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蟹工船・党生活者 の商品レビュー

3.5

334件のお客様レビュー

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    42

  2. 4つ

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プロレタリア文学の代…

プロレタリア文学の代表的作品。勉強になる内容でもあります。

文庫OFF

2026/02/21

──何時でも会社は漁夫を雇うのに細心の注意を払った。募集地の村長さんや、署長さんに頼んで「模範青年」を連れてくる。労働組合などに関心のない、云いなりになる労働者を選ぶ。「抜け目なく」万事好都合に! 然し、蟹工船の「仕事」は、今では丁度逆に、それ等の労働者を団結組織させようとしてい...

──何時でも会社は漁夫を雇うのに細心の注意を払った。募集地の村長さんや、署長さんに頼んで「模範青年」を連れてくる。労働組合などに関心のない、云いなりになる労働者を選ぶ。「抜け目なく」万事好都合に! 然し、蟹工船の「仕事」は、今では丁度逆に、それ等の労働者を団結組織させようとしていた。いくら「抜け目のない」資本家でも、この不思議な行方までには気付いていなかった。それは、皮肉にも、未組織の労働者、手のつけられない「飲んだくれ」労働者をワザワザ集めて、団結することを教えてくれているようなものだった。

Posted byブクログ

2026/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ボロ船「蟹工船」に乗る労働者は、劣悪な労働環境下の中、病気になったり死んだりする。 〜特に印象的なシーン〜 脚気で死んだ27歳の山田くん 「カムサツカで死にたくない」 その後、山田くんの仇を取るかのように労働組合的勢力が生まれ、みんなでストライキ! 結果、監督は首を切った。 〜感想〜 読後に爽快感を覚えたが、インターネットで調べたところ蟹工船がほぼ実話であったと知り、戦慄した。 小林多喜二が当時の社会に問題提起を表すために出来上がった作品だと気づいた時には、この蟹工船を軽く見てはいけないと思わさせられた。

Posted byブクログ

2026/01/19

死と隣り合わせなほどに劣悪な労働環境に身を置かれた当時の労働者を想像しながら読んだ。資本家(浅川)から搾り取られるような残忍な扱いには怒りを感じた。 近代小説で過去の話と片づけたいところだが、今でも残業時間は限界突破し、働いていく中で幸せより無力感が先行してしまう今日の世の中に...

死と隣り合わせなほどに劣悪な労働環境に身を置かれた当時の労働者を想像しながら読んだ。資本家(浅川)から搾り取られるような残忍な扱いには怒りを感じた。 近代小説で過去の話と片づけたいところだが、今でも残業時間は限界突破し、働いていく中で幸せより無力感が先行してしまう今日の世の中に重なる。 AIが発達すればするほど、ホワイトカラーとブルカラーともに切り捨てられ、資本家だけが巨額の富を得る格差構造が再び広がっていかないか、今こそプロレタリア文学が読まれるべきでは。

Posted byブクログ

2025/11/11

かつての共産党員は、共産主義活動に走った人としてだけでなく、民主主義の礎を作るために奔走したと捉え直すと深みが増す。小林多喜二はその最中で殺されてしまったが、この作品は共産党員の魂が殺されない終わり方で彼のメッセージがビンビン伝わってくる。その置かれた境遇を考えれば、感情を排して...

かつての共産党員は、共産主義活動に走った人としてだけでなく、民主主義の礎を作るために奔走したと捉え直すと深みが増す。小林多喜二はその最中で殺されてしまったが、この作品は共産党員の魂が殺されない終わり方で彼のメッセージがビンビン伝わってくる。その置かれた境遇を考えれば、感情を排してなるべく起きたことにフォーカスした淡々とした語り口であることも評価できると思う!

Posted byブクログ

2025/10/22

時代の緊張感が感じられた。太平洋戦争というものが、前線の軍人・銃後の国民以外にも悩み戦い、命をかけることになっていたという事実を知ることができた。官民以外の切り口からの戦争を感じられる作品。個人的には「党生活者」の方が没頭できた。

Posted byブクログ

2025/10/19

昔、三浦綾子の「母」を読んでから、心にあった「小林多喜二」。 以後、時折、瞬間的なブームになる「蟹工船」を、ついに読んでみた。 著者の最期が頭にあるから、よくこういうことを書けたなと、緊張感を持って読み進める。内容的にも息が詰まる。 当時の季節労働者。自らの志願や、斡旋屋から...

昔、三浦綾子の「母」を読んでから、心にあった「小林多喜二」。 以後、時折、瞬間的なブームになる「蟹工船」を、ついに読んでみた。 著者の最期が頭にあるから、よくこういうことを書けたなと、緊張感を持って読み進める。内容的にも息が詰まる。 当時の季節労働者。自らの志願や、斡旋屋からの騙し、農村の長男以外の過酷さ。階級的社会活動。 そして、非合法の政党?の活動が、どのような下で進められ、活動者を増やしていったのか。。 息が詰まる。

Posted byブクログ

2025/10/22

15ほどの少年や田舎から何も知らずに参加させられた人も含む人たちが、人間の働く環境とは思えず、死すら軽んじられる蟹工船に乗り込む。時代背景を考慮しても非常に残酷だ。400余りを載せた船が沈没しそうという報告を受けて、船長が動こうとするも、船長とは名ばかりで権利を持っているのは社長...

