商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2003/06/01 |
JAN | 9784101084015 |
- 書籍
- 文庫
蟹工船・党生活者
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蟹工船・党生活者
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3.5
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プロレタリア文学の代…
プロレタリア文学の代表的作品。勉強になる内容でもあります。
文庫OFF
「代表の9人は、銃剣を擬されたまま駆逐艦に護送されてしまった。それは、一枚の新聞紙が燃えてしまうのを見ているよりも他愛なかった。ーーーー簡単に、片付いてしまった。」 民主主義が当たり前になった現代では、寧ろ社会主義/共産主義という言葉そのものに若干のアレルギーを感じてしまう。し...
「代表の9人は、銃剣を擬されたまま駆逐艦に護送されてしまった。それは、一枚の新聞紙が燃えてしまうのを見ているよりも他愛なかった。ーーーー簡単に、片付いてしまった。」 民主主義が当たり前になった現代では、寧ろ社会主義/共産主義という言葉そのものに若干のアレルギーを感じてしまう。しかしこの作品を読み、日本の民主化への戦いが如何に困難な道を辿って来たかということを微小だが知る事ができた。 1920年代の民主主義はあくまで支配階級の時代であり、現代のような富のbroadな配分には微塵の配慮も無かった。この時代に生まれていたなら、自分も間違いなく搾取される側の人間として酷使され、マルクス•レーニン思想に陶酔していた事だろう(事実おそらくはそんな思想を知る間もなく1日々に必死に喰らいつき死んでいっただろう)。 そう考えると、今この時代に、自由が確立された民主主義の中にも労働者の権利が確立されている事が如何に奇跡的な事実であるか考え直す事ができるだろう。 ーー非合法の共産党下で活動を続けた小林多喜二は、29歳の若さで拷問により虐殺された。
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わかりにくい部分もあったものの、引き込まれる内容のプロレタリア文学。 構成が秀逸。 方言や時代の前提(川崎船など)が一部わからない部分もあったものの、徐々に労働者の状況が説明され、自然と共産思想に近づいていく様が段階的に描写されていた。 人を使う側/使われる側という構造は今の時代...
わかりにくい部分もあったものの、引き込まれる内容のプロレタリア文学。 構成が秀逸。 方言や時代の前提(川崎船など)が一部わからない部分もあったものの、徐々に労働者の状況が説明され、自然と共産思想に近づいていく様が段階的に描写されていた。 人を使う側/使われる側という構造は今の時代にも通じるものを感じた。 また、当時の情勢でこの本を発した小林多喜二が凄惨な最期を遂げたのもわかるなと思ってしまうような(この本を書いた時点で資本家ひいては国家権力に疎まれる構造かと思うが)秀逸な作品だった。
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