、バイトの女のコ、高校時代のクラスメイト。3人の中国人 「貧乏な叔母さんの話 僕の背中にいる小さな貧乏な叔母さん。 「ニューヨーク炭鉱の悲劇」 台風の日は動物園へ。 「カンガルー通信」 客から寄せられたクレームにテープで返事をする...

「中国行きのスロウ・ボート」 中国人小学校の監督官、バイトの女のコ、高校時代のクラスメイト。3人の中国人 「貧乏な叔母さんの話 僕の背中にいる小さな貧乏な叔母さん。 「ニューヨーク炭鉱の悲劇」 台風の日は動物園へ。 「カンガルー通信」 客から寄せられたクレームにテープで返事をする。 「午後の最後の芝生」 芝刈りのバイトを丁寧にする僕。 「土の中の彼女の小さな犬」 死んだ犬を掘り返す。 「シドニーのグリーン・ストリート」 羊博士にうばわれた羊男の耳を取り返す。 09'04'18

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2009/10/07

-・・・そう、ここは僕の場所でもない- 村上春樹、処女短編小説集。自分の場所がない、自分が何を求めているのかわからない、少なくとも他人には理解されない。どこに向かっているのかもわからず、救いを見つける可能性は絶望的、といった、最初の4作。それが、残り、3作をかけて、少しづつ救い...

-・・・そう、ここは僕の場所でもない- 村上春樹、処女短編小説集。自分の場所がない、自分が何を求めているのかわからない、少なくとも他人には理解されない。どこに向かっているのかもわからず、救いを見つける可能性は絶望的、といった、最初の4作。それが、残り、3作をかけて、少しづつ救いのある物語へと色彩が変化している。人生に迷子になったとき、読むと共感かつ癒されるかも。特に10代または20代で、新しい環境になれない人などには特におすすめ。

Posted byブクログ

2010/11/02

070815(n 080424) 080409(m 080429) 080409(n 080505) 090404(a 090517) 100512(a 100706) 101102(a)

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