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傷のあわい ちくま文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2025/04/12 |
| JAN | 9784480440150 |
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傷のあわい
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商品レビュー
4
32件のお客様レビュー
著者はボストンで活動した精神科医とのこと、ボストンという地は絶妙。表題はちょっとひねりすぎかなと思うし今流行りのナラティブという言葉も頻出するがあまりそぐわない気もする。それよりはルポエッセイという感じ。移住者とその心に起きたことにフォーカスを当てているということだけで十分に興味...
著者はボストンで活動した精神科医とのこと、ボストンという地は絶妙。表題はちょっとひねりすぎかなと思うし今流行りのナラティブという言葉も頻出するがあまりそぐわない気もする。それよりはルポエッセイという感じ。移住者とその心に起きたことにフォーカスを当てているということだけで十分に興味深い。 PTSDという語句が日本で定着したのが阪神淡路大震災というのも、そういえばそうだったかもしれない。 P64 移住に伴うもっとも大きなストレス要因 1社会的経済的地位の低下 2移住した国の言葉が話せないこと 3家族離散もしくは別離 4受け入れ国の友好的態度の欠如 5同じ文化圏の人々に接触できないこと 6移住に先立つ心傷体験もしくは持続したストレス 7老齢期と思春期世代 裏返してみれば 1日本で社会的経済的地位が低く抑えられていた人 2家族そのものがストレス要因である時 4日本社会の友好的態度の欠如 5同じ文化圏(サブカルチャー)の人々に接触できること などは移住の適応のための好条件ともいえる。移住者が一時滞在者に留まるか、移民(永住者)になっていくかの境界はそれほどはっきりしたものではない。【中略】移住者の選択を見ていると、日本が見えてくる。移住者のメンタルヘルスを考える際には、出身国についての視点がもっと必要なように思う。 P79 リンボー。行きも帰りもできない宙ぶらりんの状態。移住といいながら、アメリカに根をしっかり降ろしているわけでもない日本人にわたしはたくさん会ってきた。 P104 (PTSDは)ストーリーを作りやすいことも、問題を外在化しやすいことも、他の精神疾患より「正常性」(異常な体験への正常な反応という説明)を主張しやすいことも、時に回復を促し、時に回復を妨げる。回復のイメージさえ政治性を帯びてしまう。 P149 日本に来ている外国人が精神障害に陥った時も、大使館・領事館の対応は国によってさまざまだ。親身になって本国と連絡を取り合い、帰国や家族の訪問の手はずを整えてくれるところもあれば、一切関わろうとしないところもある。親切度は、総じてそれぞれの国力と比例しているようである。 P161 ハードルをうまく超えて先に進んだ友達に二度と追い付けない気がして、自分の居場所さえなくなったような気がする。それでも、海外に脱出するだけのエネルギーを持てた若者は、健康的なのだとも言えるかもしれない。たとえ親がかりであるにせよ、住み慣れた場所から離れ、言葉や習慣の違う国で過ごすことはそれほど簡単なことではない【中略】いきがってみるのもよし、しらけてみるのもよし、お祭り騒ぎもよし、孤独に浸るのもよし、じたばた苦しむのも、涙で枕を濡らすのも、無茶食いするのも、決して無駄にはならない。 P200 異国の地にあることと、誰かの死に向き合うことの間には、深くて複雑なつながりがある。 P215 別れを告げる「グッド・バイ」は、感謝を伝える「サンキュー」の同義語でもありうること。 P218 人生は選択の連続である。そして選ぶということは捨てるということの裏返しにある。たとえその「選択」が不本意なものであったり、逆らいがたい運命として襲ってきたものであっても、ひとは常に何かに別れを告げ、何かを選び取り、新しい出会いに心うち震わせるほかはないのだと思う。
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前作の『傷を愛せるか』は、エッセイでも読者側にメッセージとして伝わるものが多く、そのひとつひとつがどれも感銘を受けていたのだけど、今作は作者の実体験を基に小説風に語られたエッセイ。 異国暮らしによって精神が不安定になったり、一方で平気な人がいたり、そんな人たちとカウンセリングしな...
前作の『傷を愛せるか』は、エッセイでも読者側にメッセージとして伝わるものが多く、そのひとつひとつがどれも感銘を受けていたのだけど、今作は作者の実体験を基に小説風に語られたエッセイ。 異国暮らしによって精神が不安定になったり、一方で平気な人がいたり、そんな人たちとカウンセリングしながら得られた気付きの話。 異国暮らし、そうでなくても文化の違うコミュニティで過ごす経験があれば今作も感銘を受けられたかもしれないけど、あいにくそんな経験がないので、その点では特に伝わってくるようなものがなかった。 ただ、『しなやかで回復力のある若い時期に住み慣れた場所から離れ、異国暮らしをすることは悪くない。それらはすべて貴重な体験になる。異文化の暮らしは数珠繋ぎで予想外の出来事が呼び込まれる』との話には、深く共感をした。 異文化に限らず、いろんな世界を知ることって大事よね。
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あわい。2つのものが交わったり、重なったりしている領域。色々なケースを元に傷であるのか、傷ではない何かなのか。あわいの部分を読み進めていたが、それぞれのケースの具体性が強く、最終的なまとめが難しかったように思いました。自分が経験のない範囲だからこそそれぞれに共通点を見つけようとす...
あわい。2つのものが交わったり、重なったりしている領域。色々なケースを元に傷であるのか、傷ではない何かなのか。あわいの部分を読み進めていたが、それぞれのケースの具体性が強く、最終的なまとめが難しかったように思いました。自分が経験のない範囲だからこそそれぞれに共通点を見つけようとすると見つからず着地できずに終わってしまった感がありましたが、時間をあけて読むことでまた違う感じ方もできるのではないかとおもいました。
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