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ジェイムズ
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2025/06/27 |
| JAN | 9784309209289 |

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商品レビュー
4.4
82件のお客様レビュー
すごすぎて1日で読了!ハックルベリーフィンの冒険なんて子供の頃読んだだけだから黒人奴隷のジムが出てきたのかさえ覚えてない。子どもだったとはいえお気楽な読者としてその児童文学をワクワクドキドキしながら面白く読んだんだろうけど、ジムの側から描いたこの生死をかけた息もつかせぬ地獄の逃避...
すごすぎて1日で読了!ハックルベリーフィンの冒険なんて子供の頃読んだだけだから黒人奴隷のジムが出てきたのかさえ覚えてない。子どもだったとはいえお気楽な読者としてその児童文学をワクワクドキドキしながら面白く読んだんだろうけど、ジムの側から描いたこの生死をかけた息もつかせぬ地獄の逃避行にはもう心臓がギュッと掴まれるような恐怖のドキドキで読み終わって放心状態…私らの時代にはアンクルトムの小屋とかルーツとかあったから歴史として知ってるけど、今のヤングは知ってるのかな…何度触れてもこんなに酷い仕打ちをただ肌の色が違うというだけで同じ人間によくできるなとおぞましい。支配する側にとって、差別される者が文字を知って本を読んで知識を得るってことが本当に怖いんだなと思う。読書が好きで自分の言葉で書きたいというジムに一本のちびた鉛筆を白人からくすねて渡したせいで捕まった黒人奴隷。彼の生命と黒人奴隷みんなの屈辱と哀しみをポケットに握りしめて離れ離れになった妻子を救うため全白人が敵の中、襲いかかる恐怖や辛苦を乗り越えてついに目的を果たし、命からがら妻子や数人の仲間と共に自由州のアイオワ州に逃げ込むジェイムズ。何人かの白人に反抗して自分の思いをぶちまけたあと妻子と再会できて共に逃げることができたジェイムズは奴隷として稀な存在だろう。ほとんどの黒人奴隷が苦しみの果てに家畜以下の扱いのもと短い生涯を終えたに違いない。南北戦争があって奴隷制度が廃止になっても人種差別は終わっていないし、世界中には現在も様々な差別がある。こうして時々歴史を掘り起こして問題提起や衝撃を与えてくれる作品を読者として人としてしっかり受け止めたい。楽しく心地よい読書もリラックスリフレッシュには欠かせないけど時には痛みを伴う読書も必要だ。
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あらためて奴隷のことを知る。 アメリカ映画でよく見るような、南部の田舎の大きな家で働く力強い男や子供の面倒を見る働き者の女など、温かい家族の一員であるかのようなイメージを持ってしまうが、実は金で売買される主人の所有物と同じであり、奴隷の身分をわきまえ虐げられても文句も言えず、ご主...
あらためて奴隷のことを知る。 アメリカ映画でよく見るような、南部の田舎の大きな家で働く力強い男や子供の面倒を見る働き者の女など、温かい家族の一員であるかのようなイメージを持ってしまうが、実は金で売買される主人の所有物と同じであり、奴隷の身分をわきまえ虐げられても文句も言えず、ご主人様に一切の反抗を示さずながら命をつなぐ生きる存在。 主人公のジェイムズはもうすぐ自分が売られそうだと耳にし、やむを得ず妻子を捨てて逃亡する。 そんな事情を知らずに冒険のつもりで家を出てきた白人の子供のハックルベリー(ハック)と合流し一緒に逃避行を続けることとなる。 逃亡先で受ける黒人差別の恐怖。同じ立場の奴隷仲間との助け合い。命からがら生き延びる過酷な逃亡奴隷の日々。 アメリカの児童文学「ハックルベリー・フィンの冒険」を黒人の視点から皮肉的に描いた小説。ピューリツアー賞受賞。
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やっと読み終えた! 「トム・ソーヤー」「ハックルベリイ・フィン」に現れるジム=「ジェイムズ」視点の物語。 個人的には、マーク・トゥエイン原作の2作品を読んでおいて良かったとは思ったが、それは途中まで。基本的には「ハックルベリイ・フィン」の流れを踏襲はしているものの、第一部の終盤...
やっと読み終えた! 「トム・ソーヤー」「ハックルベリイ・フィン」に現れるジム=「ジェイムズ」視点の物語。 個人的には、マーク・トゥエイン原作の2作品を読んでおいて良かったとは思ったが、それは途中まで。基本的には「ハックルベリイ・フィン」の流れを踏襲はしているものの、第一部の終盤から大いに逸脱し始め、エヴェレット独自のジムの物語へと。 物語冒頭にあったエメットの手記、その歌の意味がその辺りからやっと確かな意味を持ち始める。 ジムとハックの再会後の流れは、時代背景が「ハックルベリイ・フィン」とはまた異なり、二〜三十年後と想定されていて、よりオリジナリティなストーリーに。 最大のポイントは、ノーマンの出現とハックの出生の秘密か。 物語中でも匂わせがあり、「ハックルベリイ・フィン」を読んでいた時にもかすかに違和感を覚えたが、それが正しいのか間違っているのかは分からないが、「ジェイムズ」では「パッシング=なりすまし」が物語に多大な深みと皮肉を与えている気がした。 黒人奴隷の悲惨さや、それを逆手に取って立ち回る見事さ、ラストのカタルシスの先に、何となくモヤモヤしたモノが残る。ただ、私は現代の一介の日本人、島国という地理的条件と、先人の築いてきた歴史的財産をただただ享受してきた身であるので、どこか当事者意識に欠けるのかもしれないが、それでも描写の生々しさは鋭く胸に刺さる。 「ハックルベリイ・フィン」を綺麗に裏返し、新たな物語を構築していった著者。 前に見た映画「アメリカン・フィクション」もかなりアイロニーが効いていて面白かった記憶が。 理知的で意思の強い、そして人間味のある「ジェイムズ」は、大人のための新たな寓話的人物として魅力的であった。
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