中国行きのスロウ・ボート の商品レビュー
これ、初の短編集なんですねえ。初期春樹臭がすごいする作品。多分実際にあったことに、少し修正を加えて書いてるんだと思う。想像しながらゆっくり読むといいです。個人的には「午後の〜」と「土の中〜」が好きかな。
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再読。「土の中の彼女の小さな犬」がとにかく傑作。表題作と「午後の最後の芝生」も佳作。本作を再読するシーンは、小さいけど確かな幸せ。
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中国行きのスロウ・ボート読了。最近の春樹さんは読みやすくなったんだなあとつくづく思った。もうまったく意味がわからない。意味が取れない。でも羊男はこれかーという発見はあった。これらがだんだん煮詰まって数々の作品ができていくんだなあ。だが今の僕には理解できない
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捨て章なしの短編集。 天気の良い日の午後に、のんびりコーヒーでも飲んでいる、そんな気分にさせてくれる本。
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村上春樹初の短編集であるためにその他の短編集とは雰囲気が異なる印象を受ける。 個人的に最後の作品「シドニーのグリーン・ストリート」が気に入っている。 ハードボイルドなのかと思いきやユーモラスな作品である。「羊男」・「羊博士」が出てくるところが村上春樹らしいところである。
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この作品を今日再び読むことになったのは、『もういちど村上春樹にご用心』で著者の内田樹が、エルサレム・スピーチにふれて、「父からの遺贈」による作品と指摘していたからである。文芸評論家の加藤典洋も『村上春樹の短編を英語で読む』の中で、この小説について論じていたことを思い出し、急いで...
この作品を今日再び読むことになったのは、『もういちど村上春樹にご用心』で著者の内田樹が、エルサレム・スピーチにふれて、「父からの遺贈」による作品と指摘していたからである。文芸評論家の加藤典洋も『村上春樹の短編を英語で読む』の中で、この小説について論じていたことを思い出し、急いで読んでみる。 そして、いよいよこの作品を読み始める。すでに1983年の初版本で読んでいる。村上春樹の短編小説第一作だ。しかし、30年前に、一体私は何を読んでいたのだろう。今は、読みながら、村上春樹がこの小説を書ずにはいられなかった気持ちが伝わってくる。「落書き」は「傷つける」ことの暗喩。中国人の彼女を逆回りの山手線に乗せてしまったり、彼女の電話番号を書いた紙マッチを誤って捨ててしまったのも、高校時代の同級生の名前を忘れてしまっていたことも全部「望んでいた」ことだった。日本人は忘れっぽく、中国人は決して忘れようとしない。こんなにたくさん、しかもはっきりとしたメッセージを発しているのに、私はなぜ分からなかったのだろう。 この小説が、父の中国大陸での戦争体験をどう引き受けたらいいのかを考えながら書かれたことはあまりにも明白だ。それを隠すために、「心の底で望んでいた」「精神分析医の言うように、結局は逆説的な欲望であるのかもしれない」というように無意識を装う表現が頻出する。もう一つの状況証拠がある。『村上ソングズ』の中でも、村上春樹はソニー・ロリンズの演奏する「中国行きのスロウ・ボート」にふれている。「僕が小説家になって、二冊の短めの長編小説を発表し、さあ今度は短編小説を書こうと思ったとき、何をどう書けばいいのかぜんぜん見当がつかなかった。生まれてこの方、短編小説なんてひとつも書いたことがなかったから。しょうがないからまずタイトルを決めて、それから小説を書こうと思った。とりあえず題さえできてしまえば、中身の方もそれにあわせてまあなんとかなるだろうと。そしてそのとき頭に浮かんだのがこの『中国行きのスロウ・ボート』だった。」 執筆の動機を意図的に隠そうとしている。加藤典洋の表現を借りれば<韜晦>である。 父が戦った中国。息子が近づきたくてもあまりに遠い中国。そして、30年が経過したというのに、今もまだ遠い。内田樹も、「父から戦争についての沈黙を遺贈された息子の一人である」という。遅まきながら、私もまた中国での戦争について何も語ることなく死んでいった父の子であることをカミングアウトしておこう。
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たぶん再々読。初めて読んだ村上春樹だったと思う。 『午後の最後の芝生』に村上春樹なんだなあ、と改めて思ったりした。最初ほどの感慨はなし。また手に取ることはあると思うけど。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とても素敵な短編集でした。 一つ一つの話の世界観が全て面白いように違っていて良いです。 どの話ももうちょっと続きが読みたいという食事でたとえて言うならば 腹八分のところで終わっていて、お腹一杯にならない ちょうどいい感じの満腹感が得られて心地良いです。 ニューヨーク炭鉱の悲劇からとても印象に残った一節。 「『テレビには少なくとも一つだけ優れた点がある』 しばらく考えた後で彼は言った。 『好きな時に消せる』」
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村上春樹最初の短編集。 なんというか、その後発表された物語の断片、というより断片になる前のものがたくさん描かれているような感じがした。 取り立てて好い!という感想は持たないが、ここから始まったんだなあと思うと不思議な感じがする。 7つの物語の中では『午後の最後の芝生』が好きかな...
村上春樹最初の短編集。 なんというか、その後発表された物語の断片、というより断片になる前のものがたくさん描かれているような感じがした。 取り立てて好い!という感想は持たないが、ここから始まったんだなあと思うと不思議な感じがする。 7つの物語の中では『午後の最後の芝生』が好きかな。
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村上春樹、初期の短編集。 最初は読みにくいなと思ったけど、やっぱり面白かった。作品に若さも感じる。芝生のお話、何だかふと思い出しそうだな。
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