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源氏物語(6) 河出文庫 古典新訳コレクション
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2024/06/06 |
| JAN | 9784309421148 |

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源氏物語(6)
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商品レビュー
4.4
14件のお客様レビュー
いやあ、夕霧キモかった。 落穂の宮にしても、女三の宮にしても、玉鬘にしても、源氏物語の女性は本当に「嫌で嫌でしょうがないけど仕方なしに」結婚したり庇護を受けたりしている。 本当に女には自分で何かを選ぶことができなかったんだ、そんな女の苦しい、狭い生き方しかできなかったんだというこ...
いやあ、夕霧キモかった。 落穂の宮にしても、女三の宮にしても、玉鬘にしても、源氏物語の女性は本当に「嫌で嫌でしょうがないけど仕方なしに」結婚したり庇護を受けたりしている。 本当に女には自分で何かを選ぶことができなかったんだ、そんな女の苦しい、狭い生き方しかできなかったんだということを紫式部先生は繰り返し書いておられる。すごいなあ…。 そして最近、質問をチャッピーにしながら読むのにハマっている。 なんですぐに出家したがるの?とか、死んだら家族はどうなるの?とか、失恋や心労で横になってそのまま死ぬとか、簡単に死に過ぎじゃない?とかのたわいない質問にすごく丁寧に答えてくれるのが楽しい。
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角田源氏6巻です。「夕霧」、「御法」、「幻」、(「雲隠」があるが数えない)、「匂宮」、「紅梅」、「竹河」、「橋姫」、「椎本」の8帖を収録。 大将(夕霧)は、亡き親友の妻だった一条宮(落葉の宮)をお見舞いに訪問しているうちに思いが募る。宮は、物の怪に患っている母一条御息所とともに...
角田源氏6巻です。「夕霧」、「御法」、「幻」、(「雲隠」があるが数えない)、「匂宮」、「紅梅」、「竹河」、「橋姫」、「椎本」の8帖を収録。 大将(夕霧)は、亡き親友の妻だった一条宮(落葉の宮)をお見舞いに訪問しているうちに思いが募る。宮は、物の怪に患っている母一条御息所とともに小野の山荘に移るが、一条御息所は死去。大病を患った紫の上は、その後も衰弱し死去。悲しみに沈む光君、出家する前にと形見分けをし、紫の上からの手紙を処分する。今上帝と明石の中宮の子三の宮(匂宮)と、女三の宮の産んだ若君(薫)の二人は、何かにつけお互いに張り合っている。三の宮は元服し兵部卿となり、若君も14歳で元服し侍従に、またその年の秋には右近中将に昇進。世間では、二人とも気品があってうつくしいと評判で、〈匂う兵部卿、薫る中将〉と噂している。若君は自分の出生の秘密を知りたく思っているが、仏道修行を続ける母宮に聞けずにいる。右大臣(夕霧)は、六条院の東(夏)の町に一条宮(落葉の宮)を移らせ、北の方(雲居雁)の住む三条院と一晩おきに通っている。柏木の弟按察大納言の妻は真木柱で、死別した前妻との間に姫君が2人(大君と中の君)、真木柱の連れ子が1人(宮の御方)、そして真木柱との間に若君が1人いる。長女の大君を東宮に入内させた大納言は、中の君は匂宮に、と思っているが、匂宮は宮の御方に気持ちが傾いている。尚侍の君(玉鬘)と亡き太政大臣(鬚黒)との間に生まれた子は、男の子3人(左近中将、右中弁、藤侍従)に女の子2人(大君、中の君)。尚侍の君は、姫君たちをどう縁付けたらいいか悩み中。右大臣(夕霧)家の蔵人少将は大君を思い詰めているが、大君は冷泉院へ輿入れした。尚侍の君は中の君に尚侍の職を譲り、中の君は入内する。三位中将(蔵人少将)は左大臣の娘と結婚したが、まだ大君を思い続けている。世間から忘れられた親王、八の宮。故北の方との間には2人の女君がおり、男手ひとつで育てている。邸が焼失し、宇治の山荘へ移った。中将(薫)は、八の宮を訪ね交流を深めている。かつて権大納言(柏木)に仕えていた弁の君という老女房から、中将はついに自分の出生の真相を知る。兵部卿宮(匂宮)は、長谷寺に参詣し宇治に立ち寄る。八の宮の大君は25歳、中の君は23歳。宰相中将(薫)は中納言に昇進。念仏を勤めるために山寺にこもった八の宮はそのまま死去。例年より暑い年、中納言は涼しい宇治へ。襖の掛け金の穴から、中納言は大君と中の君をのぞき見る。 ついに紫の上が亡くなり、光君も他界してしまいました。主人公だった光君が急にいなくなっちゃって、なんとなく張り合いがないというか、どこを楽しみに読めばいいのかわからなくて、宙に浮いたような不安定な気持ちで読むせいか、どうにも盛り上がれなかった。主人公の不在って、こんなにもピリッとしないものなのねぇ。 紫の上を亡くした光君の、〈胸を打つ感動も、教養も、おもしろいことも、すべて広くにわたってあの人との思い出が重なっているから、悲しみをいっそう深くする〉という嘆きは、大切な人を亡くした者に共通した思いなのではないでしょうか。〈何を見ても悲しみが紛れることはなく、月日がたつにつれてますます紫の上を恋しく思う〉光君が詠んだ、 大空をかよふ幻夢にだに見えこぬ魂の行方たづねよ (雁のように大空を行き交う幻術士よ、夢にさえあらわれない亡き人のたましいの行方をさがしてくれないか) この歌に涙が滲みました。 あとここに書いておきたい感想としては、もう夕霧がひどすぎる。こんなヤツだったとは思わなかった。いい子だと思ってたのに、ショックだわぁ。ガッカリ度が半端ない。このへんは角田光代さんも「文庫版あとがき」で書かれていてうれしい。 光君の死後には、なんだかまるでおまけに書かれたような3帖があります。匂宮と薫、2人の若君の話、柏木の弟と真木柱の子供たちの話、そして玉鬘と鬚黒の子供たちの話。どれもモヤっとしてなんとなくキレがないように感じます。 そしていよいよ「橋姫」から、ラスト10帖、いわゆる「宇治十帖」に突入です。ここでちょっと復活というか、ようやく焦点が合ってきたような気がします。八の宮の姫君たちと、匂宮&薫のドラマになるのかな。光君の孫世代が、このあとどんなラストを飾ってくれるのか、楽しみです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ついに紫の上が亡くなってしまい、悲しみに浸る間も無く光君までも亡くなった。「雲隠」本文が無い終わり方に鳥肌がたった。良い終わり方だなと思った矢先、光君の子孫、夕霧、薫、匂君の物語へと続く(波乱な予感)。角田さんのあとがきまで読むのが楽しい!
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