商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東洋館出版社 |
発売年月日 | 2020/05/18 |
JAN | 9784491036724 |
- 書籍
- 書籍
対話力
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
対話力
¥2,200
在庫あり
商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
学習科学の知見と、それに基づく授業づくり、教師の授業力の向上のプロセスを解説してくれる概説書。当然、入門も入門でもっと色んな知見があるのだろうとは思うけれども、学習科学についてちょっと知ったかぶりできるくらいのことがわかって、いい本だった。 まず、子どもが新しいことを学ぶ仕組み...
学習科学の知見と、それに基づく授業づくり、教師の授業力の向上のプロセスを解説してくれる概説書。当然、入門も入門でもっと色んな知見があるのだろうとは思うけれども、学習科学についてちょっと知ったかぶりできるくらいのことがわかって、いい本だった。 まず、子どもが新しいことを学ぶ仕組みを、「内外相互作用」と「建設的相互作用」という二つの原理から説明している。「内外相互作用」というのは、五感を通して外界から得た情報を、言葉という別の形で外化することで、情報の捉え方や自分の認識をやり直すことをいう。そして、「建設的相互作用」というのは、そういった言語化を、する側(課題遂行者)、見る側(モニター)と役割を入れ替えながら他者とやりとりすることを通して、認識を深めていく作用をいう。 こうした学習の仕組みを教室での学習に持ち込もうとして紹介されるのが、「知識構成型ジグソー法」である。大雑把にまとめると、グループごとにバラバラの資料を読んだのち、別の資料を読んだ人同士でグループを組み直し話し合いを重ねることで、大きな課題を解決していく授業展開ということになる。 正直、ここらへんのことは知っていたので、特に目新しいことはなかったのだが、こうした授業の型を共有することによって授業改善をした自治体での取り組みについては初めて知ったので、へえ、という感じだった。実際の先生たちの話を聞いてみたいと思った。 いまいちよく分からなかったのは、どうして上のような学習の仕組みが、「知識構成型ジグソー法」という授業の型に行き着くのかはよく分からなかった。この本の中でも、学習科学的知見に基づく授業は、「ジグソー法」に限らないこと、目的に応じて講義型の授業など並行していくことが大切という現場のベテラン教員のアドバイスなどが取り上げられているが、全体として、「ジグソー法」の推しが強い。これまでにやられてきた実践の中でも、「優れた」実践が、ここで紹介されている原理からどう説明されるのかについては、自分なりに考える必要があると思った。 もう一つは、結局のところ、課題の焦点化自体は教師がするわけなので、授業の教育的な価値については、教師の教材研究と教育観によるところが大きい。学びのプロセスを省察するには、この本で言われている知見が使えると思うけれども、その目的の省察には、哲学的な考察が必要になってくるのだと思う。このあたり、この本の中では取り上げられていないので、別途、自分で考える必要があるなと思った。 賛否両論ありそうで、いろいろと考えさせられる本。いずれにせよ、「知識構成型ジグソー法」を推す人たちの考え方や、そのバックグラウンドがよく分かるので、そのあたりを知れて、よい本だった。
Posted by
対話の仕組みを授業で実現する手段の一つである知識構成型ジグソー法は、面白そう。だが、その授業づくりは難しい。その手立てや実践例がもっと知りたかった。
Posted by
教員向け「知識構成型ジグソー」の紹介,実践例。教員同士の対話的学びにも注目し,そのやりとりを紹介。学びにおける対話の機能。学習課題の設定がポイント。
Posted by