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奪還 日本人難民6万人を救った男
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2024/06/17 |
JAN | 9784103137337 |
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奪還
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
膨大な資料からよくぞココまでの作品に仕上げられた功績は素晴らしい。後世に残すべき一作。 欲を言うならば、事実を基にしたノンフィクションにして欲しかった。 後半は小説ぽくもなったけど、全編を大脱出劇に仕上げてることができたなら、世紀の大傑作になり得たのにと考えてしまう。 シンドラーより千畝より功績は大きいかもしれない。帰国後の不遇が残念で仕方ない。
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1945年8月15日、日本の植民地支配が終わった朝鮮は北緯38度線を堺に米軍とソ連軍の分割占領下に置かれた。当時、朝鮮半島には約70万人の一般邦人が住んでおり、うち南朝鮮在住の約45万人は米軍の方針で1946年春までに日本本土への引き揚げがほぼ終了した。 だが、北朝鮮ではソ連が北...
1945年8月15日、日本の植民地支配が終わった朝鮮は北緯38度線を堺に米軍とソ連軍の分割占領下に置かれた。当時、朝鮮半島には約70万人の一般邦人が住んでおり、うち南朝鮮在住の約45万人は米軍の方針で1946年春までに日本本土への引き揚げがほぼ終了した。 だが、北朝鮮ではソ連が北緯38度線を封鎖、約25万人の邦人が移動を許されず、閉じ込められ、さらにソ連の侵攻で戦火にさらされた。避難のため、南下した人々は必死の思いで山間部を歩き続け、疲労困憊、ほぼ無一文で避難先にたどり着いた。だが、食料不足、劣悪な環境下での集団生活、感染症も猖獗を極めた。 そんな苦境にさらされた日本人を日本本土へ引き揚げさせるため、南朝鮮に次々と集団で脱出させた「引き揚げの神様」がいた。 彼の名は松村義士男。戦前は労働運動に加担したなどとして治安維持法違反で二度検挙された左翼活動家だった。だが、北朝鮮に渡ってから、共産主義の知己が多い人脈や、ソ連軍司令部の嘱託という職を生かし、日本人救済に尽力した。 彼は、当局と粘り強く交渉したり、鉄道での大量輸送や海路での試験的脱出など多岐にわたる工作を講じたりして、時には身の危険も省みず、また、多額の借金までして6万人の避難民を救済した。 本書には、様々な文献から埋もれていた事実や関係する人物像、元難民の声が多数集められ、松村に関する情報が掘り起こされている。松村が日本に帰ってからの半生は寂しく惨めで謎めいた部分も残されているが、全体として、感動的であり、「究極の利他」を学べた気がしている。
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終戦直後、日本へ帰国しようとする日本人難民の運命は38度線で分かれる。米ソそれぞれの統治の違いから北朝鮮に遺された難民を救うべく奮闘したのは34歳の一民間人だった。 人脈を駆使しつつ様々なルートを利用して数万の難民を脱出させる。 忘れられた歴史にスポットをあてたノンフィクション。
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