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同志少女よ、敵を撃て ハヤカワ文庫JA
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同志少女よ、敵を撃て ハヤカワ文庫JA

逢坂冬馬(著者)

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同志少女よ、敵を撃て ハヤカワ文庫JA

1,375

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2024/12/11
JAN 9784150315856

同志少女よ、敵を撃て

¥1,375

商品レビュー

4.4

607件のお客様レビュー

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2026/03/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歴史知識ゼロでも読める一冊です。 恥ずかしながら戦争や歴史の知識が乏しく、 歴史小説のようなジャンルの本は読まないのですが、 あまりにも話題になっているので手に取りました。 そんな私でも読みやすく、 最後まで没入して読むことができました。 物語の舞台は第二次世界大戦の独ソ戦。 ソビエト連邦の女性狙撃兵部隊をテーマにした 戦争小説であり歴史小説といった作品です。 実際の歴史がベースにはなっているものの、 完全な歴史再現ではなく、主人公やストーリーは 作者の創作となっています。 冒頭は背景情報の密度が高く、 「全部理解してから読みたいタイプ」の人は 少し読み進めるのに苦戦すると思います。 この作品は歴史的な事実を正確に理解すること よりも、登場人物の体験を追うことに 重心を置くと没入しやすいと感じました。 私も最初は気になる単語を都度調べてしまい なかなか物語に入り込めませんでしたが、 一章を読み終える頃には読み方が分かり、 そこからは一気に引き込まれました。 読むときのポイントとしては、 ・登場人物の名前はすべて覚える必要はない  主人公周辺の人物を把握していれば十分 また、 ・ナチス・ドイツ(侵略してくる側) ・ソビエト連邦(主人公側) という対立関係だけ意識しておけば、 登場人物がどちら側なのかを把握するだけで 問題なく読み進められると思います。 軍の訓練や作戦の説明、銃の話なども 「そういうものなんだ」と流して読んでも 物語自体は十分楽しめました。 もし実際の歴史に興味が湧いた場合は、読み終えた後に調べてみるとさらに理解が深まると思います。 歴史を理解したうえでもう一度読むと違った楽しみ方ができるかもしれませんが、ページ数も多いので私はそこまでの気力はありませんでした... 主人公セラフィマは、母親を撃ったイェーガーを 殺すことに固執し、それをやり遂げます。 しかしその一方で、とことん憎んでいたはずの イリーナとは余生を共にし、生きていてほしいと願っていたミハイルを自ら撃ち抜く運命にもなります。 ミハイルは自分自身を守るために嘘をついた結果 撃たれ、イリーナはセラフィマを守るために 嘘をついたからこそ撃たれなかった。 と解釈しました。 イリーナが少女たちに 「私がお前たちを殺し屋に育てた」 と言い聞かせていたのも、女性狙撃兵となった 少女たちの罪悪感や苦悩を少しでも和らげる ためだったのではないかと思います。 敵とは誰なのか。 戦うとは何なのか。 主人公の葛藤が非常にリアルに描かれており、 読みながら強く引き込まれました。 作中で印象的だったのは次の一文です。 「戦争を生き抜いた兵士たちは、自らの精神が強靭になったのではなく、戦場という歪んだ空間に最適化されたのだということに、より平和であるはずの日常へ回帰できない事実に直面することで気付いた」 また、集団で女性を犯すことが部隊の仲間意識を高める行為として扱われるという異様な世界も描かれています。恐怖も喜びも同じ体験を共有することで仲間意識を強めながら戦うという、戦争の異常さが強く印象に残りました。 戦争を理由にしてもそんな行為は許されないと言いたくなる一方で、戦後に精神を病んだ兵士が多くいたことを思うと、戦争を経験していない自分には簡単に言えることではないのかもしれないとも感じました。 エピローグの最後には、 戦争から学び取ったことは敵を撃つ技術でも拷問の耐え方でも敵との駆け引きでもなく、命の意味だった。失った命は元に戻ることはなく、代わりになる命もまた存在しない。学んだことがあるならば、ただこの率直な事実のみだ。 といった言葉があり、とても印象に残りました。 本を読み終えた後に色々と考えましたが、何よりも「戦争というものが決してフィクションではない」という事実が一番信じられませんでした。 戦争を経験していない立場ではありますが、 それでも強く感じたことがあります。 戦争は、決してあってはならないということです。

Posted by ブクログ

2026/03/11

良いとも悪いともなんとも表現しがたい作品。 1番初めに村を襲った襲撃の臨場感は実際にこの身に起きたらと考えると恐怖だったし、物語の中盤からは兵士たちの心情や極限状態の様子や葛藤が感じ取れた。主人公の女性たちにフォーカスすることによってその中に性別の違いがあることでまた違った戦争の...

良いとも悪いともなんとも表現しがたい作品。 1番初めに村を襲った襲撃の臨場感は実際にこの身に起きたらと考えると恐怖だったし、物語の中盤からは兵士たちの心情や極限状態の様子や葛藤が感じ取れた。主人公の女性たちにフォーカスすることによってその中に性別の違いがあることでまた違った戦争の観点や虚しさを突きつけられた。 知識はあまりないがこの小説を読んでいる最中でもウクライナやロシア、イランでの戦闘が起きていることも矛盾?皮肉?にも感じる。 こんな硬い表現をついしたくなる話だった。

Posted by ブクログ

2026/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

同志少女よ敵を撃て まさにこのタイトルが考えさせられる。主人公にとっての敵とは、ドイツ兵か女性をいたぶる全てかそれともミハイルのように人を変えてしまう戦争そのものか?そして敵を撃った主人公は本当に正義なのか? 詳細な戦闘描写と主人公が戦争に狙撃兵に最適化されていく姿、面白いと感じることが嫌になるが面白い。戦争のあとの描写はつくづく悲しくなる。日常を日常として消費できるのは有り難いと思わなければ。他の人も書いてあるが、映像が映し出されるような文で、アニメや映画でまた会えるかも知れない。

Posted by ブクログ