商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2011/03/09 |
JAN | 9784334752262 |
- 書籍
- 文庫
女の一生
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女の一生
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商品レビュー
3.9
29件のお客様レビュー
あまり人生をつんでいないからわからないけど、人生ってこんなものだよな。 ジャンヌの描写が、時を経るにつれて、すぐ数年後とかになって時間的な解像度が減ったり、過去を振り返るシーンが増えていったり、またジャンヌの目に映る景色や日常の風景も暗く薄いものとなっていくのが印象的だった。逆に...
あまり人生をつんでいないからわからないけど、人生ってこんなものだよな。 ジャンヌの描写が、時を経るにつれて、すぐ数年後とかになって時間的な解像度が減ったり、過去を振り返るシーンが増えていったり、またジャンヌの目に映る景色や日常の風景も暗く薄いものとなっていくのが印象的だった。逆に、前半部分の無垢なジャンヌが人間の悪意や俗っぽさに触れていくにつれて失望していくシーンが読んでて辛くなったりすることもあったが、逆に自分がこの先こういった体験をしていくのかなとも思った。 一般的に歳をとると人間は錆びついてきて、空虚な日々を過ごすのだなということは分かっていたが、そういった認識に現実感を与えてくれるような作品だった。
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ジャンヌは自分のことを清廉潔白だと思っているけど、全然そんなことはない。少女のころから人の容姿や喋り方を陰で笑い者にしたり、金遣いが荒かったりと、同情できない部分は多い。 それなのに、自分以外の人はみんな悪魔みたいに汚いと思いこんで勝手に悲劇にはまりこんでいるのは滑稽だ。 と、思...
ジャンヌは自分のことを清廉潔白だと思っているけど、全然そんなことはない。少女のころから人の容姿や喋り方を陰で笑い者にしたり、金遣いが荒かったりと、同情できない部分は多い。 それなのに、自分以外の人はみんな悪魔みたいに汚いと思いこんで勝手に悲劇にはまりこんでいるのは滑稽だ。 と、思ってしまいます。 現場の光景が目に浮かぶほど細密で写実的な表現は当時の人々に衝撃を与えたのでしょうが、モーパッサンは、さらに人間さえも「風景の一部」のように考え、光と陰の部分すべてをひっくるめて活写しようとしていたのでは、と思いました。 だからなのか、主人公に共感するというよりも、神から見た1人の女の観察日誌を読んでいるようで、不思議な読後感がありました。
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ジャンヌ結婚までの流れが早すぎて、残りページ数を考えても、悲劇が起きる予感はしていた。 ジャンヌがジュリアンへの愛が揺らぐシーンから雲行きが怪しくなっていった。新婚旅行でチップをあまり渡さなかったり、急に態度を変えたり。 夫婦の仲がだんだん冷めていく様子がリアル。ジュリアンの...
ジャンヌ結婚までの流れが早すぎて、残りページ数を考えても、悲劇が起きる予感はしていた。 ジャンヌがジュリアンへの愛が揺らぐシーンから雲行きが怪しくなっていった。新婚旅行でチップをあまり渡さなかったり、急に態度を変えたり。 夫婦の仲がだんだん冷めていく様子がリアル。ジュリアンの行動がいちいち蛙化現象を誘う行動なの勘弁してくれ… ジュリアンもポールも控えめに言ってゴミクソ。ただ、ジャンヌの不幸を引き立てているという意味では一役買っている。 虚無な生活とはおそらくこういうジャンヌのような生活を指すのだろう。しかし、最後の最後でポールの赤ちゃんを連れてきたロザリのセリフからは、ほんの少しだけ希望が見えた気がした。
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