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猿の戴冠式 の商品レビュー

3.3

26件のお客様レビュー

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2024/08/26

どこまで類人猿の描写なのか、分かりづらかったので、感情移入しようとか、その思想に共感や気持ちを寄せようと思っても、それが出来なかった。言葉が話せる生き物とコミニケーション出来たらいいなと思う。子供なら話せるような気もする。うちの犬を見てても、身体で話してるのはわかる。子供同士なら...

どこまで類人猿の描写なのか、分かりづらかったので、感情移入しようとか、その思想に共感や気持ちを寄せようと思っても、それが出来なかった。言葉が話せる生き物とコミニケーション出来たらいいなと思う。子供なら話せるような気もする。うちの犬を見てても、身体で話してるのはわかる。子供同士なら話せるのではと感じる 人に褒められて載冠するのではなく、自分で自分に載冠する

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2024/07/30

わからないようなわかるような世界の中を通って読了。わかりやすい小説ではないけれど、ふとした破壊欲求や自分はもっとできるのではないかという感覚など、時折どきりとさせられる。 猿人と人間という形をとりながら、次第に境界が曖昧になっていく。不思議な感覚。 私たちは発語や行動など、目...

わからないようなわかるような世界の中を通って読了。わかりやすい小説ではないけれど、ふとした破壊欲求や自分はもっとできるのではないかという感覚など、時折どきりとさせられる。 猿人と人間という形をとりながら、次第に境界が曖昧になっていく。不思議な感覚。 私たちは発語や行動など、目に見えるものだけで相手を評価しがち。でも、現れていない思考やもっと本質的な豊かさを見逃して、相手のことを軽視してしまってはいないだろうか。特に子供や他の種…自分とは違う世界に生きている者たちの方がよほど豊かなのかもしれないというような感想を持った。うっすらとした恐怖。

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2024/07/13

正直書かれていることの半分も理解できている気がしない。混乱しながらなんとか読了した感じ。 全体的な印象としては、自意識過剰な人の頭の中の言葉が垂れ流されているような感じで、とにかく饒舌。 ただ、クライマックスの高揚感と現実に引き戻される感じは、とても力強いものがあった。 挫折した...

正直書かれていることの半分も理解できている気がしない。混乱しながらなんとか読了した感じ。 全体的な印象としては、自意識過剰な人の頭の中の言葉が垂れ流されているような感じで、とにかく饒舌。 ただ、クライマックスの高揚感と現実に引き戻される感じは、とても力強いものがあった。 挫折した人、負けた人、抑圧に慣れてしまった人、挑戦を諦めた人の心理描写がかなり鋭く、個人的に刺さるものがあった。著者が心理学専攻というので得心した。

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2024/06/26

難しかった 幼い頃、猿のシネノとともに研究所で訓練を受けたしふみはシネノを姉と認識していてシネノの動物園に通い始める かれらの手話で意思疎通をとげたあとにそれぞれに起こった変化は… 人と猿の境界なんてほんとにあやふやなものなのかもしれない 動物園の檻の内と外、どっちがどっち?と ...

難しかった 幼い頃、猿のシネノとともに研究所で訓練を受けたしふみはシネノを姉と認識していてシネノの動物園に通い始める かれらの手話で意思疎通をとげたあとにそれぞれに起こった変化は… 人と猿の境界なんてほんとにあやふやなものなのかもしれない 動物園の檻の内と外、どっちがどっち?と よく言われるもんね

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2024/05/14

過去人間によって言語を教えられたが今は動物園で暮らすボノボ、シネノと競技中に不正をしてバッシングを受けている競歩選手との話。 難解!言葉を紡いでいるけど意味をなしていない感じ。(私の理解力のせいだと思うけど) 読む前にあらすじ見た方がわかりやすいと思う。 ↓以下感想↓ 前半の...

過去人間によって言語を教えられたが今は動物園で暮らすボノボ、シネノと競技中に不正をしてバッシングを受けている競歩選手との話。 難解!言葉を紡いでいるけど意味をなしていない感じ。(私の理解力のせいだと思うけど) 読む前にあらすじ見た方がわかりやすいと思う。 ↓以下感想↓ 前半のシネノは言葉を理解できるのに動物園の一動物として過ごしている事とのギャップ?の部分はまだ付いていけたが、後半の競歩選手の部分はシネノとの関係を明らかにせず、どんな人物で何でシネノに執着しているのかを先に明確にしないまま進むので難しく、徐々に読み飛ばした。 シネノの言葉を理解できるけど声帯の問題で声に出せない事で劣等感を抱いている、失敗したら周りの人間はどこかしら誇らしく感じ人間の赤子の方が自分よりも上だと位置づけする、という部分は人間のエゴで動物を実験対象としか見てない腹黒さが出ていて嫌悪感を感じた。

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2024/04/22
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第170回芥川賞候補  初出 群像2023年12月号 第37回三島由紀夫賞候補入おめでとう御座います。 人間がおそろしい。 「わたしたちのいち生物としてのテリトリーはすでに議論の余地もないほど、こてんぱんに侵され踏みにじられている。 ー捕獲されたボノボによる人的、物的被害はありませんでした。」

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2024/04/19

難解な純文学。 これぞ芥川賞候補作だと頷ける。 途中で頭が混乱して、しばらく中断したせいか、最後まで分からずじまいだった。けど、2回目に読めばなんだかわかる気がする。 さて、2回目の気分になるまで、無理に理解するのはやめようっと。

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2024/04/13

一言で言うと不思議な本。 人間のように思考する猿と、猿のように不器用な女。 この話を理解するレベルにはまだ自分が至っていないのかもしれないです。でも、周囲から孤立してしまう孤独感や腹立たしさはすごく共感を得られる部分もあり、いつのまにか読み終わっていました。

Posted byブクログ

2024/04/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めて読んだ作家さん。 動物園で暮らすメスのボノボ、シネノと、競歩選手のしふみ。 2人が心を通わせたり、言語実験で冠をお互いに授け合ったり、最後の逃げるシーン……どんどん現実としふみの想像、妄想が入り混じってどこまでが本当にあったことなのかわからないまま、最後は投げ出されて終わった感覚になりました。 シネノが感じたこと、流した涙、怒った感情は実際にシネノが体験したこと、でいいのかな、それすらわからない気持ちになってます。他の作品にもいつかチャレンジできたらいいな〜

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2024/03/29

小砂川チトさんの作品は一読では理解が追いつかない。 前作の『家庭用安心坑夫』も疾走感があったが、 本作も置いてきぼりになるほどのスピード感。 でも私はこの小砂川さんの作品がなんとも気になってしまう。 ボノボのシネノと、人間のしふみ。 それぞれが自分は何がが欠けていると感じてい...

小砂川チトさんの作品は一読では理解が追いつかない。 前作の『家庭用安心坑夫』も疾走感があったが、 本作も置いてきぼりになるほどのスピード感。 でも私はこの小砂川さんの作品がなんとも気になってしまう。 ボノボのシネノと、人間のしふみ。 それぞれが自分は何がが欠けていると感じているような思い。 しふみが感じた破壊衝動のようなもの。 母親や周りからの良い子、悪い子の評価。 ぐるぐると回る。 再読したい。

Posted byブクログ