15ほどの少年や田舎から何も知らずに参加させられた人も含む人たちが、人間の働く環境とは思えず、死すら軽んじられる蟹工船に乗り込む。時代背景を考慮しても非常に残酷だ。400余りを載せた船が沈没しそうという報告を受けて、船長が動こうとするも、船長とは名ばかりで権利を持っているのは社長一派のみ。決定権は同船していた社長一派の一人に全てある。ボロ船なんて沈んだ方が保険金で得だと船長が動こうとするのを止め、とうとう船は沈没、乗員全滅。資本主義の下では、数百の人の命など数百万の金のために見捨てる。「人情味なんて持ち出して、国と国との大相撲が取れるか」と吐き捨てる始末。恐怖すら感じる。そもそも、蟹工船は工船であり、航船でないため、航海法が適用されない。ゆえにどんなボロ船でも恥ずかしげもなく使われる。あまりにも理屈が破綻した制度だ。会社だけが問題というわけではない。加えて、蟹工船は工場法も適用されない。こんなに都合のいいものはないだろう。隠れていた雑夫はトイレに監禁され、最終的に殺された。この蟹工船では殺人も平気に行われたのである。その恐怖に震えた。ロシア人の住む場所で第六号川崎戦員が出会った支那人(中国人)は、働く人が苦しみ働かない人が楽をする日本では団結して対抗すべきだと拙い日本語と手振りで教えた。それはロシアでは当たり前であった。国家の敵として見ていたロシアの方が何倍も労働者を人間と見做してるわけだ。ひどい労働環境は蟹工船に限らなかった。内地では労働者は「黙って殺されていない」。これは資本家には都合が悪い。選ばれたのが北海道・樺太だ。鉄道は死体が枕木代わり、鉱山はモルモット代わりに、積取人夫は潰され。上手い事ばかり並べられた写真に釣られて内地の貧農を煽動して、本当に与えられる土地はひどい、飢え死に、仮に開拓できれば資本家に取り上げられ。殖民地に制限などない。しかも資本家の金稼ぎをさも国家の重大事業のように囃し立てていた。蟹工船では、終わりと言った瞬間終わってはいけない。それは露助と同じだ。だから露助はあぁなんだ。それを「このペテン師が何を言ってるんだ」といって聞かぬ者もいたが、自分たちは英雄なんだと真に受ける者もいた。蟹工船に家族からの郵便などを届けてくれる中積船は船員を夢中にした。家族の匂いを感じさせ、愛情を感じさせ、喜びを与えた。蟹工船はロシア領に入り、漁をさせられることになりそうだ。駆逐船が警備に当たるらしい。しかしそれだけではない。戦争に備えて大砲など設置するのだ。備えて?今迄の日本の戦争も数人の金持ちの指図で色々にこじつけて起こしたもんだ。監督の暴力から回復せず遂に死んだ山田君は、皆に仇を取ることを強く意識させた。監督は弔う時間も、死体を綺麗にすることも、日本に持って帰ることも許さなかった。船員は自分たちが死んでもなお雑に扱われることを自覚した。船員は赤化運動に興味を持ち始めた。資本家は労働組合などに興味のない飲んだくれや村の模範青年を選んで連れて来たのに、蟹工船の環境は皮肉にもそれらの労働者に団結することを教えてくれているようなものだった。焦った監督は他船の仕掛けた網を上げさせ!船員には「反抗は銃殺すrと張り紙した。効果は大きかった。被害者は船員だけでない。ロシア領海への侵入は船長が公の立場から反対したが、強行された。しかも、それがロシアの監視船に見つかった時には船長に責任がいったのだ。都合のいい看板であった。殺される時はやってやるではなくて、厳に今少しずつ殺されているという事実は息を呑んだ。大時化の日に漁を決行させようとしたことで、遂に船員がストライキを決行した。皆、糞壺に戻った。火夫にも呼びかけ、雑夫、船夫、火夫、水夫が一堂に会した。誓約書に皆の判をもらった。一人が裏切れば300の命が消えると思えと学生が言うた。吃りは監督にこの紙を叩きつけた。部屋の外には300の人。 ・党生活者 退職金もなしに期間が来たらクビにする期にも関わらず、頑張った者は本工にするという噂を流すに加え、臨時工内に「戦争によって(賃金が安いとはいえ)我々は職にありつけている」と議論に見せかけて主張する者も出始め

Posted byブクログ

2025/08/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

題名について聞いたことはあるもののどんな内容か全く知らなかったため、読んでみました。 一言で表すとこの本が書かれた時代のことがよくわかる内容でした。 労働者が搾取されていた時代に待遇改善を求めての活動と、今では考えられないような行動をしており、現代でも海外ではストライキ等ありますが、日本では全く聞かないので昔はやっていたのだなと思いました。 本を読むだけで労働環境の悪さが伝わってくるため、やはり名作とは感じました。

Posted byブクログ

2025/07/24

蟹工船の情景描写が凄い。 その時代を生に表す小説って感じがして、読んでるだけで昭和初期を生きている感覚がする。

Posted byブクログ