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金閣寺 新版 新潮文庫
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金閣寺 新版 新潮文庫

三島由紀夫(著者)

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金閣寺 新版 新潮文庫

737

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2020/10/28
JAN 9784101050454

金閣寺 新版

¥737

商品レビュー

4

229件のお客様レビュー

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2024/10/26

作中の『どんな事柄も、終末の側から眺めれば、許しうるものになる』という一文が深く心に残った。 主人公が犯した罪に同情の余地はないが、もう少し人の善意を汲み取ることのできる性格であれば、犯罪を犯さずにすんだのでは…と思ってしまいました。

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2024/10/25

前々から気になる作品ではありつつ、読めていなかった。 偶々本屋を通りがけに見つけて手に取ってみる。 いわゆる最近の小説と比べ、初めは難解で読みづらさも感じたものの、世界観に入っていくとその機微な感情表現や、哲学的な思想に深く入っていった。 金閣寺を燃やす、というこの行為に対し...

前々から気になる作品ではありつつ、読めていなかった。 偶々本屋を通りがけに見つけて手に取ってみる。 いわゆる最近の小説と比べ、初めは難解で読みづらさも感じたものの、世界観に入っていくとその機微な感情表現や、哲学的な思想に深く入っていった。 金閣寺を燃やす、というこの行為に対して、主人公の飛躍する論理すらも深く入り込むことで理解をしていく自分もいた。 読み応えのある、深みのある一冊。

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2024/10/23

 中学生時代の夏休みに『潮騒』を課題図書で読まされ、読書感想文を書かされて以来、三島は避けていた。あの一作で、うんざりさせられるには十分だった。過剰なハッタリが、中学生の自分にすら、鼻についたのだ。  それから三十年以上が経ち、本と本との繋がりを辿る過程で、今更『金閣寺』を手に取...

 中学生時代の夏休みに『潮騒』を課題図書で読まされ、読書感想文を書かされて以来、三島は避けていた。あの一作で、うんざりさせられるには十分だった。過剰なハッタリが、中学生の自分にすら、鼻についたのだ。  それから三十年以上が経ち、本と本との繋がりを辿る過程で、今更『金閣寺』を手に取った。  一九五〇年に金閣寺が焼けた史実は我々みんなが知っているわけであり、結末はわかっているのである。その結末にむけて、主人公の溝口(史実上の林養賢)は、詰将棋のように、緻密に着々と、駒を進めていく。そんなに性欲って切実なの? 女とセックスしたいって人生においてそんなに重要なこと? と思わされるが、三島にとってはそうだったんでしょうね。そういう作家だからこれまで避けてきたんだけど。三島も、溝口(林)も、敗戦やら家庭事情やらになんだかんだ金閣寺を燃やす理由をこじつけているけれど、終始利己的であり、己のことしか考えていない。三島や溝口(林)にとっては、女たちも両親も老師も金閣寺も、自分がいかに美しく生きて死んでいくための材料でしかないのだ。最低である。まあでも、作品としては確かにすごい。水上勉の『金閣炎上』と『五番町夕霧楼』もいつか読まなきゃなあ。

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