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木挽町のあだ討ち 新潮文庫
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木挽町のあだ討ち 新潮文庫

永井紗耶子(著者)

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木挽町のあだ討ち 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2025/09/29
JAN 9784101028835

木挽町のあだ討ち

¥660

商品レビュー

4.5

138件のお客様レビュー

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2026/03/05

映画化をきっかけに小説の方を読んだ。映画は未鑑賞。 読後感は晴れやかな気持ちにさえなる素敵な小説だった。 本作の魅力は「あだ討ち」の真相に迫るという構図でありながら、モノローグの語り部たちひとりひとりの身の上話のエモさにある。 木戸役者の一八、立師の与三郎、衣装兼役者のほたる、小...

映画化をきっかけに小説の方を読んだ。映画は未鑑賞。 読後感は晴れやかな気持ちにさえなる素敵な小説だった。 本作の魅力は「あだ討ち」の真相に迫るという構図でありながら、モノローグの語り部たちひとりひとりの身の上話のエモさにある。 木戸役者の一八、立師の与三郎、衣装兼役者のほたる、小道具の久蔵と妻のお与根。そしてキーパーソンとなる戯作者の金治。 彼らの「来し方」、いわゆるバックグラウンドのストーリーが落語の人情もののよう。キャラクターひとりひとりに読み手も情が移るし、人生とは不思議なものだなぁ、としみじみと感慨に耽ってしまう。 あだ討ちの場面は確かに映像化したくなるな、これは。と思う。 そこの再現だけでも是非映画の方も観てみたい。 ただ、映画の尺だと登場人物ひとりひとりのエピソードはきっと割愛されるだろう。そうなるとかなり惜しい。 ここは是非、NHKのスペシャルドラマ枠などでやってはくれないか。大河ドラマチームも座組に入れて。 ちなみに本作の良いところもうひとつ。 江戸の芝居小屋に関するカルチャー知識も色々散りばめられていて大変勉強になる。 大河ドラマべらぼうが好きな人はハマりそう。(私自身はべらぼうちゃんと観れなかったのだが。) 今でこそお芝居は崇高な芸術感すらあるが、芝居小屋が「悪所」と言われていたことにも驚き。 吉原とかあの辺のカルチャーと地続きではあるしなぁ。 そして芝居とは「虚をいかに実に見せるか」が腕の見せ所でもある。そこが面白い。

Posted by ブクログ

2026/03/04

文庫化を機に購入。 映画が公開されるまでに読み終えるつもりでしたが、間に合わず…( 'ᵕ' ; ) この頃読まれている方がすごく多くて、みなさん高評価なので期待値上がっておりました✧*。 雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏で見目良い若衆が果たした見事な仇討。その二...

文庫化を機に購入。 映画が公開されるまでに読み終えるつもりでしたが、間に合わず…( 'ᵕ' ; ) この頃読まれている方がすごく多くて、みなさん高評価なので期待値上がっておりました✧*。 雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏で見目良い若衆が果たした見事な仇討。その二年後、事件の目撃者を訪ねる武士が現れ、彼らから証言を得ていく。果たして、あの夜の真相とは…? 登場人物たちの語り口がとても心地よくて、まるで自分が武士になったかのような気持ちだった。 途中までは仇討ちそのものよりも、それを目撃した人たちの来し方、彼らの生き様が胸にグッときたり、ジーンとしたり…。 特にほたると久蔵の話には涙を流さずにはいられなかった( ・ ・̥ ) 想いを貫くことの難しさ、道理のままに行かぬ割り切れなさをしなやかに受け止め、生きていく彼らの姿に勇気づけられた。 胸の内を語ること、恥を忍んで周りに助けを求めることが、人をどれだけ救うのかということを改めて感じたし、黙って耐えることが美徳とされがちな時代や価値観の中で、「言葉にする」「頼る」という選択が、実は一番の強さなのではないかと気づかされた。 そしてあの夜の真相とタイトルの「あだ討ち」の「そういうことだったのか…!」という腑の落ち方よ…! 派手ではないけれど、静かに深く心に残る作品だった。 ✎︎____________ のっぴきならない事情って奴は、誰より手前がそう決めちまってる。でも道を外れても、存外、逞しく生きる術もある(p.61) 忠っていう字は心の中って書くでしょう。心の真ん中から溢れるもんを、人に捧げるってことだと思うんで。それは何も、御国や御主だけじゃねえ。手前の目の前にいる数多の目に、芸を通してしっかり心を捧げる。それを見た人たちが、御国や御主に尽くす力になるって信じているんで。どこが上でも下でもねえ。巡り巡って行くってね⋯⋯(p.106) 上っ面の顔かたちも、肩書や生まれ育ちも、焼いてしまえば残らない。囚われるだけ辛い枷さ。それでも、骨になっても悔いのない生き様ってのが、あるのかもしれない。私なんざにゃまだ分からないけどさ。お前さんが骨の髄まで筋を通して生きられるようにすればいい(p.166) 遊びだと割り切っていたとしても、ひょいと情が顔を出すことだってある。明るく楽しいだけの奴なんてこの世にいねえよ。どんな奴も手前の中の暗い闇やら泥やらと折り合い付けて、上手いことやっているだけだ。そいつを見せ合う相手が欲しいと思うのも情ってもんさ。(pp.230~231)

Posted by ブクログ

2026/03/03

それぞれの人生の背景がしっかりと描かれているからこそ、真相に深みをもたらせており、読み終わった後の気持ちよさ。

Posted by ブクログ