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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2023/10/18 |
JAN | 9784152102751 |
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歌われなかった海賊へ
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歌われなかった海賊へ
¥1,650
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商品レビュー
4.2
191件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
冒頭で、フランツ・アランベルガーの自宅にある「歌われなかった海賊へ 歌わなかった住民より」と書いてあるプレートの意味が分かったとき、フランツがただの変な人ではなく、自分なりに葛藤してエーデルヴァイス海賊団について伝え続けてきたのだと知ることができた。 フランツは児童文学作家であり、戦災孤児の支援や教育支援を惜しみなく行っていたのに、彼を偏屈と捉えていた市民が多く、誤解が解けないまま亡くなってしまった。 「だめなんかじゃないよ、ってアランベルガーさんさ言った。君が悩んでいるのは自分の正体を見つめようとしているからだ。とても真剣に生きているからだって。そして君のように、少数派である人が思うままに生きていけるかどうかによって、社会がどの程度上等か分かるんだよ、って。俺はそれを知っているんだって…」 この本は戦争と現代をつなぐ話だった。戦争中の描写に今現在にも通じるところが多く感じた。ドイツ人が収容所の存在に薄々気づいていながら、そこで大量に人が死んでいることに冷淡になれるところ。 私たちはガザ地区で、ウクライナで、多くの一般市民が、子どもが殺されていることについて非常に冷淡になれている。このことをおかしいと命をかけて発言できるヴェルナーやレオンハルトのような海賊がいま必要なのかもしれない。 歌わなかった住民が歌う日が日本にも訪れますように。
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1944年ドイツ。父を処刑されたヴェルナーは、エーデルヴァイス海賊団を名乗るレオンハルトとエルフリーデに出会い、行動をともにすることに。それぞれの理由からナチスを憎む少年少女たちは、市内に敷設された鉄道をたどり、その終点で世にもおぞましい光景を目撃する…。 憎悪と欺瞞に満ちた体制...
1944年ドイツ。父を処刑されたヴェルナーは、エーデルヴァイス海賊団を名乗るレオンハルトとエルフリーデに出会い、行動をともにすることに。それぞれの理由からナチスを憎む少年少女たちは、市内に敷設された鉄道をたどり、その終点で世にもおぞましい光景を目撃する…。 憎悪と欺瞞に満ちた体制に抗い、命がけの冒険に挑んだ若者たち。だが愛国心を煽ってきた大人たちは保身のため彼らを黙殺する。その卑怯さに吐き気がするが、はたして自分がその場にいたらどうしていたか。人は弱く愚かだが、善を求める心も確かに持っている。そう信じたくなるラストシーンだった。
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ところどころにレオは同性愛者なのかな?と匂わせる描写があったのですが、まさかヴェルナーに助けられてたヒヨッ子だったとは… そんなんされたら恋に落ちちゃうよね〜と思いつつ、彼らの運命的な出会いと悲劇的な別れは“おとぎ話”のようだなと。 でもこのおとぎ話はナチの望むものでは決してない。彼ら自身のもので、語り継ぐフランツのもので、そのわずか一部分を我々は読ませていただいているんだなと思いました。 ウクライナやパレスチナ、今も世界のあちこちで大変なことになっていますが、皆が文化を共有していつか共存できますように。
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