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全一冊 小説 上杉鷹山 の商品レビュー

4.3

95件のお客様レビュー

  1. 5つ

    42

  2. 4つ

    28

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2015/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上杉藩の9代藩主「上杉鷹山」の生涯を語る。最後まで展開にハラハラドキドキ。 このひとのスゴいところは、江戸時代の封建主義の中で民主主義的な発想をしていたところ。そして世の中で最も大切なのは愛なのだよと言うところ。すごい人というのは時代や場所を選ばない人のことを言うんですね。 あくまで資料に基づいて人物を作り上げているので全てを受け入れるつもりはありませんが、いつかは会ってみたいと思えるひとです。

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2014/11/25

江戸時代の話だが組織をまとめあげる手腕に古さが全く感じられない。まあ,わざわざ「小説」と銘打っているくらいだからフィクションの部分はあるのだろうけど。

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2014/11/24

上杉神社に行ったこともあったのですが、本を読んで初めて上杉鷹山という人がどういう人物だったのか知りました。すごい人です。また山形へ行ってみたくなりました。

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2014/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

童門冬二さんの本。 さっき、レビューを書いて登録されたのを確認したのに、なぜかレビューが消失している(TT)。もはや先ほどのような新鮮な気持ちではもうレビューを書くことはできないので、さっきの記憶の残骸をたどって、できるだけ復元に努めたい。自身の読書記録として。 童門冬二さんの小説は、歴史上の人物を扱ったものが多く、その人物から学ぼうというスタンスの作品が多いと思う。よくビジネス教材としても使われるようである。 だが純粋に歴史小説を小説として楽しみたい私としては、あまり童門冬二さんの小説には手を出していない。その理由は、著者の執筆スタイルにあると思う。 重要なポイントが箇条書きで整理されていたり、現代に当てはめて考えてみると・・・とか、企業経営に置き換えてみると・・・とかの記述が時おり、小説の流れの中に出てきて、それにどうも興ざめしてしまうんです。 自分なりに考えを巡らせながら読み進めていくところに読書の醍醐味があるし、人物を観るにも他人の視点ではなく、自分の目で見てみたいという気持ちがある。それに、その時代から急に現代にもどされたり、小説の世界が流れているところに、急に現実の世界に戻されるのはあまり気持ちはよくない。 まぁ、そういう点を抜きにして見れば、第9代米沢藩主・上杉鷹山の改革はとても面白かったし、多くのことを学ぶことができたと思う。 藩政改革の話だったので、ついつい中学生のころに社会の時間に習った江戸三大改革のことを思い出した。徳川吉宗の享保の改革、松平定信の寛政の改革、水野忠邦の天保の改革。享保と寛政の間くらいに田沼意次の改革というのもあった。だけど、上杉鷹山の改革を社会の時間に習った記憶はなぜかないんだな(寝ていたか?)。 本書の中でも、ちょうど同時期ということもあって、田沼意次の改革と鷹山の改革が比較されるような形で登場する。田沼の改革が金権政治によるもの、鷹山の改革は人心をつかんだ改革として書かれ、著者としても人心をつかんだ改革であったからこそ鷹山の改革は成功したのだと訴えたかったのだと思う。 しかし思うに、客観的に考えれば、鷹山は当時たかだか17歳で他地(九州)から養子として迎え入れられた若造藩主である。 それに比べて、田沼は老中、しかも当時の幕府財政の再建で一定の成果を上げていたのだからむしろ田沼の金権政治のほうが当時の常識だったはず。その常識に、まったく違った(むしろ正反対の)政策方針で、藩政を貫き、結果を出したのだから、鷹山という人はやはり並の人ではなかったのだろうなという強い印象を持ちました。 そのほか、知的に障害のある妻を、生涯大切にしたエピソードが紹介されていたり、そもそもこの藩政改革が、貧しい藩民の生活改善を目的になされたということからしても、人格的にも素晴らしい人物だったということが想像できました。 読後に、ネットでどんな顔しているのか調べたくなり、上杉鷹山と田沼意次の画像を見比べてみました。瓦絵のような二人の画像が出てきましたが、鷹山にはなんとなく品格が感じられたの対し、田沼のおやじのほうは、どうも銭に敏い面に見えたのは、先入観によるものでしょうか?(笑)

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2014/06/29

改革とは何か,なぜ必要かという骨格が一番大切で,その後に方法論が続く。実現可能性のない空想論では意味もないわけで、方法論を伴わない改革も意味をなさない。まずは人のことを考える愛情が大切。

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2014/06/25

いかにも童門さんらしいタッチで、鷹山を最上の人格者として描く。若くして聡明過ぎる仕立てに虚構を強く感じないのは、現代の施政にも通じ、役立つよう分かりやすく表現されており、大いに共鳴できるからだ。この作品などは、まさに政治、そして公務に携わるもののバイブルだと素直に思う。

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2014/03/21

上杉鷹山を知るにはもってこいの小説。だが、あくまで娯楽小説、フィクションとみなければならない。まるで時代劇、漫画のような聖人君子ぶりに違和感を覚えてしまうと、読み切るには苦痛のボリュームだからだ。これに興味をもって鷹山の経営、思想を調べていくのが良いのだろう。実際に興味を持った。

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2024/01/03

この小説は、ベストセラーだったそうだ。 ●2022年12月27日、追記 著者、童門冬二さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 ---引用開始 童門 冬二(どうもん ふゆじ、1927年〈昭和2年〉10月19日 - )は、日本の小説家。勲等...

