ことり の商品レビュー
小父さんが、小鳥たちに導かれてお兄さんのいる小島に辿り着いていたらいい。 時々胸が苦しくなって泣きそうになりながら読みました。
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小さくささやかなものの声を聞く人が小説を書き続けてくれてよかった 小川洋子の小説は、静かで穏やかでおとぎ話のような世界をもつ一方で、時折はっとするような人間の残酷さと汚さが描かれていて、だから美しいんだと思う
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とても良かった…。静かで美しい、小川さん独自の世界観が好き。 雨音を聞きながらの読書にぴったり。 とても贅沢な時間を過ごしました。 小鳥の言葉がわかる兄と、唯一の理解者である弟の小父さん。 長い間、二人で過ごした日々のこと。 やがて、一人きりになり「小鳥のおじさん」と呼ばれるよ...
とても良かった…。静かで美しい、小川さん独自の世界観が好き。 雨音を聞きながらの読書にぴったり。 とても贅沢な時間を過ごしました。 小鳥の言葉がわかる兄と、唯一の理解者である弟の小父さん。 長い間、二人で過ごした日々のこと。 やがて、一人きりになり「小鳥のおじさん」と呼ばれるようになった小父さんのその後の人生。 穏やかに過ぎ去っていく毎日を、静かに見守るような気持ちで読んでいました。 不器用で穏やかな小父さんや特別な世界を持っているお兄さんを見ていると、ホッとする。 ごく限られた人間関係の狭い世界で生きている兄弟だけど、関わりのある人たちとの小さな繋がりは、二人にとっては濃くて、なくてはならない大切な時間なんだろうなと感じた。 小川洋子さんの作品に感じる静謐さも、独特のストーリーも心地よくて好き。 美しい文章にうっとりしてしまう。 小父さんがことりと過ごす濃密で密やかな時間に、強い愛情と絆を感じたし、尊くも感じた。 心が洗われるような、切なくも優しい物語。 お気に入りの作品になりました。 『自分のすぐ隣に誰かがいて、その誰かと一緒に小鳥を見つめている。そう思っただけで小父さんはたまらなくいとおしい気持になった。』
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静かな物語。テンポ感のあるお話しの方が好きな私には、小川洋子さんのお話しはあまり合ってないなと思いながらも何かに惹かれて買うことが多い。今回は表紙に惹かれました。だけどやっぱり好みではなかった。 こういう話を読んで素敵な感想を持てるようになりたいな。
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社会では上手く適合できない兄弟 兄のために弟は毎日支えあっていく 兄が亡くなってから、罪滅ぼしのように小鳥の籠を掃除する 小鳥の小父さんがほん少しの幸せを見つけるとなぜか鳥が飛び立つようになくなってしまう。 兄が言っていた小鳥の歌が愛の歌であることに気づいく
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静かな怪しい男性の一生。 人生が小鳥サイズってことなのかな。小鳥の鳴き声に美しさを感じることができるほど純粋ではないので、いつも鳴かれたら嫌だな。 そう思われるタイプの主人公。 自分の身の回りにいたらちょっと困る。きっと小鳥側も困ると思う。
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う~ん、悪いわけじゃないし、興味を持って読めたけれど、そこまで夢中にならなかったかな。 ポーポー語ってのがあんまり読み取れなかったし、何とも言えない感覚がずっとある感じ。 読んでいて切ないというか、心さみしい感じがあって、いたたまれなくなってくる。 この中途半端な歳で読んだからっ...
う~ん、悪いわけじゃないし、興味を持って読めたけれど、そこまで夢中にならなかったかな。 ポーポー語ってのがあんまり読み取れなかったし、何とも言えない感覚がずっとある感じ。 読んでいて切ないというか、心さみしい感じがあって、いたたまれなくなってくる。 この中途半端な歳で読んだからってところもあるのかもな。
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シンプルな題名と表紙の絵に惹かれてこの本を手に取った。優しい表現で細部まで丁寧に描かれていて、期待した通り、心が満たされる素晴らしい作品だった。 名前のない奇妙な登場人物たち。美しいポーポー語。メジロと過ごす満ち足りた時間。 単調でありながら、小さな幸せの詰まった小父さんの人生に...
シンプルな題名と表紙の絵に惹かれてこの本を手に取った。優しい表現で細部まで丁寧に描かれていて、期待した通り、心が満たされる素晴らしい作品だった。 名前のない奇妙な登場人物たち。美しいポーポー語。メジロと過ごす満ち足りた時間。 単調でありながら、小さな幸せの詰まった小父さんの人生に敬意を表したいと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前半はお兄さんと小父さんが狭い世界ながらも穏やかに暮らし、後半は唯一の家族であり最愛のお兄さんを亡くした小父さんが、お兄さんの幻想を求めながら余生を過ごしていく。終盤、傷ついたメジロを保護し一緒に暮らすことで寂しかった生活に光を見出したところで人生が終わる。 私は昨年夫を亡くした。夫の姿を追い求めながら日々を過ごしている。私もこんな最期を迎えられたらいいと思った。
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世の中のほとんどの人が敬遠してしまうような存在を、こんなに美しく丁寧に描ける小川洋子が本当に好き。 ここまで何か一つのものに固執することって大多数の人には難しいことだし、理解されないことで、 一般的にみたら怖いとすら思ってしまうけど、 何かを一生、愛し続けることってとても尊いこ...
世の中のほとんどの人が敬遠してしまうような存在を、こんなに美しく丁寧に描ける小川洋子が本当に好き。 ここまで何か一つのものに固執することって大多数の人には難しいことだし、理解されないことで、 一般的にみたら怖いとすら思ってしまうけど、 何かを一生、愛し続けることってとても尊いことだなとも思った。
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