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神に愛されていた
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神に愛されていた

木爾チレン(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 実業之日本社
発売年月日 2023/10/26
JAN 9784408538402

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商品レビュー

4

107件のお客様レビュー

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2024/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

天音が神と呼ぶほど崇拝していた冴理がずっと殺したかったのは天音自身だった。。 もし天音が冴理のためにしてきたことを本人に伝えていたらこんなことにはならなかった。 すれ違いが生んだ悲劇。 そして女の過剰な嫉妬は恐ろしい。。

Posted by ブクログ

2024/11/08

1ページ目から物語が何の違和感もなくするすると入ってきて、ああこれは止まらないと思った。昔ほど量を読まなくなって、ほんの少し義務感を奮い立たせなければ小説を最後まで読めないことが多くなっていたが、この本を読んで久しぶりに物語に導かれてページをめくらずにはいられない幸福を味わった。

Posted by ブクログ

2024/11/07

小説を読んでいると、書こうと思わないの?と聞かれることがあるが、小説を読めば読むほど、作家は天才なのだな、と思い知らされる。私では決して思いつかないワードセンス、完璧な構成、不可能の中に見出された可能性。日常では味わえない体験と、パラレルワールドに迷い込んだようなエンタメをくれる...

小説を読んでいると、書こうと思わないの?と聞かれることがあるが、小説を読めば読むほど、作家は天才なのだな、と思い知らされる。私では決して思いつかないワードセンス、完璧な構成、不可能の中に見出された可能性。日常では味わえない体験と、パラレルワールドに迷い込んだようなエンタメをくれる。冴理は、ゴミの中で生活をし、救いようのない現状から抜け出すために働き、光のある世界に憧れて小説を書き、天音は、光を描いていたが、寿命が決まっている絶望と不安の中で光を描いていた。対極にある2人のように見えるが、実は、自分の生活を救うために物語を紡いでおり、小説を書くことの根底は同じだったのだろう。闇を書く冴理と、光を書く天音。天音の授賞式で、冴理が黒いドレス、天音が白いドレスを着ていたことが、天使と悪魔のようで印象的だった。売れればチヤホヤされ、売れなくなると見捨てられる。常に緊張の中にいる仕事であり、人の目に晒され、評価されるという仕事。負担も相当なものなのだろうなと思った。私が、読んでいる小説たちが、作家たちの叫びや、恐怖の中から生まれたものなのだとしたら、それを味わって読めている私はどんなに幸せなのだろう。自分の才能を信じられなくなり、投げやりになったとき、誰かの言葉が心の支えになり、それが敵視していた相手の言葉だった。自分が嫌いな相手は相手も嫌いだと思うよ。と言われることが多いが、素っ気ない態度や、たどたどしい会話が、恋をしているからなのだと考えると、一概に相手の気持ちを推し量ることは出来ないなと思った。冴理を思うあまり、母親を焼き殺したり、好きな人を奪ったり、天音の行動は常軌を逸しているところがあったが、それだけ、冴理に対する気持ちが強いのだろう。小説が冴理、天音、茉莉、花音、シャープ(嬰)を繋ぐキーワードになっている。ヨーコさんがかっこよくて、彼女みたいに飄々として生きていたいと思った。 冴理が天音を失い、これから紡ぐ物語は、どのようなものなのだろう。『神に愛されていた』このタイトルは、天音に憧れていた冴理の言葉ととる事ができるし、冴理に憧れともとれる恋愛感情を抱いていた天音の言葉ともとれる。憧れの相手は永遠に失ってしまったけれど、思いが重なった共著、第1冊目になると考えると、とんでもない傑作なのではないかと思った。 ヴィーナスの乳首、食べてみたい。音楽と小説と、お菓子も出てきて、オシャレな小説だった。

Posted by ブクログ

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