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金閣寺 新版 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2020/10/28 |
| JAN | 9784101050454 |

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金閣寺 新版
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商品レビュー
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溝口。「美」に純粋や永遠を求める。観念=絶対美(金閣寺)の前では、欲望・肉体・日常が無意味に感じられる。現実のあらゆるものが汚れている。醜い自分。絶対美は自分の存在を裁いてくる。恋愛・性愛も「美」の観念に邪魔される。溝口は生きる前に頭で意味付けしてしまい、現実を直接経験できない。...
溝口。「美」に純粋や永遠を求める。観念=絶対美(金閣寺)の前では、欲望・肉体・日常が無意味に感じられる。現実のあらゆるものが汚れている。醜い自分。絶対美は自分の存在を裁いてくる。恋愛・性愛も「美」の観念に邪魔される。溝口は生きる前に頭で意味付けしてしまい、現実を直接経験できない。自分の身体で世界に触れることができない。体験・実践・日常へ降りられない。絶対美は、生きた現実を停止させる。かといって、“絶対的な美”は幻想にすぎない(相対化・虚無, 柏木)と割り切ることもできない。そこで、溝口は観念化された偶像(金閣寺)を破壊することで、美を現実へ引きずり下ろそうとする。そうすれば美の内部から生の側へ移動できると溝口は考える。絶対美の崇拝者であることをやめ、有限な時間の中で生きる存在になれると。三島由紀夫『金閣寺』1956 〇柏木。永保(ながも)ちする美がきらい。建築や文学を憎む。たちまち消える音楽や、数日のうちに枯れる活け花が好み。 〇鶴川(つるかわ)。健康な生。健全な現実。素朴な善 →死亡 〇有為子(ういこ)。肉体・性愛 →死亡 〇老師。権威の空虚 **** 決定されているが故に僕らの可能性は無限であり、止められているが故に僕らの飛翔は永遠である。『我が世代の革命』1946 無神論も、徹底すれば徹底するほど、唯一信仰の裏返しにすぎぬ。無気力も、徹底すれば徹底するほど、情熱の裏返しにすぎぬ。『川端康成氏再説』1959 文化をその血みどろの母胎の生命や生殖行為から切り離して、何か喜ばしい人間主義的成果によつて判断しようとする一傾向▼日本は非武装平和に徹して、侵入する外敵に対しては一切抵抗せずに皆殺しにされてもよく、それによって世界史に平和憲法の理想が生かされればよいと主張するのをきいて、これがそのまま、戦時中の一億玉砕思想に直結することに興味を抱いた。『文化防衛論』1969 このまま行ったら「日本」はなくなってしまうのではないかという感を日ましに深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機質な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであろう。『蘭陵王』1969 自衛隊が立ち上がらなければ、憲法改正はない。諸君は永久にアメリカの軍隊になってしまう。諸君たちは武士だろう。武士ならば自分を否定する憲法をどうして守るのだ。どうして自分を否定する憲法のために、自分らを否定する憲法にぺこぺこするのだ。これがある限り、諸君たちは永久に救われない。『三島事件 演説』1970 *** 体験を体験たらしめる。インタヴュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
心に葛藤を抱えた人物たちの心情描写の量・質が半端じゃない。主人公も柏木もありきたりな個性ではなく、自分のコンプレックスとの向き合い方や周囲とどう接するかを極限まで考えており、善行も悪行も彼らが「今日を生きる」ための切実さがひしひしと伝わってくる。たとえば主人公の金閣寺を焼く行為は、彼を理解する上でのほんの一欠片の事象に過ぎず、それまでの美への執着、憎しみ、健常者への差別意識と憧れ、色んな感情の過程があり、さらに柏木の蛮行にも同じことが言える。彼らの行為に繋がる主義主張、心の動きが生々しく余す事なく描かれた傑作。
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三島由紀夫は名前を知っていた。が、これを読むまで正直舐めていた。 純文学は基本、ネガティブな人間の内面や情感の連続のため、あまり好まなかった。 しかしこの金閣寺は、主人公が陰キャ・非モテ・童貞の三拍子そろった人物でありながら、内面描写の表現が並外れて突出しつつ美しいので負担になら...
三島由紀夫は名前を知っていた。が、これを読むまで正直舐めていた。 純文学は基本、ネガティブな人間の内面や情感の連続のため、あまり好まなかった。 しかしこの金閣寺は、主人公が陰キャ・非モテ・童貞の三拍子そろった人物でありながら、内面描写の表現が並外れて突出しつつ美しいので負担にならない。 またネガティブではあるのだが、その表現によって読者と主人公を引き合わせて共感を求めようとはしていない。ように思える。清涼感がある。 あと柏木のファーストインプレッション、全小説の中で一番強烈なんじゃなかろうか。何文字あるんやあれ。 名作でした。
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