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日没 岩波現代文庫 文芸352
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2023/10/14 |
JAN | 9784006023522 |
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商品レビュー
3.9
60件のお客様レビュー
会社の上司が「嫌な小説を読んだ」と愚痴った後、「読んで感想聞かせて」と押し付けてきた。 彼は「イヤミス」を知らないのだろう。彼の中で物語はわかりやすく完結しなければならない。 仕方なく週末の貴重な時間を使って読んでみた。 桐野夏生はどちらかというと好きな作家だから読むのが楽しみだ...
会社の上司が「嫌な小説を読んだ」と愚痴った後、「読んで感想聞かせて」と押し付けてきた。 彼は「イヤミス」を知らないのだろう。彼の中で物語はわかりやすく完結しなければならない。 仕方なく週末の貴重な時間を使って読んでみた。 桐野夏生はどちらかというと好きな作家だから読むのが楽しみだった。読み進めても、予め上司の感想を聞いていたので、対してワクワクすることなく最後は「あ、こういうことね」と想定内の結末でした。 違うカタチでこの本ど出会っていたら、もっと楽しめただろうに…。 結論。読書好きに、安易に本を進めてはいけない。 (好きに物語読ませてほしい)
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あなたの書いたものは、良い小説ですか、悪い小説ですか。小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見...
あなたの書いたものは、良い小説ですか、悪い小説ですか。小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末は―。 えっ、マッツそれはどういうことなの! 成田の手引きで七福神浜療養所から抜け出て東京へ帰れる手筈ではなかったの。連日の暑さで読解力がおかしくなってしまったのかと何度も読み返すが、やはり最後の一行は”崖の方へ近づいていった”と結ばれていた。しかも夕暮れではなく朝日が昇ろうとするのに、太陽は赤黒くまるでこれから日が沈むように見えたというフレーズが不穏で、妙にひっかかり胸騒ぎを覚えながら先を読み進んだ。 マッツは、拷問の末に衰えた身体に鞭打ちながら、療養所からの脱走を試みる。療養所の職員が脱走を手引きしてくれたので、彼女はそれを信じて脱走の決意をする。療養所の建物を出ると、かつての顔なじみが待っていて、彼女を入り江へ導いていく。彼女が入り江の崖の淵に立つと、その顔見知りは早く飛び降りろよと促す。そこで彼女は初めて、自分が飛び降り自殺を決心させられていることに気づくのだ。自身の脳をイカレタ研究者の手に渡さないためには飛び降りて粉々に砕くしかなかったから。 ディストピア物は好きではない。本作は今まで読んだ中で最高ランクのディストピア小説だった。いつ読むのを止めてもおかしくない状況だったのを、最後の光を見出そうと何とか最後まで読み終えたのに。彼女をサポートする人間もいるにはいたが、最後まで真意が分からず不気味な存在のままで、マッツ自身も揺らいでいた。マッツが転向して娑婆に戻ってもまた引き戻されて、結局は似た顛末になる可能性は高い。 桐野さんがラスト15行を校了直前に加筆したのを、読み終えた後から知った。
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じわじわ沁み込んでくるような恐怖感、 閉所に閉じ込められ、空気が薄くなって窒息していくような切迫感、 時折、光が見えそうな希望を感じた刹那、 再び暗い海の底へ引き摺り込まれていく絶望感。 あ、やばい、もう読むのやめようとしても、ページを繰る手が止まらず、一気に読み終えた。 そ...
じわじわ沁み込んでくるような恐怖感、 閉所に閉じ込められ、空気が薄くなって窒息していくような切迫感、 時折、光が見えそうな希望を感じた刹那、 再び暗い海の底へ引き摺り込まれていく絶望感。 あ、やばい、もう読むのやめようとしても、ページを繰る手が止まらず、一気に読み終えた。 そして、何とも言えないざらざらとした嫌な感覚が残っている。
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