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心の傷を癒すということ 新増補版 大災害と心のケア
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心の傷を癒すということ 新増補版 大災害と心のケア

安克昌(著者)

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心の傷を癒すということ 新増補版 大災害と心のケア

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 作品社
発売年月日 2019/12/25
JAN 9784861827853

心の傷を癒すということ 新増補版

¥2,420

商品レビュー

4.2

14件のお客様レビュー

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2024/02/04

阪神・淡路大震災時に被災者に寄り添い続けた、 精神科医 安克昌さん。すごい、本だった。 2020年に放映されたドラマの劇場版が2024年3月末まで能登半島地震チャリティーとして、無料で公開されている。ドラマ内の永野先生は、中井久夫さんがモデル。 本は中井さんの追悼文から始まる。...

阪神・淡路大震災時に被災者に寄り添い続けた、 精神科医 安克昌さん。すごい、本だった。 2020年に放映されたドラマの劇場版が2024年3月末まで能登半島地震チャリティーとして、無料で公開されている。ドラマ内の永野先生は、中井久夫さんがモデル。 本は中井さんの追悼文から始まる。 ”被災地のことを文章にすること”の葛藤のただ中に、激務の中残してくれたこの記録を読んで知った数々のこと。 安克昌さんがご存命だったらどんな言葉を、文章を読めただろうと、思わずにはいられなかった。 震災直後から被災者の方へはもちろん、突如として避難所の管理も任されることになった学校関係者、自身も被災者でありながら職業的救済者であった看護師、消防士など、様々な人の心に寄り添う安さんの姿は、誠実で優しい人柄にあふれていた。 震災4年後の神戸へのメッセージは、いつどこで災害が起こるかわからない日本に住んでいる以上、いろんな人に読まれて欲しいと思う。 初版発行が震災1年後の1996年 皮肉なことに、安医師の書かれたあとがきの日付が、1996年3月11日。 東日本大震災のちょうど15年前となる。 そして2000年12月、肝細胞がんにより逝去される。 普段アルコールも控えめな安医師が肝細胞がんに倒れたのは、震災後の過労によるところが大きいと言わざるを得まいと。 そして、2011年3月11日。 1000年に一度の未曾有の災害と呼ばれた東日本大震災が起きる。同じように何もわからない中で、やるべきことを見い出した安さんの姿は、東北の力になるはずと、増補改訂版として「心の傷を癒すということ」が再出版される。 安医師という人がいてくれたこと、安医師が書き残してくれたことを知ることが大事だと思った。 ー心に残った安さんの言葉ー 「苦しみを癒すことよりも、それを理解することよりも前に、苦しみがそこにある、ということに、われわれは気づかなくてはならない。だが、この問いには声がない。それは発する場をもたない。それは隣人としてその人の傍らに佇んだとき、はじめて感じられるものなのだ。臨床の場とはまさにそのような場に他ならない。 そばに佇み、耳を傾ける人がいて、はじめてその問いは語りうるものとして開かれてくる。 これをわたしは「臨床の語り」と呼ぼう。」 「ひとりひとりの人間の尊重」 「社会の品格」 「良いこと、正しいことの、追求」 安さんの語り口はとても優しく、 たくさんの胸に響く言葉があった。 大震災という観点以外でも、単純に精神科医としての「子どもの心的外傷」の話は、ものすごくよくまとまっていた。災害誘引ではなく、児童虐待とまでいかなくとも、生きづらさを感じている人が、生い立ちを抱えて前を向くための、三つの段階の話とも言える。 この当時の時点で、当事者研究の話にもちゃんと触れているのもさすがだし、安さんが自分の意見を臆することなく、しっかりと本の中の端々にあらわしているのは、感服しかなかった。 安さんが、生きていたら、もっともっと日本の精神科治療、児童福祉の分野が進展していたのではないかと、勝手ながら思ってしまった。 一連のケアをした身としては、よく頑張ったねと、安さんに言ってもらえてるような本だった。 とても心に残る本になった。

Posted by ブクログ

2023/11/05

人間って複雑。 阪神大震災も遠い過去になったけど、大きな被害はなくとも、あの当時の大変さは蘇ってくる。躁になったり鬱になったり心は目まぐるしく動くんだな。

Posted by ブクログ

2023/01/15

出版当初から知っていたが、なぜか手に取ることもなく、NHKドラマにも取り上げられたが、なぜか手に取ることもなかった。中井久夫先生が亡くなった。ケアの倫理の関連で川本隆史先生が推薦していた。どのような関連があるかと思い、手に取った。奇しくも読了はあの日の2日前であった。今も28年前...

出版当初から知っていたが、なぜか手に取ることもなく、NHKドラマにも取り上げられたが、なぜか手に取ることもなかった。中井久夫先生が亡くなった。ケアの倫理の関連で川本隆史先生が推薦していた。どのような関連があるかと思い、手に取った。奇しくも読了はあの日の2日前であった。今も28年前のことが昨日のことのように思い出す。あの頃は災害への心のケアなど日本にはなかった。その先鞭をつけた活動で、具体的であり、著者の仕事は、災害精神医学とトラウマ研究の先鞭をつけた。今も決して古びておらず、それぞれの原則が、具体的に誰でもわかるように書かれている。具体的な分だけ、涙なくは読めない部分もある。最後に兄弟の文で終わる。憎いばかりの構成の新増補版であった。

Posted by ブクログ

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