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蝉しぐれ 新装版(上) 文春文庫
803円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2017/01/06 |
JAN | 9784167907730 |
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蝉しぐれ 新装版(上)
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蝉しぐれ 新装版(上)
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商品レビュー
4.4
19件のお客様レビュー
初めて藤沢周平作品を読んだ。歴史小説は読んだことがなかったけど、淡い初恋、友情、青春物語で、現代にも通じるお話で、藤沢作品をまた読んでみたいと思った。
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選挙のあった日、昔の写真やら資料やらをゴソゴソしていたら、「読書ノート94-95」という「袋ファイル」が出てきた。その中に、新書大のルーズリーフにびっしりと手書きをした読書メモが約70冊分入っていた。中には、お米粒の長さに4文字ぐらいを詰め込んだ感想文も有れば、以下のように2文字...
選挙のあった日、昔の写真やら資料やらをゴソゴソしていたら、「読書ノート94-95」という「袋ファイル」が出てきた。その中に、新書大のルーズリーフにびっしりと手書きをした読書メモが約70冊分入っていた。中には、お米粒の長さに4文字ぐらいを詰め込んだ感想文も有れば、以下のように2文字ぐらい詰め込んだ、なんとか読めそうな感想文もある。せっかくなので、判読できそうなのは随時『デジタル化』してゆきたい。当時の想いを現在から見ることもしてゆきたい。年間40冊ほどの感想文ということは、おそらく週一冊程度の読書ペースだったのだと思う(多分読了本の全てをルーズリーフに書いてはいない)。案外読んでいない。 94年になってやっとこの藤沢周平代表作に手をつけている。記憶と違う。私はおそらく90年代に藤沢周平を40-50冊集中的に読んだのだろう。 読み方も現在と変わらない。「蝉時雨」の場面が最も有名だが、それ以外の部分を書き写しているのは、自分を自分で褒めてあげたい。本書の眼目はこの引用部分であり、最終段落のコメントが本書の大きなまとめになっている。ただ改めて驚くのだけど、確かに「若者の成長物語」そして「青春物語」なのだけど、それが壮年まで続くのである。 『蝉しぐれ』94.12.4読了 藤沢周平著 文春文庫 単行本初出 1988年5月 海坂藩足軽普請組の長屋に住んでいる牧文四郎は、初夏のある朝、となりの女の子『ふく』が蛇に噛まれたのを血を吸ってやり助ける。文四郎15歳、ふく12歳、淡い恋も育たない間柄であったが、やがて父親が藩の派閥争いに巻き込まれ、切腹になり減禄、文四郎は大人の世界に入っていく。一方、ふくも江戸藩邸の女中になったことがきっかけで殿の手がつき、おふく様になってしまう。 「文四郎は平静さを取り戻し、数え切れない禁忌から成り立っている日常に、少しずつ戻っていく自分を感じていた。ふくの事は何事もなかったように振る舞うことだと思った。そうすれば、それはもともとなかったことになる仕組みを文四郎は承知していたし、その手の抑制に耐える訓練も積んでいた」 友人の小和田逸平、島崎与之助とともに、剣と学問の道を励む傍ら、やがて派閥争いの渦中に入り、おふくを助け父親を殺した張本人を失脚させることに成功する。 数十年後‥‥ 美しい自然描写、父親が死ぬときに若者の張りつめた気持ち、淡い恋情とラストの通い、若者の成長物語と派閥争いの対比。 名作である。
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