この小説は、ベストセラーだったそうだ。 ●2022年12月27日、追記 著者、童門冬二さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 ---引用開始 童門 冬二(どうもん ふゆじ、1927年〈昭和2年〉10月19日 - )は、日本の小説家。勲等は勲三等。本名は太田 久行。 ---引用終了 ●2024年1月3日、追記。 上杉鷹山、そのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 上杉 鷹山(うえすぎ ようざん、寛延4年7月20日(1751年9月9日) - 文政5年3月11日(1822年4月2日))は、江戸時代中期の大名。出羽国米沢藩9代藩主。山内上杉家25代当主。諱は初め勝興、後に治憲(はるのり)であり、鷹山は藩主隠居後の号であるが、この名で知られる。米沢藩政改革を行った江戸時代の名君として知られる。 ---引用終了

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2013/10/26

意外にも感動する小説! 歴史小説としては、平易な文章で、さらに現在の文言にたとえる解説がついていることもあり、とても読みやすい物語でした。なので、歴史小説と思って読むと、ちょと肩透かしです。さらに小説としては、時間軸がわかりにくいところもあり、また、いくつか「あれ、この件は結局...

意外にも感動する小説! 歴史小説としては、平易な文章で、さらに現在の文言にたとえる解説がついていることもあり、とても読みやすい物語でした。なので、歴史小説と思って読むと、ちょと肩透かしです。さらに小説としては、時間軸がわかりにくいところもあり、また、いくつか「あれ、この件は結局どうなるの?」というところもあって、いまいち。 なので、歴史小説として読み進めるよりも、「もしドラ」のようなビジネス小説として捉えて読み進めるのがしっくりきます。 ストーリーとしては、17歳で米沢藩の藩主となった上杉鷹山の藩政改革をそのリーダシップとマネジメント力で実現していく物語です。 暗い雰囲気の米沢藩、改革に伴う反対勢力、変わろうとしない重臣、けなされ、邪魔され、小ばかにされ、何度も心が折れそうになりながらも、米沢藩の民のために自分の信念を貫き通して、改革を実現していくストーリになっています。 そして、その中でも、胸を熱くさせるシーンが、反対派に邪魔され、ぼろくそにけなされ、打ちひしがれつつある中で、改革の炭火を北沢に分け与えるシーン。 この初めての協力者・理解者を得るシーンにはグッと来るものがあります。 また、重役の反乱にあい、藩士たち全員をあつめて、自分の行いの是非を問うシーン。 改革を、そして、自分自身を認めてくれているのかどうかを藩士たちに問い、結果、賛同を得るこの場面には、「気持ちは伝わる」ということが心を揺さぶられます。 そんな感動シーンもありながら、やはり、リーダシップ、マネジメントに関するところが本書のメインでしょう。 とりわけ、リーダシップという意味では、彼の人に対する取り計らい、取り扱いについてはとてもじゃないけどまねできません。 通常なら、自分がその組織のトップなわけなので、反対派や邪魔する連中については、厳罰に処することもできるはず。しかし、そのようなことは行わず、彼らが変わることを待ちます。 自分のことをこれだけ小ばかにする連中なのに、きちんと礼をつくす。そんな姿勢は自分には無理ですね(笑) そして、最後の最後に処分を冷徹に下します。さらに、それが感情的なものではなく、論理的な判断からの処分になっているところがスッキリ。 卓越した人間力を感じます。 改革とは、組織やシステムを変えるのではなく、人そのものが変わることということが大きなメッセージとして受け止めました。 また、彼のリーダシップタイプもポイントです。 江戸時代なのに、専制型のリーダシップではなく、ビジョン型+民主型。 さらに、統率型なのに、完全な統率型ではなく、サポーターやフォロワーにさまざまな支援を得て、改革を実現しています。 結果的には統率型リーダだったために、カリスマのようになってしまい、かつ、後継者が育たず別な意味で苦労していますが、愛と人徳をもったすばらしいリーダだったのだと思います。 格好いいですね。(人徳がないので、まねは出来ないけど..)

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2013/05/18

解説に「すぐれた歴史小説の感動」とあるが、 読後感は、まさにそれに尽きる。 「小説」だが「上杉鷹山」という実在の人物をもとにしており、 借金だらけで人々の心が死んでいた落ちぶれた藩の再生が、 現代でも十分通じる、複眼的で誠意ある政策により、図られる。 抵抗勢力への根気強い「信頼」...

解説に「すぐれた歴史小説の感動」とあるが、 読後感は、まさにそれに尽きる。 「小説」だが「上杉鷹山」という実在の人物をもとにしており、 借金だらけで人々の心が死んでいた落ちぶれた藩の再生が、 現代でも十分通じる、複眼的で誠意ある政策により、図られる。 抵抗勢力への根気強い「信頼」など、 一貫した姿勢には素直に感動を禁じ得ない。 逆境、また逆境という、あまりにも過酷な環境の中、 信念を貫き通して藩政改革をやりとげた歴史上の名君の物語。 何より民を重んじ、人間を愛した、その崇高な精神に心打たれる。

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