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寺地はるな(著者)

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雫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2024/11/06
JAN 9784140057483

¥1,650

商品レビュー

3.8

9件のお客様レビュー

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2024/11/15

数年前のことを思い出している。 「子どもの頃、大人は泣かないと思っていた。そんなふうに思えるほど、子どもだった。」 こんな風に子どもであることを表現できるなんて作家という職業の人は本当に素晴らしいなぁと感銘を受けたことを思い出した。 いま、あの時と同じ感銘を受けている。 ...

数年前のことを思い出している。 「子どもの頃、大人は泣かないと思っていた。そんなふうに思えるほど、子どもだった。」 こんな風に子どもであることを表現できるなんて作家という職業の人は本当に素晴らしいなぁと感銘を受けたことを思い出した。 いま、あの時と同じ感銘を受けている。 最後のページの最後の三行を読んで、こんな風に「いい気分」の時の人の心を表現できるなんて、やはり言葉を生業をしている人には敵わないなと思うし、それを読んで噛み締めることができるのは幸運だなとも思う。 個人的なことではあるけれど、先月節目を迎えて何かこの先の人生を共に過ごせるお守りのようなジュエリーが欲しいなといろんなお店を見にいったのです。 だからこそこのタイミングで「雫」を読めた僥倖にことさらに感謝したい気持ち。 わたしが選んだのはティアドロップではなかったけれど、これを読んだからこそもっと大切にできそうな気がする。箱にしまい込んで眺めるような方法ではなくて、傷をつけたりしながら共に時間を過ごすような方法で大切にしたいな、と。 そしていつか形を変えて、また別の傷をつけて一緒に生きていく。 珠子としずくの関係は、それことひとことで表せるようなものではなく、高峰や森とも関係も同じだとおもう。 でも右手をあげただけで泣いてしまえるようなふたりだけの関係性がまぶしくて、いとおしい。 珠子は自分で思うよりずっと愛に溢れた人だと思うし、ひととは違う優しさを持っているんだろうな。 だからこそしずくはサインを「忘れるわけない」し、いちばんに絵を飾る。 お守りが引き継がれていくように、雨が空に還るように、名前のない関係がゆるやかに続いていくように、そうやってわたしたちは永遠の中で生きていく。 また新たな宝物が増えました。わたしの棺桶本はどんどん増えるのでやはりピラミッド建てるしかないのでは。

Posted by ブクログ

2024/11/13

人生の苦楽と友情の両輪のお話で、まさに大人の青春小説という内容だったかなと思いました。寺地はるなさんの温かみのある文体が発揮された作品でした。 本作はジュエリーのリフォームを手掛けるデザイナーが主人公で、お店をたたむ描写から始まります。思い出の詰まったお店の最後に思いを馳せつつ...

人生の苦楽と友情の両輪のお話で、まさに大人の青春小説という内容だったかなと思いました。寺地はるなさんの温かみのある文体が発揮された作品でした。 本作はジュエリーのリフォームを手掛けるデザイナーが主人公で、お店をたたむ描写から始まります。思い出の詰まったお店の最後に思いを馳せつつ、過去へ想いを巡らせるという内容。 本作を読むと、20年間の主人公を含めた4人組の関係性がとても素敵で、自分の身の回りの環境が変わったとしても、ゆるがない友情って正直、羨ましいなと思いました。個人の推察にはなるのですが、この関係性の裏には、就職の不安や就職後の仕事、親との関係、病気など、それぞれがどこかで辛い経験をしつつも友達を1人の人として尊重する心があったのかなと思いました。

Posted by ブクログ

2024/11/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

時間軸が特徴的で、1章からだんだん過去になり最後にまた戻るような構成でした。 今までにない構成だったため期待してましたが、読み進めるにつれて関係性が薄くなるような感じがして、読みづらかった。 結婚、就職、親子、友情、テーマを詰め込みすぎてどれも深掘りはそこまでされてない。 4人のメインがいるが、なぜこの4人が大人になるまで付き合っているのか正直関係性がよく分からない。 友達という設定だけど、仲良いような感じはしない。 これは私の友達とはこういうものだっていう感覚と、違うと思うので、他の人は特に違和感には思わないかもしれない。 美術の先生が大人でかっこよかったですね。 今のこの人の手こそが、いちばんきれいだと思うんです。 綺麗というのを、漢字ではなくひらがなにしたところが、 寄り添ってる感じがしたし、大切に思ってるなと伝わってきてメインの話よりとてもよかった。 タイトルになってる雫も、思ったほど本編と関わりがないというかこの表紙とタイトルならもっと重要なアイテムかと思いました。少し残念です。

Posted by ブクログ

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