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十の輪をくぐる 小学館文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2023/12/06 |
JAN | 9784094073188 |
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十の輪をくぐる
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商品レビュー
4.1
12件のお客様レビュー
1964年と2020年の東京オリンピックの時代を生きる、親子の姿を三代に渡って描かれる物語。 現代パートでは息子・泰介、過去パートでは母・万津子目線で描かれています。 息子・泰介のパートは正直、最初はイライラしながら読みました。会社や家庭での言動や行動があまりにひどく、なんて困っ...
1964年と2020年の東京オリンピックの時代を生きる、親子の姿を三代に渡って描かれる物語。 現代パートでは息子・泰介、過去パートでは母・万津子目線で描かれています。 息子・泰介のパートは正直、最初はイライラしながら読みました。会社や家庭での言動や行動があまりにひどく、なんて困ったおじさん…と思っていましたが、後半にある事実が明らかとなると泰介への思いに変化が訪れます。 母・万津子のパートは、結婚してからが波瀾万丈で、読み進めるのも辛く感じました。それでも、東京オリンピックで東洋の魔女を見たことで、生きる希望を見つけた万津子の母親としての思いがひしひしと伝わり、母の強さを感じました。 それぞれの思いが交錯し、2020年の東京オリンピックに向けて、泰介の娘・萌子に思いが託されるラストはとても良かったです。
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辻堂さん2冊目。1冊目の「山ぎは少し明かりて」でファンになって、この本でさらにファンになりました。読み終えて深い余韻に浸ります。 紡績工場で働く少女たちの会話のシーンはいきいきとしていてとても臨場感があります。それは「山ぎは…」の中であった少年たちの川遊びのシーンでも感じました...
辻堂さん2冊目。1冊目の「山ぎは少し明かりて」でファンになって、この本でさらにファンになりました。読み終えて深い余韻に浸ります。 紡績工場で働く少女たちの会話のシーンはいきいきとしていてとても臨場感があります。それは「山ぎは…」の中であった少年たちの川遊びのシーンでも感じました。本当に画面を見ているような気がします。これは文筆力があればこそなせる業だと思います。 東京オリンピックの東洋の魔女たちの活躍のシーンも私はリアルタイムでテレビで観戦しましたが、本を読んでいて目頭が熱くなりました。そして最後の娘の萌の活躍も。 まだ若い方なのに、当時のシーンや出来事をリアルに再現できる文筆力に再度感服!素晴らしい本でした。
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昔の亭主関白そのものの泰介をひどく嫌悪しながら、徐々にその泰介の真っ直ぐさに惹かれていく。 それは、泰介の周りにいた家族、母の万津子や妻の由佳子、娘の萌子の支えがあったからだ バレーボールの試合は、文章なのにまさに目の前で広がるようにありありと浮かんできて手に汗握る。 昭和の時...
昔の亭主関白そのものの泰介をひどく嫌悪しながら、徐々にその泰介の真っ直ぐさに惹かれていく。 それは、泰介の周りにいた家族、母の万津子や妻の由佳子、娘の萌子の支えがあったからだ バレーボールの試合は、文章なのにまさに目の前で広がるようにありありと浮かんできて手に汗握る。 昭和の時代を女で一つで生き抜く万津子の我慢強さと力強さには頭が上がらない。 十の輪とはそういうことだったのか
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