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猿の戴冠式
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猿の戴冠式

小砂川チト(著者)

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猿の戴冠式

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2024/01/19
JAN 9784065346952

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商品レビュー

3.3

36件のお客様レビュー

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2026/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シネノとしふみは、互いの輪郭を共有し、それはあってもなくてもいいような存在になった。<わたし>という個体的な意識が、<わたしたち>という意識へと姿を変え、集合的であったはずのそれが、主体的なものになったのだ。<わたしたち>の一部であるシネノは、その片割れであるしふみの存在を何よりも強く意識する。自分の一部が、自分から離れ、どこで何をしているかがわからない状況なのだから当たり前である。私自身が私を認識できなくなるなど、想像もつかない。もし私が視界の外に消えてしまったなら、私も同じくひどく大きな不安を抱えるだろう。 いい子のかんむりは/ヒトにもらうのではなく/そう自分で/自分に/ささげるもの。 わたしはわたしに対して戴冠し、わたしはわたしから王冠を捧げられた。そしてわたしはわたしとなり、ひとりで気高く歩き出した。かつてわたしがシネノに対して行った、わたし自身の理想を彼女に投影するということから学んだ。わたしはわたしであり、わたしたちであった彼女からは既に大切なものを託された。しふみは既に歩き出している。歩くための準備を終えて。 私は思った。与えられたわたしは与えたわたしに何かを与えられたのかなと。少なくとも<わたしたち>になったその瞬間は最良であったと思う。けどその後は? わたしの視点で描かれるラストシーンでは、わたしは尊厳も何もない場所で最後までわたしに託している。ほんとうにそうなのかな。かつてとった行動と同じように、シネノに対してわたしの思いを勝手に載せていたのではないか。だけど、それでも成立してしまうのが本作。結局はその両者ともが<わたし>であり、<わたし>は<わたし自身>に冠をかぶせるのだから。その事実さえあればいいのだ。

Posted by ブクログ

2026/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これはすごい。すごい作家を見つけてしまった。 全てがきれいに説明されているわけではないから、まったく意味不明な部分もある。でもそこも良い。 こんなクセの強い文体に終始漂う、軽やかさと居た堪れなさと、共感性羞恥心のようなものを感じるのが心地よかった。 変な作品だ。最初は不可解に思たシネノとしふみが一つになったかのような描写に、いつの間にか入り込んでいた。 間違っても、失敗しても、 それでこそ/それでこそ/わたしだ。 勇気がもらえる作品。個人的にはかなり好きだった。

Posted by ブクログ

2025/12/29

家庭用安心坑夫以上に不可解な設定ながら、前向きになれる読後感。シネノもしふみも気高い。しふみが自分の身体が内側から自分を励ましていると気付く行進のシーンがとても良かった。

Posted by ブクログ

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