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僕の神さま 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2024/02/22 |
JAN | 9784041143780 |
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僕の神さま
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商品レビュー
3.4
26件のお客様レビュー
単行本で読んでいたことをすっかり忘れて文庫版を買っていた。 表紙やあらすじを見てパッと手に取ったので、昔と本の好みは変わってないのかも。 個人的に“切ない”よりも“しんどい”と感じた。 少年少女が主人公の物語を読むと心臓がキュッとなる。 水谷くんのような子供になりたかった。 だけ...
単行本で読んでいたことをすっかり忘れて文庫版を買っていた。 表紙やあらすじを見てパッと手に取ったので、昔と本の好みは変わってないのかも。 個人的に“切ない”よりも“しんどい”と感じた。 少年少女が主人公の物語を読むと心臓がキュッとなる。 水谷くんのような子供になりたかった。 だけど子供の頃の私は「僕」や「川上さん」に近い人間だった。 だからなのか、こういう子供の無力感と心の脆さを見せつけられると項垂れてしまうんだよなあ。
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読みやすかった。ミステリとしてはそこそこ。神様に押し込むのは理解したり近づいたりせずに側にいられて便利でいいよね。川上さんが救われていますように。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主に小学校が舞台の日常系ミステリ連作短編で、全四章+エピローグの構成。 第一章は亡くなった祖母が作った桜茶をダメにしちゃった主人公が、自らそれを作って祖父に飲んでもらったら、祖父が体調をくずしちゃう、という内容。 途中、子猫の存在が絡んでくるところに少し違和感を覚えましたが、祖父の体調不良の原因に絡んできて納得。しかし真の原因は……題材的に友井羊さんの「スイーツレシピで謎解きを」を連想させられました。 第二章はクラスメイトの川上さんに関するエピソードが二つ。一つは同じクラスの女子に突然バケツの水を浴びせられるお話。もう一つは父親のパチンコ通いをやめさせる話。 バケツの水の件は、偶然タイムリーにX(旧Twitter)で同様のエピソードを見ていたので既視感がありました(時系列的には本書の方が先に世に出てるとは思いますが)。真相を知った後、表層的な情報だけで断罪するのは良くないな、と反省させられました。 父親の話は若干イヤミス感?を覚えます。ただ、川上さんの結末は明確に描かれていないので、おそらく先々の伏線になるのだろうと予感。 第三章は運動会の騎馬戦エピソード。ここでの水谷君は神さまや名探偵というより、諸葛孔明バリの名軍師。張飛みたいな?ガキ大将をも動かす統率力もなかなかで、将来大物になりそう。 しかし水谷君が今回動いた理由はクラスの勝利のためではありませんでした。その理由はおおむね予想ができていたので、やっぱりな、という感じ。 第四章については……心理トリックみたいなお話は私には難しくて、正直よく理解できてないです。ただ、ドラマとしては「僕」がクローズアップされて面白かったし「たすけて」を書いたのは誰?という謎が残って印象深いものでした。 そしてエピローグで明かされる真相。川上さんの件は予想がついていたものの、明確に無事がわかってホッとしました。水谷君の「僕」評の中での、一線を超えた人が引き返せなくなるお話は、現実社会でもちょくちょく目にするものだったので、はっとさせられました。 全体を通して、もしかしたら自分の周りで起きていたかもしれないという、ありふれた日常の中でのお話だったためか、入り込みやすくてスムーズに読むことができた気がします。 ただ、軽快に読める内容に対してエピローグの内容が心にズシッと来るものだったのは意外でした。そのためか、予想外に深く印象に残る作品になったかもしれません。
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