商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 日経BP |
| 発売年月日 | 2025/09/03 |
| JAN | 9784296121045 |
- 書籍
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イン・ザ・メガチャーチ
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イン・ザ・メガチャーチ
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商品レビュー
4.4
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私はこれまで、いわゆる推し活をしたことはない。好きなアイドルや俳優、アニメキャラクター、バンドはいたし、今もいる。しかし、グッズを大量に買ったり、遠征したりといった主体的な行動に出るほどの熱量は持てなかった。韓国アイドルが流行したときも、曲や配信を楽しむだけの受動的な立場だった。...
私はこれまで、いわゆる推し活をしたことはない。好きなアイドルや俳優、アニメキャラクター、バンドはいたし、今もいる。しかし、グッズを大量に買ったり、遠征したりといった主体的な行動に出るほどの熱量は持てなかった。韓国アイドルが流行したときも、曲や配信を楽しむだけの受動的な立場だった。友人たちが積極的に推し活をする姿を見て、どうしてそこまでのめり込めるのか分からず、少し怖さすら感じていた。一方で、その熱量をどこか羨ましくも思っていた。 しかしこの小説を読んで、自分は決して外側の人間ではないのかもしれないと気づいた。私は自他の境界線が曖昧で、共感性が高いタイプだと思う。好きになる「推し」はどこか自分と似た部分を持っていることが多いし、物語や他者の感情を自分のことのように受け取ってしまう。思い返せば、バスケットボール部のマネージャーをしていた頃、プレイヤーでもないのに試合のたびに激しく感情が揺れ動いていた。一試合で驚くほど一喜一憂していたあの感覚は、まさに物語の中に入り込んでいた状態だったのだと思う。 この作品では「物語」という言葉が重要なキーワードとして扱われている。人は物語に弱い。誰かの物語に共感し、自分の人生と重ね合わせ、自分の内側に取り込んでいく。その同化がやがて熱量になり、消費や行動へとつながる。そうした共感しやすい人たちが、仕掛ける側から見れば搾取の対象にもなり得る。その構図があまりにも的確で、読んでいて怖くなった。「やめて」と言いたくなるのは、自分もその構造の内側にいる可能性を感じたからだと思う。 また印象に残ったのは、幸せのかたちについての問いだった。現代では幸せは多様だと言われるが、恋人を持ち子どもを育てるような幸福は分かりやすく可視化される一方で、孤独を選び取った人の幸福は見えづらい。結局「普通」とされる幸せが正解のように扱われているのではないかという違和感があった。そんな中で「皆、自分を余らせたくないんです」という言葉が強く残った。人は自分を余らせないために、何かにのめり込み、それを幸せだと信じ込める状態を求めるのではないか。自分を客観視できなくなるほど消費すること自体が、安心や充足の証になるのかもしれない。 私にとってそれは、おそらく恋愛だ。推し活をしている人を遠い存在だと思っていたけれど、自分も恋愛になると同じ構造に入ってしまう。一つの関係にのめり込み、時には「死ぬ」といった極端な言葉が出てくるほど感情が振り切れる。自他の境界線が曖昧になり、相手の物語と自分の物語が混ざり合う。推し活という形を取らなかっただけで、本質的には同じ性質を持っているのかもしれないと感じた。 この小説は、推し活の是非を問うというよりも、人が「自分を余らせないため」に物語へと身を投じる構造を照らし出しているのだと思う。そして私は、その物語に弱い側の人間であることを自覚しながらも、完全にはそこから離れられない存在なのだと気づかされた。
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読み終えた直後の衝撃がまだ残っている。現時点で間違いなく2026年のベスト。 閉じたコミュニティを舞台に、信仰、承認欲求、依存、支配の構造が描かれる。誰かを信じることの尊さと危うさ、その両面をここまで容赦なく突きつけられるとは思わなかった。 特に圧倒されたのは、作中で国見がフ...
読み終えた直後の衝撃がまだ残っている。現時点で間違いなく2026年のベスト。 閉じたコミュニティを舞台に、信仰、承認欲求、依存、支配の構造が描かれる。誰かを信じることの尊さと危うさ、その両面をここまで容赦なく突きつけられるとは思わなかった。 特に圧倒されたのは、作中で国見がファンダムを5つの気質に分類する場面。あまりにも的確で、自分がヲタクであるからこそ、その分析の鋭さが痛いほどわかった。ヲタクの心理や集団の熱量、正義感と排他性の同居をここまで高い解像度で描けるのかと唸らされた。正直、ヲタクが読んだら無傷ではいられない物語だと思う。 登場人物たちも単純な善悪では括れず、それぞれが抱える弱さや欲望が丁寧に描かれている。違和感を覚えながらも、その背景を知るほど簡単には否定できなくなる。その人物造形の豊かさゆえに、物語が終わってもなお、彼らのその後をもう少し見てみたいと思わされた。 読後に爽快感はない。それでも、「すごいものを読んだ」という確かな手応えだけが残る。しばらく引きずる一冊。
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推し活、反ワク、メガチャーチ、男性美容... フィクションだけどそうでもない、世の中で実際に起きてること。解像度が高すぎる
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