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デモクラシーのいろは
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
| 発売年月日 | 2025/10/02 |
| JAN | 9784041141762 |
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デモクラシーのいろは
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商品レビュー
4.5
141件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
GHQは、日本に民主主義を広めるため、ある実験を始めた。 その実験とは、東京の屋敷に集められた四人の女性に「民主主義のレッスン」を施すことである。日本に新たな価値観が浸透し得るのか見極めるため、日系二世の青年・サクラギが奮闘する。 堅苦しくなく、よみやすいエンタメ小説。 お固そうなテーマでこのボリューム。歯応えのある読書になりそう、と身構えて取りかかったが、かなり読みやすい。美央子、吉乃、孝子、ヤエ、クニと、いずれも個性豊かで、かなり良いキャラクターが揃っている。とても一筋縄ではいかない彼女たちを御しきれず、右往左往するサクラギ先生の当惑顔も癖になる。物語に散見される笑いどころは、まさに朝ドラのそれで、どこか品のあるコミカルさだ。 小難しい所に切り込みたくないのだが。 デモクラシーを根付かせるってすごく難しい。作中でもサクラギ先生が何度か取り上げていたが、目に見える成果が出るものではない。「基本的人権の尊重」だとか「思想の自由」だとか、色々な角度から掘り下げることが可能であるが、「多様性の受容」という面から鑑みるに、仁藤夫人をとっちめるエンドで良かったのかなあ、というわだかまりは残る。小説としては、デモクラシーを真の意味で解さない分かりやすい敵役がいて…というのは盛り上がるし、実際に面白かったのだが、多様性の受容という観点からすると、仁藤夫人の考えだって、まああってしかるべきなのだ。しかし、物語としては非常に面白かったので、重箱の隅をつつくようなつまんない指摘は無粋というものだ。 卒業旅行が良かった。 教室でデモクラシーについて学び、東京の町に出て考え、進駐軍から本場の風を感じた生徒たちは、日光の小学校に社会科の授業参観に赴く。放課後、校長宅で女性蔑視の発言を受け、戦後デモクラシーの現実を知るというシーン。 デモクラシーを知っていても、受容する土台が全くなっていない。舞台が東京であったからうまくいっていたことなのだと突き付けられた。サクラギ先生の悔しさを思うと、胸が痛んだ。 旧態依然とした教員たちの価値観を変えるのは難しいと思ったが、その価値観をデモクラシーに染めるということも、なんとなくデモクラシーに反する気がする。デモクラシーって難しいな。新しい価値観を教えるというのは少し違って、知識として吸収して、自分の価値観と違うものだったら、反発せずにそっと置いておくというのが多様性の受容なのかな、と思った。やー、、難しい。
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600ページにおよぶ長編だが、飽きずに読んだ。 美央子の日記の章は特に圧倒された。 冷徹で自分より立場の弱い者と生き延びるための力を備えた若い女性たちと慣習的に権力を依存し、それにしがみつく男性たちの対比が鮮やかだった。 特に日光の小学校の教員たちのあからさまな男尊女卑の場面には...
600ページにおよぶ長編だが、飽きずに読んだ。 美央子の日記の章は特に圧倒された。 冷徹で自分より立場の弱い者と生き延びるための力を備えた若い女性たちと慣習的に権力を依存し、それにしがみつく男性たちの対比が鮮やかだった。 特に日光の小学校の教員たちのあからさまな男尊女卑の場面には驚いたが、今もその意識は日本社会で完全には無くなっていないだろうと思った。
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やはり小説は面白い。 いや、森絵都さんの小説は面白いと強く感じる作品だった。物語はフィクションであるが、戦後初期にワープしたかのような臨場感がある作品。以前新聞で見た上野孤児の写真が目の前に広がるかのような鮮明な描写もあって面白かった。小説はその世界に没頭できるのが醍醐味だと思う...
やはり小説は面白い。 いや、森絵都さんの小説は面白いと強く感じる作品だった。物語はフィクションであるが、戦後初期にワープしたかのような臨場感がある作品。以前新聞で見た上野孤児の写真が目の前に広がるかのような鮮明な描写もあって面白かった。小説はその世界に没頭できるのが醍醐味だと思うが、まさにタイムスリップしてまた令和に戻ってきたような読後感だった。 民主主義を教える教師、和田や教頭が美央子達の意見に豹変するシーン。生々しく思えた。そりゃ、そんなすぐ変わらないよな。。 この終戦80年で日本はよくここまで成長したなと思う。女性初の首相誕生に沸いた令和に生きる自分。 上野の桜は外国人観光客で賑わい、駅ナカはスーパーも食事もスイーツも揃う。カルティエ展が催される程、煌びやかな一面も見える街になった。 孝子達は今95歳以上の設定だろうか。戦争で家族や家、何もかもを失った彼女達、いや世の男性も含めて、何かに没頭することで心を強くし、戦後を生き伸び、それが日本の経済を作ってきたのだと考えた。やはりこの時代を生きてきた人たちの反骨精神や学びへの意識の高さは、戦争を経験した人ではないと持ち得ない、そんな気もしている。
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