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蝉しぐれ 新装版(上) の商品レビュー

4.4

19件のお客様レビュー

  1. 5つ

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2023/10/02

初めて藤沢周平作品を読んだ。歴史小説は読んだことがなかったけど、淡い初恋、友情、青春物語で、現代にも通じるお話で、藤沢作品をまた読んでみたいと思った。

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2022/08/27
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素晴らしい。 時代小説の名作と言って良いのではないか。 ふくとの淡い感情。家の不幸の設定がドラマチック。

Posted byブクログ

2022/07/13

選挙のあった日、昔の写真やら資料やらをゴソゴソしていたら、「読書ノート94-95」という「袋ファイル」が出てきた。その中に、新書大のルーズリーフにびっしりと手書きをした読書メモが約70冊分入っていた。中には、お米粒の長さに4文字ぐらいを詰め込んだ感想文も有れば、以下のように2文字...

選挙のあった日、昔の写真やら資料やらをゴソゴソしていたら、「読書ノート94-95」という「袋ファイル」が出てきた。その中に、新書大のルーズリーフにびっしりと手書きをした読書メモが約70冊分入っていた。中には、お米粒の長さに4文字ぐらいを詰め込んだ感想文も有れば、以下のように2文字ぐらい詰め込んだ、なんとか読めそうな感想文もある。せっかくなので、判読できそうなのは随時『デジタル化』してゆきたい。当時の想いを現在から見ることもしてゆきたい。年間40冊ほどの感想文ということは、おそらく週一冊程度の読書ペースだったのだと思う(多分読了本の全てをルーズリーフに書いてはいない)。案外読んでいない。 94年になってやっとこの藤沢周平代表作に手をつけている。記憶と違う。私はおそらく90年代に藤沢周平を40-50冊集中的に読んだのだろう。 読み方も現在と変わらない。「蝉時雨」の場面が最も有名だが、それ以外の部分を書き写しているのは、自分を自分で褒めてあげたい。本書の眼目はこの引用部分であり、最終段落のコメントが本書の大きなまとめになっている。ただ改めて驚くのだけど、確かに「若者の成長物語」そして「青春物語」なのだけど、それが壮年まで続くのである。 『蝉しぐれ』94.12.4読了 藤沢周平著 文春文庫 単行本初出 1988年5月 海坂藩足軽普請組の長屋に住んでいる牧文四郎は、初夏のある朝、となりの女の子『ふく』が蛇に噛まれたのを血を吸ってやり助ける。文四郎15歳、ふく12歳、淡い恋も育たない間柄であったが、やがて父親が藩の派閥争いに巻き込まれ、切腹になり減禄、文四郎は大人の世界に入っていく。一方、ふくも江戸藩邸の女中になったことがきっかけで殿の手がつき、おふく様になってしまう。 「文四郎は平静さを取り戻し、数え切れない禁忌から成り立っている日常に、少しずつ戻っていく自分を感じていた。ふくの事は何事もなかったように振る舞うことだと思った。そうすれば、それはもともとなかったことになる仕組みを文四郎は承知していたし、その手の抑制に耐える訓練も積んでいた」 友人の小和田逸平、島崎与之助とともに、剣と学問の道を励む傍ら、やがて派閥争いの渦中に入り、おふくを助け父親を殺した張本人を失脚させることに成功する。 数十年後‥‥ 美しい自然描写、父親が死ぬときに若者の張りつめた気持ち、淡い恋情とラストの通い、若者の成長物語と派閥争いの対比。 名作である。

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2021/11/08

最近、小説を読めてませんでしたが、藤沢周平の世界にどっぷりハマってしまいました。運命に翻弄される主人公たちがなんとも切ないです。

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2021/09/15

鶴岡市立藤沢周平記念館に行く機会があり、面白そうなので読んでみた。ぐいぐい引き込まれ一気読み。池波正太郎と雰囲気は似ているが、あちらは都会感、こちらは田舎感がある。

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2021/05/27

男の生き方。 勉に武に励む。 男は、常に胸を張って、強く生きねばならん。 上への敬意を忘れない。 友に腑を見せることを大事に。 等身大の自分で勝負。 愛情も友情も喜びも悲しみも悔しさも全ての感情が詰まってこその人生。 1秒を大切に全力で生きろ。

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2021/02/12

ややこしい読書が続いている最中の一服の清涼剤。江戸時代の物語だが、まるで現代の青春清純ドラマ。隣地の少女の儚い恋心、幼馴染との友情、権力者による理不尽な仕打ちで倒れる大切な人、学問や剣術で成長する姿、陰ながら助けてくれる大人たち、などなど。そして、初恋の人との最後の逢瀬。藤沢周平...

ややこしい読書が続いている最中の一服の清涼剤。江戸時代の物語だが、まるで現代の青春清純ドラマ。隣地の少女の儚い恋心、幼馴染との友情、権力者による理不尽な仕打ちで倒れる大切な人、学問や剣術で成長する姿、陰ながら助けてくれる大人たち、などなど。そして、初恋の人との最後の逢瀬。藤沢周平の小説としてはとても読みやすく、期待通り。「澪つくし」「銀二貫」「蛍草」につづき、夜ドラとかでぜひ映像化してほしい。

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2021/01/27

 藤沢周平 著「蝉しぐれ(上)」、2017.1発行(1988刊行、1991文庫)。海坂(うなさか)藩、牧家の養子、牧文四郎15歳の物語。男3人の友情と淡い恋。上巻を読了し、自然に「影を慕いて」の歌詞が浮かんできました。特に3番。♪~君故に永き人生(ひとよ)を霜枯れて 永遠に春見ぬ...

 藤沢周平 著「蝉しぐれ(上)」、2017.1発行(1988刊行、1991文庫)。海坂(うなさか)藩、牧家の養子、牧文四郎15歳の物語。男3人の友情と淡い恋。上巻を読了し、自然に「影を慕いて」の歌詞が浮かんできました。特に3番。♪~君故に永き人生(ひとよ)を霜枯れて 永遠に春見ぬ我が運命(さだめ) ながろうべきか空蝉の 儚なき影よ我が恋よ~♪ ふくを想う文四郎の気持ち。それでは、下巻にまいります。

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2021/01/14
  • ネタバレ

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久しぶりに再読。 想いは遂げても心残りのある人生であるのに、暖かさの残る読後感。 切腹した父親を迎えに行くシーンに心が震えた。

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2021/01/14

B913.6-フジ-1 新潟県にも馴染みの深い、山形県鶴岡市出身の作家で熱狂的なファンが多いことで知られています。この作品は少年藩士が様々な困難に直面しながら成長してゆく様を豊かな情景描写によって描かれています。その描写は穏やかで、時には躍動感に溢れ、静と動が見事に融合して作品...

B913.6-フジ-1 新潟県にも馴染みの深い、山形県鶴岡市出身の作家で熱狂的なファンが多いことで知られています。この作品は少年藩士が様々な困難に直面しながら成長してゆく様を豊かな情景描写によって描かれています。その描写は穏やかで、時には躍動感に溢れ、静と動が見事に融合して作品の中に織り込まれています。藤沢作品の入門書として一度読まれてはいかがでしょうか。

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