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ことり 朝日文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784022648037 |
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ことり
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商品レビュー
3.9
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小鳥のような言葉を喋る兄と唯一理解できる弟。両親亡くなった後もルーティンに沿って過ごすもやがて兄も亡くなり。「小鳥の小父さん」寂しく穏やかな日々。
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小川洋子の『ことり』は、静謐で繊細な筆致で描かれた、孤独と優しさの物語である。社会から隔絶された兄弟の人生を軸に、人と人とのつながりや、存在の意味が静かに問いかけられていた。 特に印象的なのは、兄が「ことり語」と呼ばれる独自の言葉を話し、弟がそんな兄を支えながら生きる姿。彼らの...
小川洋子の『ことり』は、静謐で繊細な筆致で描かれた、孤独と優しさの物語である。社会から隔絶された兄弟の人生を軸に、人と人とのつながりや、存在の意味が静かに問いかけられていた。 特に印象的なのは、兄が「ことり語」と呼ばれる独自の言葉を話し、弟がそんな兄を支えながら生きる姿。彼らの世界は閉じられたものでありながら、その中には確かな秩序と安らぎがあった。しかし、兄の死後、弟はさらに孤独を深め、静かに鳥と共に生き続ける。 物語全体を覆うのは、言葉にしがたい哀しみと、誰にも理解されない存在であることの寂しさだ。それでも、ふとした場面に現れる小さな優しさや、誰かの気遣いが、冷たい世界にそっと温もりを灯している。派手な展開はないが、その分、登場人物のささやかな感情の揺れや、日常の静けさが胸に沁みる作品だった。
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イオンで立ち読みしてから、ずっと気になっていた本。まさかの県立図書館にあったので貸出。つらい、つらかった。隔絶された兄弟。行動には絶対的に秩序があるのに、他人から見たら圧倒的に不審。とてもわかるからつらかった。愛のための行動が、一歩引いて取られてしまうのも、想像がついてきつかった...
イオンで立ち読みしてから、ずっと気になっていた本。まさかの県立図書館にあったので貸出。つらい、つらかった。隔絶された兄弟。行動には絶対的に秩序があるのに、他人から見たら圧倒的に不審。とてもわかるからつらかった。愛のための行動が、一歩引いて取られてしまうのも、想像がついてきつかった。でも、ずっとシンとした気持ちで読める本。このふたりだけは、ただ小鳥と寄り添い続けただけなのに、周りが勝手に騒ぎ立てて、安寧を脅かしたんだと。お兄さんが薬局の店主にブローチをあげたときも、小父さんが司書をゲストハウスに入れたのも、わかる、わかるよ、純度100%の愛なのに、でもそれがまっすぐ捉えられるわけがない常識っていうのもわかる、絶対気持ち悪がられるからやめなって!と言いたくなりながら読む。人間ってさあ!って気持ちになる。
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